財力では最強?
電池がやばい!
15歳になり、来週王立学園に行く予定だ。まぁ、向こうで入学試験を受けて合格しないと学園に通えないんだけどね。
長かったようで短かったような15年だった……太陽暦に直すと12年くらいだけど。
まぁ転生した当初は予想もしなかったけどね。魔王になるとか、配下ができるとか。ていうか予想できるか!
今日は王都に行く前に自分の実力を把握しようと思って、みんなに模擬戦を申し込んでみた。
六道のみんなも準魔王級と呼べるほどの力を付けている。小さな国なら単騎で滅ぼせるらしい。
それを全員まとめて相手をしその上で勝てば、それは文句無しの“最強”だろう。
最強を目指すと決めたあの日から自分を鍛え続けていた。アイデア自体はあったし、それを試行、実験するのも難しくなかった。今の僕の戦闘スタイルを一言で表すなら……奇想天外?それだけ常識やぶりアイデアを詰め込んだ。みんなもびっくりするだろうな……。
これで“武力”は整った。あと異世界で欲しい力は“財力”と“権力”なんだけど……財力では既に最強かも。
おじいちゃんに魔石のクラッシュ効果を応用して作った、閃光と爆音を放つ魔導具【ビビラセール】を【ルベド・リリクルハ】の偽名で登録した。ちなみにルベドなんちゃらはベルリル・ハドルクを並び替えたものだ。ついでに言うとトーカ商会専属魔導具師として使ってる偽名は【リドゥ・メルー】。こちらは輪道廻をもじった。
トーカ商会として工場で大量生産したのを売ったら……まさかの大ヒット。『魔物や盗賊から逃げる時便利』『これのおかげで安心して旅ができるようになった』『強い魔物の隙を突けて便利だった』という理由で行商人や冒険者に大人気。もう少しカッコいい名前にすればよかった……。
しかも原材料がスライムやゴブリンなどの低ランク魔石であるということと、描き込むのが『発光』と『爆音』の術式を改良した程度であるということで、見習い魔導具師の教材にもなったらしい。なんでも失敗したら砕けるのでわかりやすいし、魔石は有り余ってるから何度でも練習できるんだとか。
一個あたりの値段も低く、あのトーカ商会とミグラトリア商会がコラボして作ったものということで王国や帝国だけでなく、神聖国や連邦にも広まった。さらに各国の商会がそれぞれ製造し販売しているので一日で1万個は作られているらしい。さらにこの【ビビラセール】は使い捨て品だ。需要も高く、それに供給が追いつけているから売れる売れる。
そして【ビビラセール】は僕が登録した魔導具。各商会はもちろん、トーカ商会とミグラトリア商会からも特許料が支払われる。各国の学園の魔導具学科からも教材に使ったからということでそのお金も入ってくる。
特許料は一個あたり銅貨一枚。日本円で言うと100円くらい。だが想像して欲しい。一日で1万個分くらいのそれが支払われるのを。塵も積もれば山となるとはまさにこのこと。
ルベドの名前で作った王都銀行の口座はやばい事になってるらしい。
金は溜め込んではいけない。流通させなくては。なんか前世で経済学の本かラノベで読んだ。
なので王都郊外に屋敷買ってみた。名目はルベド・リリクルハの研究所。元は貴族の持ち物だったらしく、豪華だし庭もある。湖が近くにあって景観も良し。寮に入れなかったらここを使おう。
あとはアイリスの所有者の名義変更。書類上はお母さんの奴隷だから、お母さんにアイリスを買った時と同額のお金を支払って名義変更させてもらった。
いやあのアイリスの「これで私はベル様のものなんですね……」と言った時の感極まった顔は思わず僕もドキッとしたね。喜んでくれたようで何よりだ……。
まぁ今からそんな彼女達と剣を交えるんだけどね!
負ける気はない。勝つべくして勝つ。
僕は机に置いてあったタブレット端末型の魔導具を手に取る。
これは【スキルボード】。ステータスを確認するためのものだが、これ自体が鑑定を行なっているのではない。
まず魔力をこれに流し、それを玉座の間にある本体である【ステータスボード】に送信する。そして【ステータスボード】で出した鑑定結果をこの【スキルボード】に表示するのだ。
最初は精度がイマイチだったが、名前の通り表示するステータスをスキルと称号に重点を置くことで解決。攻撃力とか防御力は無視。大まかな数字は覚えてるし、身体強化でどうにでもなる。魔力だって魔王だから竜の魔物以上もあって裏技もいくつか用意ので問題ない。
「ステータス」
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【ベルリル・ハドルク(輪道 廻)】LV61
種族 魔人
職業 魔王
《スキル》-{魔力操作LV24}{邪気操作LV5}{縮地LV15}{身体強化LV21}{身体操作LV22}{歩術LV15}{軽業LV15}{隠形LV9}{錬金術LV31}{操糸術LV19}{高度術式構築LV14}{火属性魔法LV18}{土属性魔法LV24}{回復魔法LV10}{傀儡魔法LV30}{螺旋魔法LV9}{法陣学LV19}{詠唱学LV13}{気配察知LV8}{魔力感知LV20}{威圧LV9}{料理LV14}{並列思考LV13}{空間把握LV12}{遠見}{幸運}{暗視}
《エクストラスキル》-{原子干渉}{天津麻羅}
《ユニークスキル》-{輪道流魔剣術}{六道}{ぼうけんのしょ}{?¿?}
《称号》-{廻る魔王}{転生者}{規格外の錬金術師}{鍛治神}{拾ウ神}{カリスマ}{良縁奇縁}
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多いな、スキル。自分で言うのもあれだけど。
いくつか説明が必要なスキルがあるし、順に確認していこう。
{邪気操作}は邪気という魔王特有の魔力に似たエネルギーを操作するものだ。操作はできるが、魔法のように何かに還元できる訳ではないので個人的には微妙。
{螺旋魔法}は魔導モーターを作りまくってたらいつのまにか修得していた。どこにでも軸を作り出し、回転を起こすことができる。応用はしやすい。
{天津麻羅}は{鍛治魔法}と{金属操作}が複合されたエクストラスキル。そもそも天津麻羅とは日本における製鉄の神であり、天目一箇神の別名を持っている。金属の変形と高熱化が可能になり、今の僕の戦法と非常に相性がいい。
{輪道流魔剣術}は斬撃と魔力操作の実験を繰り返してたらいつのまにか手に入れてた。漫画とかで「チンッ!」って音を立てながら納刀すると周囲の物が切れる演出があるだろう?その再現に挑戦したら{斬撃操作}というスキルを手に入れ、いつのまにか{剣術}が進化した{輪道流剣術}に複合されて{輪道流魔剣術}になった。
使ってみた感想は『刀で行う魔術』といったところかな。刀を振れば、イメージした通りに切りたいものが切れている。調子に乗っていくつもの技を編み出してみた。使うのが楽しみだ。
{ぼうけんのしょ}ははっきり言って分からん。なんとなく記憶力が上がったかなーってくらいしか実感がない。まぁ、何かの役には立つだろう。
おっと、そろそろ時間かな。もうじきみんな訓練場に集まるだろう。
僕は壁にかけてあった戦闘服と愛刀である千転夜桜を掴んで実験室をあとにした。
次回から戦闘シーンだー!自信がないけど頑張るぞー




