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悪役令嬢のサラは溺愛に気づかないし慣れてもいない  作者: 玄未マオ
第4章 変わってゆくシナリオ
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第47話 かの有名な『つるし上げ』?【リーニャ視点】

 入学して一か月後のこと。

 学園の卒業生たちが集まる式典があり、その翌日、授業は休みだったが生徒会の面々は後片付けに協力するため学園に顔を出していた。


 私たち新入生も例にもれない。


 他にも授業はないが登校している学生をちらほら見る。


 私たちのクラスの教室にも誰かがいるようなので覗いてみた。


 エミール王太子の婚約者フェリシア・ブリステルといつも一緒にいる二名の女子生徒だった。赤金色の髪(ストロベリーブロンド)をポニーテールにしたアリシア・ラッセルと、白金色の髪(プラチナブロンド)をハーフアップにしたエリーゼ・シュニーデル。


 二人は私を見て少しこそこそと話し、そのあとおもむろに近づいてきた。


「お話があるのだけど、ちょっといいかしら?」


「確認したいことがあるのです、ここではちょっと……。人の来ない場所に行きましょう」


 二人がそれぞれ言う。

 なんか、拒否権はない雰囲気だな。


 そして校舎から少し離れた広場に連れていかれた。

 背後には雑木林がある。


「それでどういうつもりですの?」


 アリシア・ラッセルが聞く。


「どういうつもりとは?」


 私は質問に質問を返した。


「生徒会にエミール王子殿下を誘惑している女生徒がいるって話だけど、あなたのことでしょ」


「王子殿下がフェリシアの婚約者だって知っててやってるの?」


 再び二人が口々に言う。

 これって恋愛マンガでよく見る「つるし上げ」!

 でも、誘惑って?


「あの、何の話か、私にはよく……」


 誰がそんな話を広めているのか?


「あなたが王子殿下の気を引こうといろいろ誘いをかけているって評判なのよ!」


 何のこと?



 ◇ ◇ ◇



 そういえばこの前のミリアとの会話。


「心配しないで、私が協力するから。シナリオを知っている私があなたのためにいろいろやってあげるから」


「前も言ったけど、エミール殿下には婚約者もいるんだし、私は別に……」


「そこは気にしなくていいわよ、いつも取り巻きに囲まれてる陰気臭い女なんか」


「取り巻きじゃなく友人でしょ。そんなこというなら私たちだっていつも一緒につるんでるじゃない。それに普通に考えて、れっきとした婚約者とそれを無視して近づく女がいたら、どっちが悪役なんだか……」


「そういう障害があるのが燃え上がるんだから」


 ミリアとこんな話の通じないことあったかしら?



 ◇ ◇ ◇


 確かに最近生徒会の活動というとエミール王子と一緒の時が多い。

 でもそれは、婚約者同士、あるいは、姉弟同士で組むと余るのが私とミリアとエミール王子。そして、ミリアは時々私たち二人の前から消えることがある。


 でも、そんなことでうわさってたつの?


「『エミール様』ってなれなれしい言い方をしているそうね」


「えっと、生徒会では『殿下』という呼び方をやめてほしいと言われたので……」


「だからって、ただ生徒会で一緒なだけの女生徒がそんな呼び方する? フェリシアだって『殿下』付けで呼んでいるのに」


 ええっ!

 エミール王子殿下のいう事を素直に聞いて『殿下』という言葉を省いたらなれなれしく聞こえたの?


 前世でもあったけど、会社の飲み会で上司が無礼講というから、素直に『無礼』を働いたらひんしゅくを買う新入社員のごとき失敗だったのか?


 その状況判断とやらが平民上がりの私には難しい……。


 でもそういう事情なら、私の態度は婚約者としては不快になっていたのかもしれない。

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