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悪役令嬢のサラは溺愛に気づかないし慣れてもいない  作者: 玄未マオ
第7章 断罪イベントの果て
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第92話 リーニャへの報告 ~ザロモ、エミール王子の件~

「ザロモは休学、それも家の者にさせられたって感じかな」


「させられた?」


「う~ん、なんていうか、原因はあの時のトンチンカンな推理かな……」


「たしかに、名探偵が推理を披露する前に外したことばっかり言う引き立て役! そんな感じでしたよね」


「うん、それでね、いくら資質に恵まれていてもそれを上手に生かすすべも知らなければ話にならん、鍛えなおしてやるって、クルーグ一族の者が……」


「はあ……?」


「それで一族の中で最も魔法研究に妥協のないレナウド殿が個人教授をするらしいんだ。いやあ、レナウド・クルーグっていうと数年前、学園の鬼教授って恐れられていた人らしいんだ。その人の個人レッスンってちょっと背筋が寒くなるっていうか、同情を禁じ得ないけどね」


「それは、それは……」


「入学して数が月で休学だから、学園に戻ってくる場合は新入生からやり直しだから、実質退学みたいなもんさ」


 攻略対象が全員学園からいなくなっちゃったってわけだな。


 ああ、そうそう、これも言っておかなきゃ。


「それから、エミール王子も退学したから」


 さっき話をそらしちゃったから言い忘れたからね。


「いったいどうして?」


 驚きを隠せないような顔をしてリーニャが尋ねる。


「ブリステル公爵がカンカンだってことは言ったよね。フェリシアを罪人扱いした輩たちを彼女の周りをうろつかせるな、と。それってエミール王子も入っているでしょ。公爵の感情的な無茶ぶりだから怒りが収まるまで、謝罪しながら妥協案を示していってもよかったんだけど、ジーク殿下が、だったらエミールを駐屯騎士団に派遣しましょう、と」


「えっと、バルドリックも派遣されたドゥンケルヒンターの森ですか?」


「ああ、ジークが言うにはね、エミールは一度母、つまり王妃様と一度引き離した方がいいって」


「……?」


「王家内部の話になるけど、エミールがこんな間違った形でフェリシアの優しさに甘えたのは、王妃の甘やかしにも原因があるって、ジークは国王陛下も説き伏せて了承させたんだ」


「そうだったんですか」


 リーニャの階段落ち事件で影響を受けた人物の報告はこれでおしまいだが、彼女は感慨深げな表情を浮かべ言った。


「やっと『ヒロイン』とかいう、わけのわからない立場から降りれるんですね。わたしは昇った覚えもなかったんだけど……」


「そうだね、パート1の『攻略対象』は全員いなくなったわけだしね」


 ということは、パート2でのヴァイスハーフェン家が滅ぼされる展開もなしになったということでいいのだろうか、そうだと安心できるのだが。


「そもそも現実世界では特定の誰かがヒーローやヒロインなのではなく、皆それぞれが自分の人生の主人公たるべく苦闘しているんですよね」


 リーニャが満面の笑みを浮かべて言う。


「フォーゲル先生も似たようなことをおっしゃっていたな。ただ役員候補の新入生が半数も居なくなって、この先なかなか大変そうだ」


 前途多難になりそうな生徒会の運営もとりあえずやるっきゃないって感じだな。


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