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自由への一歩 -2

超不定期

【俺たちの】有名人を見守るスレ【愛すべき馬鹿】4


1 名前:名無しの自由民さん[sage] :20XX/05/23(月) 20:16:18

 このスレはなんだか面白そうなプレイヤーを見つけて初心者だったらそっと手を伸ばしてやり

 中級者なら温かく見守り上級者なら畏敬の念を抱いて拝む、そんなスレだ!

 具体的に言えば数の少ない職業や変な極振りステなんかだぞ!


 次スレは>>970が立ててくれ!


2 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/23(月) 20:18:05

 >>1乙


3 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/23(月) 20:18:32

 >>1乙


4 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/23(月) 20:19:02

 >>1乙


       ・・・


116 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:19:02

 最近有望な新人がいなくて困るな


117 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:22:53

 あんまりいても困るだろうがよwww


118 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:23:32

 新人じゃないがさっき双大剣士さんがいつもの顔でパフェ食ってるの見たわ


119 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:22:53

 kwsk


120 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:24:11

 あの顔でかwww想像しただけでやべえwww


121 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:25:16

 どこの店とは言わないが、テラス席であそこの副隊長2人と一緒に

 しかめっ面しながらパフェ食ってた

 ニクシミデヒトガコロセタノナラ・・・


122 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:28:49

 副隊長2人って男勝りな美人さんとおっとり巨乳さんか

 もげろ


123 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:28:51

 もげろ


124 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:29:20

 もげろ


125 名前:名無しの忍者さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:29:41

 もげろコールの中悪いが有望な新人を見つけたでござる


126 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:29:43

 もげろ


127 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:31:23

 もげ、忍者さんキターーーー!!


128 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:33:13

 忍者さん乙

 新人とは胸が熱くなるな


129 名前:名無しの忍者さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:33:56

 しかも2人でござる

 精霊術師の男と魔法剣士の女の子


130 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:35:48

 あー、うん

 エレメンタラーか・・・


131 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:37:39

 丘のほうで竜巻あったのはそれか

 てっきり風の魔法使いが新魔法でも試してるのかと思ってたんだが


132 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:38:47

 どっちも辛いなあ

 というかそれ2人でペア?それならもげろ


133 名前:名無しの忍者さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:42:08

 いや、男男で1ペア、女女で1ペアでござる

 男のほうはハンマー持ってたから重戦士、

 女のほうはローブ姿で杖だったから魔法職のどれかでござるな


134 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:37:39

 そういや忍者さんどうやって魔法剣士のほうわかったんだ?

 あの職業見た目は普通の剣士じゃん


135 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:38:51

 忍者さんは可愛い娘を見るとホイホイついて行っちゃうのさ


136 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:40:22

 通報しました


137 名前:名無しの忍者さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:43:23

 一回お仕置きされてるから通報は遠慮するでござる

 男のほうを尾行したときに遠方に見えたのでそっちにホイホイ行っただけでござるよ


138 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:45:39

 これは通報ですわ


139 名前:名無しの自由民さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:46:50

 おまわりさん忍者です


140 名前:名無しの忍者さん[sage] : 20XX/05/26(木) 22:48:28

 やめるでござる!


       ・・・



 ウサギ型のモンスターとそれと格闘しているプレイヤーたちをちらほら見ながら目的のエリアに到着したシロウとトール。

「よし、とりあえずモンスターを見つけたら片っ端から殴っていくぞ」

「よっしゃ、任せろ」

「お前のステータス完璧に後衛の紙みたいな耐久力なんだから突っ込むのやめろよ!?」

「……よっしゃ、任せろ」

「不安しかねえ!?」




 探索をすること数分。シロウとトールの耳に聞きなれない異音が入ってきた。低音で耳障りな音はどうやら少し遠くから聞こえているようだ。だがそれほど間隔が狭いわけでもなく生えている木々に阻まれて音の正体が分からない。

 ふたりはせわしなく周囲を見回しやがて木の陰から現れたそれを見つける。

「――蜂?」

 どちらともなく呟いた言葉の通り音の正体は蜂だった。ただし、全長が大の男の胴体ほどの大きさである。

 ジャイアントホーネット。シロウがモンスターの近くに表示された文字を読み上げる。大きいスズメバチという意味になるが、なるほど。安直な名前だがそれだけにピッタリだろう。

「待て待て、あれ、刺されたら死ぬよな?」

 尻に付いた針は太く長く、真正面から刺されば体に貫通した穴が出来そうなものであり、それを見たシロウは冷や汗をかきながらトールに言った。

「さて、どてっぱらに穴が開いてもゲームの中でなら生きてられるかも知れないぞ?」

「想像しただけでも吐きそうだわ」

「これ以上漫才してる暇はなさそうだ。おらこっち見ろぉ! 【戦 吼ウォークライ】!」

 トールがシロウをかばうように前に出てスキルを使う。

 ――戦吼。全ての前衛系職業で使用できるアクティブスキルで、使用者のステータスを一時的に微上昇し、モンスターのターゲットを向けやすくする効果がある。

 その効果の通り、巨蜂はトールへと突進してきた。重戦士は高い体力を持ってはいるが防御に向く武器とそうでないものがある。トールの持っている大槌は自身はともかく味方を守ることに向いてない武器だった。

「でぇい!」

 トールの大振りな一撃は見た目の大きさに反して素早い動きをする大蜂に避けられ、逆に針で浅く突かれてしまう。トールの体に針が刺さる鋭い痛み、ではなく殴られたような衝撃が襲いよろけてしまう。

「事前にわかってるとはいえ、やっぱり怖えなクソが!」

 四分の一ほど削られた体力ゲージを視界の片隅に置きながらトールは怒鳴る。ゲームとはいえ非常にリアルな作りをしたバカでかい蜂が正面から襲ってくるのである。怖くないわけが無い。

 ――もうちょっとくらいデフォルメして外見を怖くないようにしてもよかったんじゃねえのか運営!

 トールはギリリと奥歯を噛み締めながらハンマーを脇から横へと振り抜いた。今度は避けられることもなく大蜂の左胴部に当たり破砕音を立てた。

「よしっ!」

 己の攻撃が上手く当たったことに喜び声をあげるトール。だが左半身がひしゃげながらも大蜂はトールの背に回り針を突き刺す。トールの体力ゲージが一気に減らされ四分の一以下になりゲージが緑から緑から黄色、危険域を示す赤へと変わるのをトールの後ろで待機していたシロウにも確認できた。

 そしてトールと大蜂目掛けて木の杖を構えて走り出す。

「【インパクト】!」

 突き出した杖の先から光が勢い良く溢れ大蜂を大きく弾き飛ばした。

 ――衝。杖術の基本スキルでダメージは少ないが相手を吹き飛ばすことに特化している。今回の大蜂は比較的軽く、また飛行モンスターであるため通常よりも大きく吹き飛ばすことが出来た。

「悪い、ドジった!」

「いいから回復!」

 今度はシロウがトールの前に立つ。このゲームの薬での回復は特記されていない限り、秒単位の自然回復量が増えるものである。なので体力回復薬を使ったとしてもすぐに殴り合いが出来るようになるわけではなく、少し時間を置かないと体力が回復しないまま戦うことになる。それを防ぐためにシロウがモンスターのターゲットを受けることになるのだが――

「うあっ!」

 なにせシロウの職業は精霊術師。面と向かって殴りあうことなどほぼ想定されていないものである。大蜂の突進を手に持った木の杖を盾にして受けても体力ゲージが半分近く減ってしまった。だがそれでも。

「【衝】!」

 技後再使用不能時間クールタイムを終えたスキルで大蜂を再び弾き飛ばし、すぐさまアイテムインベントリから体力回復薬を取り出して一息に飲み込む。

「次受けたら交代!」

「わかった!」

 シロウはモンスターから視線を外さずに声をあげて後ろで体力が回復するのを待っているトールと意思の疎通を図る。ジリジリと少しずつ回復していく体力ゲージに焦燥感を覚えながら横目に見つつ、羽音を盛大に鳴らして滞空している大蜂を視界の真ん中に入れる。

 シロウは突撃する必要はない。それはトールのような前衛職の役目であるし、今回はあくまでトールが回復するまでの時間を稼げばいいだけである。

 睨み合っていたのは幾秒ほどか、大蜂が一際大きい羽音を鳴らして空へ舞い急降下してくる。シロウは木の杖を盾に大蜂を受け止めるが衝撃で吹き飛ばされ地面を二転三転してようやく止まった。体力ゲージは1割を切り真っ赤に点滅している。

大和やまと!?」

「っ大丈夫だ、まだ生きてる! あと本名で呼ぶんじゃねえ!」

 体力を8割ほどまで回復させたトールがシロウを隠すように立つ。この立ち位置だと大蜂の突進にシロウが巻き込まれる可能性もあるが、それでもトールは自身にターゲットが来るように体でシロウを隠す他なかった。

「おぉ!」

 トールが走る。柄を短く持ち小さく素早く振って一撃。ふらついたところにそのまま一撃。地面に落ちたところへ――

「【強打!】」

 振り下ろすときに柄を手の中で滑らせて長く持つようにして遠心力を乗せたスキルで一撃。光の粒子となって消えて、その場に羽と緑色の液体が入った小瓶が残った。トールは光が消えたことを確認して、尻餅をつくようにその場に座り込んだ。

「……倒したか」

「おい、絶対適正レベル違うだろ。レベル2つ上がったぞ」

「ああ、俺も1つ上がったわ。流石に辛かったな……」

「辛かったな……、じゃないわドアホ! 死ぬ思いしたわ!」

「提案したのは俺だけど決めたのはお前だしぃ?」

「てめえ、知ってて提案しやがったな……?」

「さーて流石に戻るかー」

「てめっ、いや、もういいわ……」

 怒る気力もない、とシロウが項垂うなだれた。トールは大蜂が消えた後に残った小瓶を拾い、軽く見てからシロウへと投げ渡す。

 ――ジャイアントホーネットの体液。僅かながらに毒の成分が含まれており、簡単な薬や毒の素材となる。

 シロウがアイテムの説明を見てぼやく。

「現実に近いグラフィックや感覚だけど、こういう素材収集の簡略化はゲーム的だよなあ」

「女の子もやるだろうから流石に体液を集めさせたくなかったんだろうよ」

「まず敵モンスターのデザインから考えたほうがいいだろ……。下手すればトラウマものだぞあれは」

「音もリアルだったしなあ。実際の蜂も大きくなったらあんだけでかい羽音になるんだろうなあ」

 シロウとトールが先程まで相手していたモンスターを思い出していると不意に音が近づいてきた。それは今、彼らがちょうど話題にしていた音とそっくりで、しかし記憶のものよりも幾分か大きく聞こえた。

 シロウとトールが音の発生源を発見する。

 それは群れであった。あれほど苦戦してようやく倒した大蜂が十体、シロウとトールに向かってきている。

「は?」

「固まってる場合か! 逃げるぞ!」

 トールがハンマーを背負いシロウの腕を引いて走り出した。その動きを見て十体の大蜂が羽音を鳴らし速度を上げて飛来する。

「一条の閃光! 【雷の矢ライトニング!】」

 人間の足では飛ぶ蜂には敵わないのは当たり前のことで、みるみるうちに彼我の距離を縮められたトールが行ったのは相手への妨害であった。

 後ろへ振り向き、右手を突き出して呪文を唱えると指の先から紫色の光が一直線に群れの先頭へと襲い掛かり、次いで光が弾けてその周りを巻き込み、痺れさせる。

『風の精霊よ我に従え 春の風 逆巻く刃――』

――間に合わねえか……!

 それを見たシロウも自身のスキルならばこの状況を打開できるだろうと詠唱を始めるが一手遅く、このままでは自分の精霊術じゅつで自分と友人を巻き込んでしまう位置にまで敵は近づいてくるだろうと予想できてしまった。

「せ、やああああああっ!」

 諦めかけていたシロウの予想を裏切り、女が声と共に大蜂の群れのど真ん中へ降ってきた。両手に持つ細く長い二振りの剣を大上段から一閃、1匹の大蜂に深手を負わせ着地し独楽こまのように回転して周囲を切り払う。シロウがよくよく見れば女の持つ剣は薄っすらと炎を帯びていて斬られた大蜂たちの体に小さな火が燃え移っていた。

「【開放・炎リリースブレイズ】」

 女が振るった剣から赤い光が放たれ炎の波が大蜂の群れを丸々飲み込んだ。炎に巻かれた大蜂たちは仰け反り動きを止めシロウとトールを襲うどころの話ではなくなっていた。

「こっちに飛べぇっ! ――我が行く手を阻む者たちに熾烈しれつなる風を! 【旋嵐】!」

 シロウはその隙を突いて途中で止まっていた詠唱を完成させる。炎の中から女が飛び出し受身を取りながら転がるのを横目で見送り嵐を放つ。

 嵐は女が放った炎を消し去りながら大きくうねり、大蜂の群れを呑み込み――。

 魔力の竜巻が消え去った後、残っていたのは大蜂が残したであろう魔力結晶と幾ばくかの戦利品ドロップだけであった。





 

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