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主人公が物作りすると大抵がチートスペックになる

ごめん、旧題無理だった(>人<;)

次あやピコの方を書くか、これの続きを書くか迷ってます。

「この作品は1か月以上更新されていません」ってなる前に続きを出したいですし。

あと貨幣制度とか設定色々煮詰めたので、大幅改稿が入ります。


「僕って天才なのかもしれない……」


 そんな自画自賛から始まった今日この頃、こんばんは。ベルリル・ハドルクです。今はマギサを封印していた施設の一室にいる。


 モナカと出会ってから1年半を過ぎて僕も9歳になった。


 僕の目の前には、身長2mを超える甲冑が直立している。


 そう、甲冑。黒い全身鎧に身を包み、腰に二本の刀を挿した武者。戦国時代の武者鎧のようでありながら、どことなく現代のロボットに通ずる部分のあるその姿は立っているだけで威圧感のある。


 言うまでもなく僕の作ったゴーレムだ。いや?今までの制作過程から考えると《自動人形(オートマン)》と言うべきかな?


 まだ起動はしてないけど、僕としては立っているその姿を見ているだけでお腹いっぱいです。


 僕はファンタジー作品も好きだが、ロボットアニメも大好きなんだ!だからこの『格納庫で出撃待ち』感とか好きだ。残念ながら飛べはしないけど。


 それにしても……いや〜長かった。この《自動人形(オートマン)》を作って約1年半でようやく完成か〜。

 

 そう、モナカと会うちょっと前から作り続けていた骨格の作成。最初はそもそも僕が骨というものをよく把握していなかったのが、ゴーレム作りが難航した理由だ。


 背骨にいくつ関節入れるかとか、手首がどうなっているかとか……。


 考えた結果、僕は一つの結論にたどり着いた。


 見本があればいいじゃん、と。


 てな訳で作りましたよ骸骨(スケルトン)


 僕の横には、コートを着て、頭にツノがある骸骨(スケルトン)がいる。その背中には2本の処刑剣を装備している。


「……カタカタ」


 覚えているだろうか?マギサと初めて会った時に戦ったあの骸骨(スケルトン)だ。きちんとあの時の骨を回収しておいたのだ。眼窩の青白い光は紫の光に変わっている。


 何気に異世界初戦闘だったんだよな……。道具頼みに絡め手使ってあっさり勝ったけど。でもマギサがビビるような奴と正面から戦うなんて自殺行為だよね?


 今は骨格のモデルになってもらいながら荷物運びなどの雑用を頼んでいる。ちなみに名前は背中の処刑剣からちなんでギロティナの名を送らせてもらった。骨って意味のイザームと迷ったけどギロティナだ。まぁ『断頭台』って意味なんだけど。


 そんな訳で骨格はできた。次に取りかかったの(コア)の制作だ。

 

 モナカがいたあの洞窟で作った土人形(マッド・ゴーレム)みたいな使い捨てのゴーレムには必要無いのだが、永久保存版の自立型ゴーレムは(コア)が必要だ。が、これ自体はすぐ終わった。


 魔物の体内から採れる魔石。それにこの本『ゴーレムを作ろう!!!』(全3巻)に描いてある魔法陣を刻むだけだ。刻むといっても彫刻刀でガリガリ彫るのではなく、魔力を使って魔石の中に直接描く。


 必要な魔石は全部で最低でも3つ。


 込めた魔力を増幅させる心臓の役割の魔石。


 AIのようなゴーレムの脳味噌の役割の魔石。


 そして目の役割を果たす小さめなな魔石だ。


 最低と言ったのは心臓の魔石が場合によっては複数必要というのと、目の魔石が普通は二個使うが一個でもいいからだ。ちなみに魔物として魔境などに現れるゴーレムはコアとなる魔石が一つあるだけだ。


 僕はモノアイが好きなので当然一個だ。ガ○ダムよりザ○派なのだ。当然ド○も好きだ。今は真っ暗なバイザー内も起動すれば「クポォォン」という音を立ててモノアイがつくだろう。………「クポォォン」は無理か?


 心臓は大きめな魔石を複数使った。脳味噌の方は剣みたいな尖った魔石を使った。鋭すぎて手が切れたよ。


 難しかったのはその次だ。僕は重大なことを忘れていたんだよ。


 そう骨格にミスリルの導線を通そうが、それに(コア)を繋ごうが、筋肉がなかったら動くわけないだろ!


 骨だけでは動かない………そう思っていた時期の僕に一つ

の疑問が浮かび上がった。


 じゃあ隣のギロティナはどう説明すんだよ。片手で処刑剣を振り回す膂力を骨だけ出せるとは思えない。


 そして調べてみると骸骨(スケルトン)というのは骨に纏わりついている魔力が筋肉の代わりになるらしい。確かにギロティナからは尋常じゃない魔力があるように見える。


 なので魔鉄に粉末状にした魔石を練り込んで作った魔力貯蓄に特化した魔鉄を生成して、それを繊維状に加工して骨格に付けた。……練り込んで繊維状ってうどんっぽいな。


 なお、その情報は小部屋にあった『骸骨は血肉の夢を見るか?』という本に載ってた。……タイトルのクセが強い!


 僕はちょうど心臓部がある胸の中心辺りに手を置き、魔力を流す。この魔力を心臓の魔石が増幅させ、稼働する。


 ――キィィィン!


 そろそろいいか。


 手を離し、兜の中を覗く。


『ピッ………ピピ』


 数度の点滅ののち、赤い光がついた。「クポォォン」はやっぱり無理らしい。しかしモノアイはいいな。かっこいい。


 そのモノアイは右に左に動いた後、僕の方に焦点を合わせる。


「やあ、気分はどうだい?僕の名前はベルリル・ハドルク。そして君の名前は……鎧武(がいむ)だ」

『ピピピ。ピッピピピピッピッ!』


 前もって考えていた名前を告げると、鎧武はピーピー言い出した。


 予想はしていたがダメか。鎧武の兜の中にはAI魔石にとある魔導具を繋げてある。マギサに手伝って貰って『念話』と『発声』という魔法を組み合わせて作った『思ったことを声にする』魔法を込めた魔導具だ。


 喋ったらいいなと軽い気持ちで付けた物だが、『ピピピ』言うだけか……。いや喋らないよりはマシだろう。多分。


『ピピピピピピッピッピピッピッ!』


 それにしても喋り過ぎじゃない?身体は微動だにしないけど……動くよね?


「鎧武。3歩進んで」

『ピピッ』


 ガシャンガシャンガシャン。問題ないね。……いや、念の為に手の方も……


「鎧武。右手を挙げて。はい、グーパーグーパー」

『ピッピッピッピッ』


 大丈夫のようだ。では!お披露目と行こうかなぁ!


         ◇ ◇ ◇


 アイリス、レイ、マギサ、モナカの4人は今ギロティナが出てきた大広間をリビングのようにリフォームした場所にいる。 


 アイリスとマギサ(あの2人)を一緒の空間に置いとくのも最初は心配だったけど、喧嘩しているとか、空気がギスギスしているとかはない。と言うのもアイリスは屋敷から持ってきた字の勉強に夢中だし、マギサは読書か魔法の実験をしている。


 ちなみに他のレイとモナカはそれぞれ勉強と読書をしている。娯楽が少ないな。オセロくらいなら作れるし、提供してみようか?


 僕の後ろにはギロティナと鎧武が追従している。いいね。この部下が後ろに控えてる感。嫌いじゃあないぜ。


 さて、着いたな。


「みんなー今ちょっとい………」


 ――ドガァァン!


 僕の真横の壁にクレーターができた……。いやクレーターって地面にできる物だっけ?壁の凹みはクレーターと言わないのかな?


「あーー!ベル様!大丈夫ですかね?」

「マギサさん。あなたとうとうやりやがりましたね。よもやベル様に魔法を放つとは……」

「いや、アイリスさん。今のはちょうどベル様が入ってきたが故の事故では?」

「レイちゃんの言う通りだと思いますよ」

「みんな落ち着いてるなー!?僕軽く命の危機だった気がするんだけど!?」


 壁の凹みからして致命傷にはならなそうだけど大怪我はしたよ、これ!


「ベル様!ご無事ですか!?」

「うん、一応。それよりマギサ。これ何の魔法?」

「ただの風の弾丸ですよ。留めて置いて制御の練習してたんですけど、ベル様が入ってきて集中が切れました」

「声掛けたくらいで乱れるような魔法制御をみんなのいる所ですなー!!」


 下手したら大惨事だぞ!?


「……です、ね。以後気をつけます」


 ……一応反省はしているみたいだな。マギサって基本的には真面目だからな。口調と性格でまったく伝わらないけど。


「ところでベル様は何しにいらしたのですか?」

「ん?ふっふっふ……」


 レイの質問に対して不適に笑うことによって答える僕。自分で言うのもなんだが、僕もなかなか切り替えが早い。


「前々から制作していたゴーレム……『鎧武』が完成したのでお披露目にやってきましたー!」

「「「「おぉー!」」」」


 みんな優しい!パチパチと拍手してくれる!


 ガシャンガシャンガシャン……。遅れて鎧武もやってきた。空気読んでくれるねー!


「「「「おぉ……!」」」」


 ふふん。みんなもこの鎧武の威圧感に気圧されてるな。気持ちは分かる。ただ立っているだけでも凄みがあるからな。


『ピピ』


 でもこの鎧武の声?は結構ギャップがあると思う。ル○バみたいだし。


「め、めちゃくちゃかっこいいじゃないですか!」

「分かるモナカ!?このデザインには僕のロマンの全てを叩き込んだんだよ!足し算と引き算の繰り返しを……ね」


 そう、この鎧武には僕が組み込みたかったけど、没にしたデザインと泣く泣く諦めたギミック……僕の汗と涙でできてるんだよ!


「内包する魔力量がとんでもないですね。2mくらいのゴーレムにこの魔力量込めるとは正直ベル様って天才だと思いますよ」

「そこは創意工夫ですよ。ふふん」


 でも魔法のエキスパートであるマギサにそう言われると照れるな。


「私の一番ちゃんとどっちが強いんでしょう?」

「ポテンシャルならギロティナにも引けを取らないと思うんだけど、戦闘経験ゼロだからね。だからマッド・ゴーレムでも作って戦わせたいんだけど……」


 模擬戦には広い部屋がいる。そしてこの施設の中で一番広い部屋はここだ。


 ただマギサにあんなこと言った手前、僕が魔法使って暴れるというのもな……。


「分かりました。すぐに片付けるので、ちょっと待っててくださいね」


 意外にも最初に賛同してくれたのはマギサだった。


「いや、いいの?マギサにはするなって言っといて僕がみんなのいるところで魔法を使うのに……」

「さっきのは私の不注意のせいですし、私も鎧武?さんの戦闘能力には興味がありますからね」


 マギサ……やっぱりいい奴だ。


「ていうかそもそもこの施設の持ち主はベル様で私達は居候でしょう?つまり決定権はベル様にあります」


 そしてアイリスは僕至上主義が凄い……。いやまあいいけどね、うん。


 そんなこんなでギロティナや鎧武にも手伝ってもらいながら机とか椅子とかをどかしてスペースを作った。


「さてと……“土人形(マッド・ゴーレム)”」


 前回は天井の低い洞窟ということもあり、1mくらいのゴーレムしか作らなかったが、今日は大広間なので3mくらいのゴーレムを作った。

 

 でかすぎじゃないかと思ったかもしれないが、ゴーレムの筋力というのは魔力量……つまりは体積と素材の質に比例する。


 この大広間はもともとマギサを封印してた影響か、魔力濃度が非常に高い。だから3mくらいで鎧武と同じくらいのパワーを持ったゴーレムができるはずだ。


「いい鎧武?僕が『始め!』って言ったらあれと戦うんだよ。いや待って。鎧武って刀握ったことないよね?ちょっと軽く振ってみてよ」

『ピピッ』


 腰に挿しておいた二本の刀をすらりと抜く。うん、やっぱりかっこいい。


 そしてそのまま構えると、上段から振り下ろした。


 ――ヒュン、ヒュン、ヒュン


 そして刀を振るうたびに風切り音が聞こえる。


 この風切り音って別に鳴れば良いってものじゃない。どちらかと言えば無音なのが理想だ。


 でもゴーレムの鎧武にそこまで要求するのもなー。刀だって重心とかの最終調整してないし。やっぱり重すぎたかな。このくらい大丈夫だろうと思って僕でも両手でないと持てないくらいの刀を持たせちゃったし。今からでも作り直すか?


 あれ?そういえば音がしないな?やめちゃった?


 そう思って見ると……

「……」


 しっかりと振っていた。風切り音がしなかっただけで…。

 

 あれ?早くない?っていうかここまで無音って……しかもなんか速くなってない?ほら、今なんて手が軽く分身したよ。擬音付けるとしたら「ヒュヒュン!」だよ?


 大丈夫……てか僕より強そうだよ?


「鎧武……大丈夫みたいだね…?じゃあ構えて」

『ピピ』


 鎧武は振るのをやめて、刀を下ろした。かっこいい。でも上段に構えるんじゃなくて、下げておくのか。


「では……始め!」


 僕はマッド・ゴーレムに命令を送り、鎧武に向かって走らせた。3mの土の塊なだけあって、歩くたびに地面が揺れる。


 一方鎧武はその場で立ったまま。モノアイでマッド・ゴーレムを追ってはいるけど、体自体はピクリともしない。


 そしてマッド・ゴーレムが鎧武の目の前まで来て拳を構えた。3mの巨体が振るう拳など凶器そのものだ。


 鎧武も動かないし、これは流石に止めた方がいいんじゃないか……?


 だが次の瞬間、


『ピッ』


 軽く鎧武が鳴くと右足を半歩下げ、攻撃を(かわ)した。あんな最小限の動きで……!?


 そして左腕がかき消えたと思うと、マッド・ゴーレムの頭が静かに落ちた。


『ピピ!』


 鎧武はその赤いモノアイでこちらを見つめてくる。


 何だろう?どことなく鎧武が催促しているように見える。「もっとだ!まだまだ斬り足りない!刀を振りたい!」と言う声が聞こえる。


「………あと3体だけね」

『ピッピー!』


 喜んでる!?


 《並列詠唱(マルチキャスト)》ですぐに3体のマッド・ゴーレムを作り出し……そこで少しキツくなった。


 やっぱりゴーレム3体の同時作成&維持はちょっとキツい。ぶっちゃけあと2体はいけるけど、そこまでしたら失神しそうだからやめとこう。


「……いくよー」

「ベル様大丈夫ですか?少し休憩されては?」


 声に力が入ってなかったかも。心配になったのかアイリスが声を掛けてくれる。でも僕のしたいことは止めないでくれるからありがたい。


「大丈夫だよ、アイリス。これでも余裕持ってるから」

「左様ですか………」

 

 そう言って鎧武の方を少し睨む。いややめてあげてね?鎧武悪くないからね?僕が好きでやってるんだからね?


 それに今出したの2mだし、あんまりキツくないよ。最初はパワーの釣り合いを意識して3mにしたけど、まず鎧武がパワー勝負する気が皆無だった。だったら、まだ小回りの利く2mに抑えた方がいい。それに3mが3体って圧迫感すごそうだし。


「仕切り直して……いくよ、鎧武!」

『ピッピピピー!』


 僕は3体のゴーレムを一列に並べて突撃させる。そしてやはり鎧武は動かない。


 最初の1体は腕を横薙ぎに振るった。攻撃範囲も広くて避けにくいだろうと思ったのに、あっさりしゃがんで回避された。


 そしてしゃがむと同時に膝に一閃。地面に倒れる寸前に肩の付け根を斬られてダルマになってしまった。


 頭自体は繋がっているけどあれはダメだな。動けない。パスを切ろう。


 だが一体目が唯の土塊(つちくれ)に戻る前に、鎧武は正確に頭を踏み付け、完全に殺した。ちょっ、ひどっ!


 そのまま前に出て自分から二体目に向かう。


 二体目は両腕の拳を合わせてアームハンマーをする。が、腕を上げ、振り下ろす直前に腕を斬られ、拳が頭に直撃した。


 あれは痛い。痛覚のないはずのゴーレムですらよろめいているし、頭も結構凹んでる。


 そして胴体をあっさりと切断した。しかも一閃で。


 これは三体目もダメだな……そう思ってパンチを放つゴーレムと鎧武の刀がぶつかり合うのを見てたら、


 ――ガキィィィン!


 めっちゃ硬い音がして鎧武の刀が弾かれた!いや、何で⁉︎あのゴーレムの拳にちょうど石材でも入ってた⁉︎いやそれくらいなら普通に斬れちゃうはず。っていうか……


「あれ、ゴーレムが制御できない!?何で!?」

「私です」


 思わず振り返ると、手の中で魔法陣が回転してるマギサがいた。


「私がベル様の魔法の制御を拝借させていただきました」

「何ばしよっと!?」

「ついでにあのゴーレムに五感強化(ファイブセンスアップ)硬質鎧(ハードアーマ)豪腕(ストロングアーム)兎足(ラビットフット)などの強化魔法を掛けて、私が昔見た格闘家と同じ動きをさせてますね」

「明らかにオーバーだろそのドーピング!ただのゴーレム相手によ!何でそんなことすんの!?」

「だってあの鎧武?さんがどこまでいけるか試してみたかったんですよね」

「気持ちは分かるけども!」


 して欲しい時は自分で言うから!ほら、今もアイリス睨んできてるよ!


 って、まずい!いくら鎧武が強くてもマギサが本気で手を加えたゴーレム相手じゃ流石に壊れちゃ………


 ――ガガガガガガガガガ!


『ピピピピピピピピピッ!!』


 見ると鎧武とマッド・ゴーレムはドラ○ンボール並の殴り合いをしていた。片方は刀だけども。


 あれ案外大丈夫?あとやっぱり鎧武楽しんでるね?


 ――バギン!


 って言ってるそばから鎧武の刀が折れた!?


 ヤバイよ!刀もう一本あるけど、もう拳目の前だよ!モロに直撃したら鎧武壊れちゃう!


 だが、鎧武は軽やかに後ろに飛んでそれを回避した。身軽!?僕そこまで鎧武軽く作ってないよ!?


 鎧武は折れた方の刀を捨て、残った刀を両手で握った。腰を落とし、右足を前に出し、刀を上段に構えた。


 そして迫るマッド・ゴーレム!地響きと共に鎧武に肉薄した。


 それに合わせるかのように、鎧武は一歩前に出て刀を振り下ろした……ように見える。だって見えないくらい速い。


 次の瞬間、ゴーレムの胴体に斜めの線が走ったと思うと、ズレて死んだ。同時に鎧武の残った刀がパキンと音を立てて折れた。


 言いたいことは多々あるが、まず初めに口から出てきたのは、


「ス、スゲェェ……!」


 そうめっちゃ凄い。多少戦闘狂の()はあるが、僕よりぶっちぎりで強い……。


 うん?ちょっと待てよ?


 レイ。《偽霊》召喚で武器を高速で交換する。最近は二体召喚ができるようになったらしい。


 マギサ。持続性のある魔法はまだ苦手だが、普通の攻撃魔法なら同時に50発は軽く放てる。


 アイリス。身体強化が軽くチート。頭掴まれたらそれだけで詰む。


 モナカ。体内の血を硬質化できる。飛ばすこともできるし、近接戦も強い。


 ギロティナ。処刑剣を振り回すが、速度と込められた力が尋常じゃない。近づいたら死ぬ。


 鎧武。出力、反射速度がバグってる。剣術もうまく、好戦的。


 あれ?僕みんなの中で最弱じゃない?

 ………。

 僕は気付いてしまった事実から目を逸らすように、黙って鎧武の刀を修理し始めた。


○アイリス

ベル君に忠誠を誓う眼帯メイド。

感情表現は苦手だが、敵意だけはきっちりと表現する。

身体強化魔法とお茶を入れるのが得意。

最近ベル君からもらった鉄貨を入れる箱を購入しようか迷ってる。

○レイ

ベル君大好きな白髪紅眼のエルフ。

好きな食べ物はベル君特製サンドイッチ。

《偽霊》と言う精霊モドキを作り出すことができる。

昔、アイリスとマギサと一緒に風呂に入ったら悲鳴を上げた。

その後、自分の胸元を見て悲しげなため息をするレイを見たとか見ないとか。


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