女子怪2
グループ名『女子怪』
>メリーがグループに招待しました。
>天野が参加しました。
メリー『待ってたわ』
天野『お邪魔します』
メリー『後、二人か三人参加予定だからちょっと待って』
天野『二人? 三人? 誰が来るの?』
メリー『確実に来るのは、花子と体育館の妖精よ。昭和の小学生は声はかけておいたけれど、忘れている可能性が高いから、来るかは分からないわ』
天野『あー。やっぱり色々忘れちゃうんだね』
天野『それより、体育館の妖精さんも来るんだ……』
メリー『昭和の小学生はおばあちゃんだから忘れっぽいのよ』
メリー『妖精は、まあ、死んでるし魂の性別の方でいいでしょ。肉体ないんだし』
メリー『それに妖精は中々メリフォンを使わないから、強制的に使わせないと、宝の持ち腐れよ』
メリー『今まで電話しかした事ないって、いまどきの老人以下じゃない』
天野『メリーさん。まあ、まあ』
天野『ジェイソン君は仲間外れでいいの?』
メリー『アレは、肉体的に男でしょ』
メリー『個人的にラインが来てるわね』
天野『あっ。私もだ』
メリー『今日はフレディ君と寂しく過ごすって何よ。彼氏と一緒ならいいじゃない』
天野『今度は誘ってねという事では? それにフレディ君って、結局はただの人形だよね?』
メリー『仕方がないわね』
メリー『次はちゃんと誘うわ』
メリー『でも今日は女子だからできる話題とかもしたいし』
メリー『女子怪よ!』
天野『もしかして、ただ女子怪って言葉を使いたかっただけとか?』
天野『……メリーさん?』
天野『あれ? メリーさん?』
天野『ごめん。女子怪いいよね!』
>花子が参加しました。
花子『これでいいだろうか?』
天野『大丈夫だよ。いらっしゃい』
メリー『遅かったじゃない』
花子『使い方に手間取ってね』
花子『人間は色々進歩が速いね』
メリー『私だって使えているんだから、ただ便利なものを知ろうとしないだけでしょ』
メリー『特に花子は私と同じぐらい人間からの情報を仕入れられるでしょ』
花子『まあね。噂話には強いと思うよ』
花子『でもついこの間まで、歌を詠みあってやり取りをしていたのにと思うと、中々ついて行けないんだよ』
メリー『歌って、まさか短歌?』
メリー『厠の神は古いからね。おばあちゃんどころじゃないものね』
メリー『って、貴方自身は、もっと新しい存在でしょうが!』
花子『ごめんごめん。冗談だよ。でも、本当にスマホは使い慣れていないんだ。少し前はPHSやポケベルだっただろ?』
天野『ごめん。私、ポケベルの方が使い方が分からない』
花子『1010-87530』
天野『えっ? 何? 電話番号?』
花子『2424』
メリー『途中から、ちゃんと言葉で送れるようになったでしょうが』
メリー『若者で遊ぶのは止めなさいよ』
花子『ごめんごめん』
天野『ちなみに、さっきの数字って何?』
花子『1010-87530(トイレの花子さん)。2424(ニヨニヨ)』
天野『あっ。なるほど』
天野『でも、コレ難しい……、今に生まれて良かった』
花子『慣れだとは思うけどね。我が背子と二人見ませばいくばくか この降る雪の嬉しからましから、月が綺麗ですねに変わって、114106(アイシテル)に変わっただけだから。どれも、今だとピンとこないけれど、昔はこれで通じたからね』
天野『万葉集か……あれも確かに分かんないかも。月が綺麗ですねは何とか分かるけど……。でも、実際言われても気づけないかも』
メリー『どうせ、昔の人だって何となく、分かったふりとか多かったんじゃない?』
花子『だろうね。得意な人は得意だけど、農民はそんなの関係ねーだったし』
メリー『それにしても、体育館の妖精は遅いわね』
メリー『何してるのかしら?』
メリー『もう八時は過ぎているわよ』
花子『体育館にはトイレがないから見に行ってあげられないからな……。使い慣れてないと、迷うかも。私も手間取ったし』
メリー『仕方がないわね。ちょっと待ってなさい。確認してきてあげるから』




