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悪役令嬢のサラは溺愛に気づかないし慣れてもいない  作者: 玄未マオ
第4章 変わってゆくシナリオ
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第48話 かけつけたペルティナ【リーニャ視点】

「平民出なので貴族の慣習に少し疎いところがあって申し訳ありません」


 私が素直に謝ると二人は毒気の抜かれたような顔をした。


 そうして気まずい沈黙が私たち三人の間に訪れ、誰が口火を切るのか見合っていたら、別の誰かが走り寄ってくるのが見えた。


「ちょっと、あなたたち何をやってるの?」


 近づいてきたのはペルティナだった。


「リーニャが連れていかれたって聞いたから、何やってるの?」


 ペルティナは再度質問する。


「友人のフェリシア・ブリステルのことを心配していただけですよ」


 アリシアとエリーゼが返答に窮していたので、私が答える。


「物も言い様ね。心配だったら人気のないところに呼び出してやっつけるような真似していいの? いや、その前にそれをあんたが言う?」


「はい、おかげでエミール殿下と妙なうわさが立っていることを知ることができました。そんなのが広まっていたなんて、私も困ります。」


「ほんとに知らなかったの……」


 ペルティナはちょっと呆れ顔。


「困るってじゃあほんとに王子殿下のことはなんとも思ってないの?」


「信用していいの?」


 アリシアとエリーゼがおずおずと尋ねた。


「そんなことより、当のフェリシアはどこよ?」


 ペルティナが尋ねる。


「フェリシアは王宮に用があるから今日は登校していないわ。この件は私たちが勝手にやったことで、フェリシアは知らないし……」


 なに、それ!

 彼女たちって実はめっちゃ友人思い!


 私が軽く感動していたところ、またまた近づいてくる人影が今度は二つ。


「こっちです、王子殿下!」


 ミリアだ。エミール王子を引き連れている。


「あの顔は……、対峙したらややこしいことになりそうだから、あんたたちはもう行きなさい。後はあたしとリーニャで何とかするから」


 ペルティナはアリシアとエリーゼにこの場を離れるよう促し、王子とミリアが近づいてくるのとは逆方向に彼女たちは走っていった。


「リーニャ、大丈夫!」


 ミリアが息を整えながら聞く


「ここで一緒に魔法の練習していただけよ、そうでしょ、リーニャ。」


 ペルティナがごまかし、私もそうだとうなづいた。


「フェリシアが嫉妬して、君をつるし上げるために友人たちに命じたって聞いたから急いでやって来たんだけど……」


 エミール王子殿下が言う。


 とんでもない誤解、いったい誰がそんなことを……?


「嫉妬って言うんだったら、王子殿下がちゃんと婚約者と向き合って良好な関係を築けば済む話じゃないんですか! それをしないで婚約者にイヤな思いをさせる、巻き込まれた女生徒もうわさを流されて困る、そんな状況を放置してよく自分の婚約者をあしざまに言えますね!」


 単刀直入にペルティナが切り込んだ。


 ペルティナは言い終わるとわたしの手を引っ張りその場を離れました。


 今日はよく誰かに連行される日だ。


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