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誘惑①
君たちは毎晩自分の願いが叶うとしたら、何を叶えるのかい？
スポーツマンになりたい。苦しい生活を脱出したい。モテたい。身長を伸ばしたい。
誰もがそう思うだろう。むしろ、願いを叶えない人などいるのだろうか？
人は誘惑に負けるものだ。
叶わない現実だ。でも俺は可能だ━━━━
事の発端は、俺が中二のクラス発表。
なにもかもが上手くいかない。仲いい友達は他のクラスに行った。言い訳だ。
なんでみんな既にグループを作っているんだ？早すぎるだろ！
下校するとき、集団で帰っている人を見ては妬んだ
部屋に帰ると、机の上に一枚の紙が筆箱に重なってのっている。
「なんなんだい？」唯一の長所である独り言で机へ向かった。
［あなたの願いを毎晩叶えてあげましょう！この紙に願い事を書いて寝るだけです！」
馬鹿にしてんのかよ。
炊飯器が欲しいと書いて紙を破り、その日はゴミ箱に捨てた
