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ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜  作者: クズ吉(くずよし)
2014シーズン編

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第48話 決意

 2014年6月 ブラジル


 コートジボワール戦から5日程挟んで今日はギリシャ戦。


 コートジボワール戦の次の日には他の選手の家族と一緒に俺の両親が日本代表の拠点を訪れてくれた。


 父さんは「タイガ、ヤリすぎ。謙虚になれよ、謙虚にな?」と何処かで聞いたことあるような事を言っていた。


 そして母さんは「日本を出る日に紗那ちゃんにたまたま会って、日本代表の試合と大雅が特集されてる番組の録画頼んできちゃった♪」と言っていた。

 

 母さんよ、いくら息子の幼馴染だからといって他人に頼むには結構それ厚かましくないか?


 紗那・・・元カレの出る番組を録らされるなんて可哀想に。


 まぁそれでも紗那と茉那もW杯を楽しんでくれているといいな。


 望結とはLIMEで連絡を取っている。


 ブラジルと日本では12時間も時差があるのでタイミングが難しかったが、一度LIME電話で彼女の可愛い声を聞くことが出来た。


 エネルギーが大分貰えたのでスマホを持ってきて良かった。


 ちなみにスマホを日本に置いてきてサッカーに集中するという選択肢もあったのだが、俺はそれをしなかった。


 なぜならSNSの更新をしたかったからだ。


 W杯というフォロワー数の稼ぎ時をみすみす逃すことはできなかった。


 コートジボワール戦後もしっかり更新したらtmitter、ミニスタのフォロワー数は100万を超えた。


 どちらも海外からのフォローがここ数日とても多い。W杯は世界が注目しているのだと改めて実感した。


 望結を守るために始めたSNSだったが、最近はフォロワーを増やすのがゲーム感覚になってきて、普通に気持ちよくなってしまっている。


 「謙虚になれよ、謙虚にな?」


 父の言葉が身にしみる。俺が有頂天にならないようにその言葉を託してくれたのだろうか。


 よし、今日も日本の皆の為に頑張ろう、謙虚にな。


 ギリシャ戦スタメンはこんな感じ


 GK背番号1、神山悦人


 左SB背番号5、中園由一


 左CB背番号15、小森優晃(こもりやさあき)


 右CB背番号22、米谷真羽


 右SB背番号2、上野明那


 左ボランチ背番号16、柳下誉

   

 右ボランチ背番号17、羽賀田勝


 左SH背番号9、大杉修人


 トップ下背番号4、星野謙一


 右SH背番号13、小野寺陽哉


 CF背番号20、クラウチ大雅


 コートジボワール戦からの変更点はCBが望岡選手に代わって小森選手、SHが金田選手に代わって小野寺選手、そしてCFが及川選手に代わって俺クラウチ大雅がスタメンとなった。


 さて、俺は念願の日本代表での初スタメンだ。


 肝心のチーム戦術はザッパジャパンのいつものサッカー、つまり自分達のサッカーでいくこととなった。


 理由は教えてくれなかったのでザッパリーノ監督の考えは分からない。


 4年間積み上げてきたものをそう簡単に捨てられないのかもしれない。


 もしくはギリシャはDF陣の身長が高いので、ロングボールをシンプルに入れるよりも自分達のサッカーの方が通用すると判断したのかもしれない。


 とにかくもう一度自分達の良さを出していこうということは全体で共有された。


 ギリシャは2004年の欧州選手権で優勝したこともある守備の堅いチームだ。

  

 前世の2014W杯での対戦ではギリシャに退場者が出たものの、両者得点を決められず0-0の引き分けだった。


 そして今世の日本代表はコートジボワール戦で勝利したものの、その戦い方はザッパジャパンらしくないサッカーだった。


 さぁ今度こそW杯の舞台で俺たちザッパジャパンのサッカーを、『自分達のサッカー』を表現し、勝利するのだ!


 いくぞ!ニッポン!


 ピーッ!  

  

 試合開始の笛が鳴る。


 2014W杯グループC


 日本VSギリシャ


 KICK OFF!


   

 日本ボールで始まる。オレがボールをちょんと蹴り出し、トップ下星野がボランチ柳下にパスを出す。


 ボランチ柳下は右SB上野、上野はCB米谷にパスする。陣形を広げて一からビルドアップだ。


 日本の基本フォーメーションは4-2-3-1。


 ギリシャは基本フォーメーション4-3-3、守備時4-1-4-1だと事前に情報を伝えられている。


 4-1-4-1はアンカーの両脇のスペースが空きやすいので、俺と星野選手はそこが主戦場となるだろう。



 ・・・・・

 


 前半8分頃


 ここまで日本が前後左右に揺さぶりながらボールを保持できている。


 今は日本の最終ラインでボールを回している。


 そしてCB小森にボールが渡った時!


 俺は左サイドのバイタルエリアにボールを呼び込む!


 CB小森からの楔のパスをトラップして、すぐさまターンする。


 そして中央に切り込むドリブルからのミドルシュートを放った!


 ボンッ!











 バシッ!


 ゴール右隅に飛んだ俺のファーストシュートは相手GKに弾かれた。日本ボールのコーナーキックだ。


 挨拶代わりの一発だったが、シュート感覚はよさそうだ。よし今日もゴールを奪うぞ!



 ・・・・・


 前半15分頃


 またも日本の最終ラインのパス交換から今度は右SB上野にボールが渡った時!


 右SB上野はセンターサークルの敵陣外周付近まで降りてきた俺に楔のパスを出す!


 そのパスを俺はダイレクトにトップ下星野に落とす。


 さらにトップ下星野も左足でワンタッチパスを出した!


 そのボールの向かう先は…左SH大杉が左サイドから中央へ斜めに走っていた!


 ただ相手DFもついてきている。


 ペナルティエリア前でボールを受け取った左SH大杉は右に少し流れてドリブル、それから右サイドに張っていた右SH小野寺にパスする。


 右SH小野寺は中央に切り込むドリブル、さらにペナルティエリアの前に猛ダッシュで戻っていた俺とパス交換する。


 右SH小野寺はペナルティエリア前のゴール正面まで横断すると、彼より少し低い位置にポジションをとったトップ下星野にパスする。


 そしてトップ下星野は左にいるボランチ柳下にパスを出した!


 ボランチ柳下は左サイドに張っていた左SB中園にパスを送る!


 左SB中園はそのボールをトラップして左サイドを縦に突破!中央にクロスをあげる!


 ボンッ!


 


 高い弾道のクロスボールは…











 ボンッ!


 ゴール前に走り込んだ俺に届く!ゴール左隅にヘディングシュート!


 



 


 パサッ!


 ゴールネットが大きく揺れる。



 GOAL!


 

 日本1-0ギリシャ


 ワアアアア!


 スタジアムの観客が一斉に歓声をあげる!


 俺はアシストしてくれた中園選手の下へ走る。そして中園選手と抱き合う!


 ガシッ!


 「大雅!いいぞ!今日もハットトリック決めてけ!」


 「今日は…どうでしょう」


 「強気でいかないと負けるぞ!お前が頼りなんだから他の奴に遠慮するなよ!」


 熱く俺に語りかける中園選手。この人は本当に最高のモチベーターだな。

 

 でも今日もハットトリックなんてしたら、ただでさえ有頂天になりかけている俺が更に調子に乗って自分を制御できなくなりそうだ。

 

 ただW杯は中園選手が言うようにいつ負けてもおかしくない。


 日本の前線4人は俺、星野選手、大杉選手、小野寺選手と全員ストライカーだからつい他の選手を頼ってしまいたくなるが、それではだめなのだ。


 得点を取るべきときに取る、それがいかに難しいか俺は前世のギリシャ戦で知っている。


 日本代表のサッカーに足りないもの。


 それはいつだってどのチームにだって言えることかもしれないが、肝心な時に得点を取ってくれる選手。


 いわばエースストライカー。


 中園選手の言葉で気付かされた。俺が為すべきこと。


 クラウチ大雅として生まれてきて、この場に立っている俺にしか出来ないこと。




 それは日本代表のために得点を取りまくること!





 俺は・・・俺は日本のエースストライカーになる!

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