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観戦するようです。

推薦が受けられないらしいので、3月まで週1更新しかできなくなりました。申し訳ない。

 幸人が宿を出て行った後、残されたカエデ達は和気藹々とおしゃべりをしていた。幸人が作った魔法や、幸人がやらかした事など、幸人尽くしだ。共通する話題がそれくらいしかないと言ったらそれまでなのだが。

「にしても暇ねぇ。ユキトが戦ってるとこでも見れたらいいのに」

「仕方ないですよ。お兄ちゃんの邪魔になるかもしれないですし」

「にゃあ。カエデカエデ。テレビでもつけたら見れるんじゃにゃい?」

 なるほど! とカエデが手を叩き、何かを思い出したかのように「だめじゃん」と呟いてテーブルに体を投げ出した。

「発想は理解できたんだけど、私まず魔法が使えないよ……」

「にゃあ。それならセリアにやらせればいいにゃ」

「それもそうね!」

 メイド達と魔法について話し合っていたセリアは、いきなり指名されて何のことか分からずにえっ? えっ? と視線を右往左往させている。

「ねえセリア」

「はっ、はい、何でしょう?」

「あなた、水魔法と光魔法、それに風魔法は使えたわよね?」

「はい」

「なら、ちょっと使ってほしい魔法があるんだけど……」

 光の反射と屈折、それに音について説明するクロネとカエデ。ユリウスは何のためにと疑問に思っていたが、幸人の戦闘を見るためと言われて俄然やる気になったようだ。

「ーーだから、水でレンズを作って光を反射・屈折させてリアルタームで見るの。オーケー?」

「分かりました。ですが、音まではしないほうがいいと思いますよ。ここからあちらまで約1,5キロルあるので、音は多少遅れますから」

「にゃあ。にゃあもそう思うにゃ。4秒以上ラグがあると絶対違和感がすごいにゃ」

 4秒? とクロネとカエデ以外は首を傾げたが、2人は異世界出身だということを思い出してあまり考えないことにした。

「それもそうね。じゃ、映像だけでいいわ。やってちょうだい」

「はい。水よ、映し出せ【ウォーターレンズ】」

 コポポ、と音を立てて街中にいくつもの大きな水のレンズが出来上がる。宿の扉は開けてあるので、微調整を少ししてから鮮明に映った。そしてすぐにみんな絶句した。12体のドラゴンが兵達を圧倒しているのだ。

「何あれ……?」

「ドラゴン……?」

「う、嘘……」

「プレクラーラ様、いかがなさいました?」

 ドラゴンがいることに驚いたみんなとは別に、プレクラーラが別の理由で驚いたようで、両手で口を押さえている。まるで、目の前の映像が信じられないとばかりに。あまりにも驚いたのか、護衛の声にも気が付いていないようだ。

「あれは……精霊纏化……」

「精霊纏化? 何それ?」

「初代のハイエルフ女王のみが使えたという失われた秘術です。強力な契約と可視化できる程の強大な魔力によって精霊の姿そのものを変える(すべ)とは聞いておりましたが、まさか人族の、それも(よわい)にしてたったの14で使える者がいるとは……」

 俯いて震えるプレクラーラ。みんな落ち込んだと思い、声をかけようと思ったが、次の瞬間勢い良く顔を上げた。

「やはりユキト様はすごいお方ですわー!! わたくし益々惚れてしまいましたー!!!」

 キャーと上気しながら頬に手を当てて顔をブンブン振るプレクラーラ。どうやら歓喜していたようである。みんな予想できなかったようで、口を開けて驚いている。

「……ま、まああの様子じゃ負けそうにはないわね。精霊を引っ込めて自分で戦い始めたし」

「うわ、爆発してるじゃない。何あれ?」

「『イグニスフィスト』ですね。あれで殴られると爆発しますしっかしえげつないですね」

「というか、動きがかすんでるのは私だけ?」

「心配するなローズ、俺もだ。はっきり見えてるのは動体視力が良いセリアくらいじゃないのか?」

「見えてはいますが、時々滅茶苦茶な動きをしています。あ、ほら今のジャンプしてから殴ったのも、しっかりと足場があるように見えるんです」

 それは魔力の影響だ。幸人の溢れ出さんばかりの魔力が本人の意思に反応して動きをサポートしているのだ。

「とにかく、これの様子じゃ大丈夫そうね」

「ソウダナ、コチラモ急ガナクテハナラナイヨウダ」

 次の瞬間。

 プレクラーラの護衛が一瞬で全員倒され、緑眼藍髪の男にプレクラーラの襟を掴まれて立たされ、首筋にナイフを当てられていた。

「動クナ、コイツガ殺サレタクナカッタラナ」




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