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――調べてみたけど、窓がつけられないのは仕方ないとして、積み上げか板張りだよね。

  どっちにしても組み込みが必要か。

  技巧の補助でなんとかなってほしいな。

  そういえば練度どうなってるんだろう。

  ……おお。

  完全に魔術師って感じだ。

  活性してる技巧もあるから有効化して、と。

  草原ってなんだろ。

  【草原】。


【草原】を発動すると〖自拠点〗の一部を草原化させることができるようだ。

〖自拠点〗の広さもよくわかっていないため、立っている数歩先から家を建てようとしている範囲を草原化させる。

それなりに広い空間を草原へ変えたところで、あとは建築しながら調整しようと切り上げる。


――白い空間にいきなり草原って違和感すごいね。

  それにしても、生産頑張ってたはずなのに魔術のほうが上がってるのが不思議な感じけど、【調理】でも【製薬】でも魔術使ってたしそのせいかな。

  これだけ練度があればイメージ次第で野兎とか倒せたりするんじゃないかな。

  素材の保管もできないとだから、まずは家と倉庫の建築だけど。


初級伐採セットを【携帯枠】に収め、保護設定を行ってから森に【伐採】へ向かう。

癒草の採取と違い大きな音を立てることになるため、うまくいくかはわからないが動物に対して探知魔法を使いつつ【伐採】する。


――これはなかなかに、たいへんじゃないかなっ!


【調理】と【製薬】が作業自体は順調にできたことで、【伐採】も技巧の補助でなんとかなるとミツキは楽観視していた。

いざ手を付けてみると思いのほか重労働であることに早くも後悔し始めていた。

1回斧を入れるのに5秒ほどかかり、斧を入れても切り込みが入っているかもわからない。

このままでは1本切り倒すのにどれだけかかるのかと嘆きつつ打ち続ける。

何か間違っていないか、と不安に思い始めたところで唐突に消失した。


――えっ?……あれ?

  …………あっ!

  木はFE扱いってこと!?

  撃破報酬ってこと?!

  伐採セットの収納には……、うん、入ってるね。

  椚の実も入手してる。

  ……はぁ、全然進まなくてどうなるかと思ったけど、体力が削れてる間はそう見えてただけってことね……。

  それにしても初撃破が木って……。

  いやいや、採取だしノーカン。


およそ3分かけて1本ずつ【伐採】していく。

特に問題なく10本【伐採】し、収納がいっぱいになったところで収納から【携帯枠】に1本だけ移す。


――10枠!

  1本でセットと同じだけ枠とるのか!

  1枠に収まる大きさがわかってないから判断できないけど、間違いなく1本でも手にもてないから、1枠って結構な大きさまで入るってことだよね。


疲労値も空腹値もだいぶ上がっているため、木の【伐採】は15本で抑え、食料のために〔癒草〕と〔魔草〕を採取する。

木から直接入手した〔椎の実 品質:普〕は残しつつ枝や他の木の実は捨てていき、〔椎の実〕6、〔癒草〕23、〔魔草〕11集めて〖自拠点〗へ戻る。

〔椎の実〕を使って【調理】し、味が悪くないことを祈って食べたところ、〔品質:普〕の初級料理とあまり変わらない味だったことに安堵する。

前に〔椎の実〕を使ったときの問題は品質だったのだろう。

〔椎の実〕2〔癒草〕5〔魔草〕3を使った料理の効果は魔力+18、空腹値ー20であったため、〔椎の実〕の効果が空腹値ー2のみとわかり少々がっかりした。


――さて、腹拵えは済んだけど、……原木ってどう扱うんだっけ?

  切ってすぐの木は生木っていうんだっけ。

  どっちでもいいか。

  とにかく木材にしないと始まらないよね。


生木は乾燥させる必要もあった気がしつつ、システムでどこまで忠実に再現が必要なのか悩む。

魔術で一気に乾燥させられないかと、試すために木を取り出した。


――切り倒したあとすぐ携帯枠に入ったからあまり考えてなかったけど大きい……。

  乾燥か。

  さすがに草と同じ感じでやるのは脆くなりそうで怖いし……、解析魔術で水分解析して分離魔術で水分取り出すみたいなことできるかな。

  ものは試し、木を解析し水を離れた場所に分離……【統合魔術】【解析魔術】【分離魔術】。

  ダメか。

  なんか足りてない感じ、……木を解析して水を探知、分離……【統合魔術】【解析魔術】【探知魔術】【分離魔術】。


魔力を100近く消費して発動し、水が離れた場所に出たことでうまくいったのだろうと感じた。


――よかった。

  さてさて、状態は……。


〔椚 【木工】の素材 品質:普〕


――よしよし、悪くなってない。

  で、これを鋸で切り分けるの?

  システムの補助があってもムリじゃない?


とりあえずやってみるかと板材へするために鋸を動かすも、5分ほどで心が折れる。


――ムリ!

  これはダメだ。

  手動でやってたらいつ終わるかわんない。

  よし、魔術の力に頼ろう。

  きっと何かしら素敵な方法があるはず。


鋸で切っていた原木はテストに使い切ることにして、いい具合に切れる魔術を探すことにした。


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