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第78話 杖が砕けた原因

 話が一段落したとき、受付嬢が入ってきて私に耳打ちした。


「すまない、別の客が来たようだ」


 私はソファーから立ち上がりながら言う。


「でしたら私はもう、一応ミリアへの対処の方向性はわかってきましたし……」


 リーニャも立ち上がり部屋を出ようとする。


「良かったら君もその人物と会うかい? 君にも関係あるかもしれないし」


 私は彼女を引き止めた。

 受付にいたのは教師のフォーゲル、以前引き受けていた調査の結果が出たという報告をしていた。


「リーニャ・クルージュ。どうしたんだい? 君のような生徒が学園外の相談施設を訪れるなんて」


 私と一緒に出てきたリーニャをみて彼は心配そうな顔をする。


「生徒会の相談がありましてね。私は今日一日ここにいるので彼女に足を運んでもらったんですよ」


 私は適当にごまかした。


「そうだったのか、それで例の調査の依頼は? 実は君から預かった壊れた杖のことをここで調べてもらっていたんだ」


 フォーゲル先生は納得し、リーニャにも調査の件を説明する。


「うちの家門はね、魔法の研究を組織的に行う研究所をいくつか運営しているんだ。以前新入生たちに作業をしてもらった郵便大量発送に便利なインクもそこで開発されたんだよ。提携して巷の様々な問題を解決すれば、相談者は助かる、うちは様々な実例を資料として得られる。互いにウインウインになるというわけさ。相談無料の破格のサービスもそれゆえなんだ」


 私は建前上のこの相談所のコンセプトを再度説明する。


「それで結果はわかりましたか?」


 フォーゲル先生が尋ねる。


「ええまあ、半分だけ。説明するのでこちらへどうぞ。リーニャ、問題の杖は君のものだったんだろう、いっしょにおいで」


 リーニャも誘い私たち三人は再びさっきの応接室に入った。


「先ほど半分だけわかったと言いましたが、それは解明を望まれた事柄のうち、一つはわかったがもう一つはよくわからないということです。まず、わかったのはこの杖を破壊した手段の方です」


 リーニャとフォーゲル先生がソファーに腰かけたのを確認した後、私は説明を始める。


「ああ、そのやり方か!」


 私の説明を聞いて、フォーゲル先生は合点がいったようににあいづちを打った。


「それで、リーニャ君が水の魔力を注入したとたん砕けたんだな」


 フォーゲル先生は記憶を反芻しながら納得する

 リーニャは対照的にまだ理解できず首をかしげていた。


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