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第18話 フェリシアとのお茶会

 フェリシアと私は一緒に妃教育を受けることとなった。


 英才のほまれ高いフェリシアは、二歳年長の私と同じくらいの学力レベルがあり、礼儀作法もブリステル家でしっかり仕込まれている。


 つまり、数年前に妃教育を始めた私と、現段階でもそん色がないと判断されたというわけだ。


 ちょっと、立場ないかも……。


「あの、サラ様、よろしかったらこれを……」


 ある日のこと、授業が終わり帰り支度をしていると、フェリシアは私に封筒を手渡した。


 お茶会の招待状である。


「私、一度サラ様とゆっくりお話がしてみたくて……、この日は授業がないですし、あの……」


 フェリシアは『引っ込み思案』とか『人見知り』とか言われているが、どうやら本当の事のようだ。授業で顔を合わせているが、あまりしゃべらないし、教師にほめられた時ですらびくびくした反応を見せる。


「サラ様だけを特別に招待したものです。ダメでしょうか?」


 胸の前に手を組み意を決したかのように告げるフェリシア。


「一度家に帰って母に聞いてみないとわかりませんが多分大丈夫です。ありがとう、とてもうれしいわ」


 フェリシアの顔がぱあっと輝いた。


 脅えるようなしぐさをしてもなお美しいが、笑顔を浮かべた時はやはり格別だ。



 ◇ ◇ ◇


 母の許しを得て、私はブリステル家の招待に応じることとなった。


 当日、小走りで玄関までやってきて私を迎えたフェリシア。


「フェリシア、慌てると転ぶわよ」


 後ろから母親らしき三十代の貴婦人が彼女を追いかけて玄関に歩いてくる。


「いらっしゃいませ、サラ様、お待ちしておりました」


 息を切らしながら私にあいさつをするフェリシア。


「今日はまだ寒いのでサンルームにお茶を用意させました。温室を兼ねているので、冬でもバラが咲いているのですよ」


 ニコニコして私の手を引っ張るフェリシア、王宮の時とは別人だ。


 委縮する必要のない環境では、こんな朗らかで快活な一面もあるのか、と、彼女に対する認識を改める。


「サラ様とは一度じっくりお話してみたかったのです。あの、サラ様やヴァイスハーフェン家の方々は、見えないところで悪口を言ったりすることのない方々とお見受けしました」


 あら、パーティの時、フェリシアの悪口でわが父がブチ切れたことが伝わっているのかしら?


「サラ様はいついかなる時も堂々としてらっしゃるので、お手本にしたいなと思っております」


 いや、それは単に、私があなたより鈍感でふてぶてしいだけだと思うわよ、フェリシア。


「そんな買いかぶりすぎですわ」


 とりあえず、こう返答しておく。


「そんなことありません。パーティも途中で退場してしまって……。あんなところで調子を崩すなんて情けない、と、王妃様にも言われてしまいました」


 えっ、あの王妃、そんなことを彼女に言ったの? 

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