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Future story-0003

仕事から帰宅し、空いた時間は編み物に費やしていた。そしていつの間にか、後回しにしていた自分の身体の事をすっかり忘れていた。


 ある日いつものように編み物教室へ向かう途中、意識がふらっと遠のく・・・。近くのベンチに腰掛け、座り込む。

偶然通りかかった編み物教室の仲間がりのの姿を見かけた。


「りーちゃん、大丈夫?」


「ちょっと貧血が・・・きっとそのせいだわ」

りのは恥ずかしそうに、顔を赤くする。

「病院行った方がいいんじゃない?」

「うん、そうだね、治療するはずだったのをずっとそのままにしてすごしてきたのよね・・・」

「りーちゃん、自分も大事にして、悩みも打ち明けてよ、きっと、力になれる」


そんな仲間たちの温かい言葉は、心のルイ線と涙腺を開放させた。

「ありがとう」

その日から自分自身の身体の事を真剣に考えるようになったりの。

結婚して数年で夫を亡くし自分の事を顧みる余裕がなくなってしまい、貧血が進行していたのだ。

"夫も、私が健康でいてくれることを願っていたはず"

そして、病院へ行くことを決めたのだ。


病院で検査を受けた結果、りのの貧血がかなり進行していることが判った。


「もう少し早く来ていれば・・・」


と医師の小さな言葉に、りのはドキッとする。




「大丈夫ですよ、きちんと治療すれば回復は可能です」


そう、励ましてくれた。


治療を開始する。


数週間後、りのは少しずつ元気になってゆく。


"健康って大切だ"と実感し、同時に新たな夢を描いていた。




教室の先生に相談し、お店を開く準備を始める。

りのがお店を開くという、目標を心から喜んでいた。


 「りーちゃん、素敵なお店が創れるわね、今から楽しみよ」


 「ありがとうございます」

仕事をしながら、時間があるときは、帽子、手袋、ひざかけ、マフラー、枕カバー、アクリルタワシ、など販売し、店の資金をためたのだ。


"きっと叶う日が来る"前進する。

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