新しい精霊が生まれるようです。
なっつやっすみー♪ とテンションが上がってたら、課外があることを言われるっちゅうね。忘れようとしてたのに。ま、どうせ勉強しかすることないんだろうけど。泣きたい。
はい、起きたら夕方でした。夕暮れがすごく綺麗だ。何か体に乗ってるなー、と思ったら、精霊達だった。どうやら一緒に寝てたようだ。みんな気持ちよさそうにすぅすぅと寝息を立てている。……変な寝言を言ってるやつもいるけど。
「んへへ~、われはおうさまなり~。ひかえよろ~。
……んん~? あれ、ゆきとおきたの~?」
「おはようダクネス。王様になった気分はどうだった?」
「あれ~? ワタシねごといってたの~?」
「んひゃ~はずかしい……」
「こらこら寝るな。もう夕方だぞ。帰らないと怒られるよ」
「ふわぁ~い……」
精霊達を起こして、来た時と同じようにペスタに空間に穴を開けてもらって森の中に入る。
「あらおかえり。プレクラーラ様が探してたわよ」
「ただいま。どこにいますか?」
「あなたの部屋にいるわよ。そろそろ夕ご飯の時間だから読んできて頂戴」
「はいはーい」
赤いエプロンをつけて厨房から顔を出したリーナさんにあいさつをして部屋に向かう。そういや、あのエプロンの赤妙に血っぽいからちょっと怖かったわ。
なんてことを考えながら部屋のドアノブを捻って開けて、すぐ閉めた。何あれ……
もう1回開ける。うむ、やはり部屋を間違えたようだ。また閉めようとすると、けっこうな抵抗がかかった。
「にゃあ。幸人何で閉めるの?」
「じゃあこっちも聞くぞ。何してんの?」
「にゃあ。見ての通り触手プレイだにゃ」
そういうことじゃねえよ! んなこと見て分かるよ!
疑似魔人状態のクロネの足元、正確には影から出た影がセリア、ユリウス、リル、プレクラーラ様を縛っている。ただし簀巻きのようにグルグル巻きではなく、脚や腕の一部に巻きついている。特にセリアとプレクラーラ様は旨の真ん中でクロスしてるから、はっきりしている。
「何でこんなことしてんの?」
「にゃあ。幸人が喜びそうだったからだにゃ」
「はいはいそういうのは後でやろうね。もう夕飯だから」
「にゃあ。分かったにゃ」
クロネが指を鳴らすと、みんなを縛ってた影が消えて4人はその場にへたり込んだ。見られたからなのか、みんな恥ずかしそうだ。
「ほら、リーナさんが待ってるから行くよ。プレクラーラ様も」
「はい……」
顔を赤らめたプレクラーラ様にドキッとしたのは内緒だ。ちなみに今日の夕飯はカレーだった。ちょっと辛かったけど美味しかったよ。
食べ終わった後は部屋に戻って自由時間だ。女子組はワイワイとガールズトークを展開しているから、僕とレオは必然的に一緒になる。
「ヒマだなあ……」
「わふう……」
レオはカエデさんのナデナデで若干お疲れの様子。
「レオ、寝てていいよ」
「くぁ~う……」
と言うと、すぐさまレオはベッドの横で丸くなって寝てしまった。さて、何しようかな……
「よし、惑星でも作るか。【アイアン】【マグネット】【ウォーム】【重力100万倍】」
土魔法で鉄を作って磁力で集め、融かして一気に固める。
ちょっとした豆知識だけど、魔法で作った物質は品質はめちゃくちゃ低い。金属ならものの数秒で酸化したり、そこらへんの小石を当てるだけで壊れたり、布だったら赤ん坊でも破けたりとかね。ま、今は特に問題はないんだけど。っと、できたみたいだな。
「【クール】。リー、何か植物を植えられる?」
「できるけど、つちがないとむずかしいかな~」
「それもそっか。【サンド】。これで植えられる?」
「できるよ~。えいや~」
リーが疑似(初期)惑星に軽く触れて気が抜ける気合いを入れると、疑似(惑星)からイネみたいな草がワサワサ生えだした。解析してみると、疑似惑星となっていた。これでよしっと。『星魔法』のレベルも13まで上がってる。
できた疑似惑星を回しながら眺めてると、疑似惑星の近くにある魔素が集まりだし、モコモコと効果音がつきそうな感じで何かの形になり始めた。黙って見てると、モコモコが治まって1人の精霊になった。生まれたてだからなのか、輪郭がはっきりしない上に10センルぐらいととても小さい。
体はいくつかの色に分かれていて、頭は黒、髪は白、胴体は緑、両腕は黄色、両足は赤で羽がそれらの色が代わる代わる変化している。やがて、紫の目を開けた。僕と目が合う。
「……こんちは」
「初めまして。君は?」
「星魔法の精霊でしゅ」
「そっかー。よろしくねー」
「あい」
舌足らずで上手く聞き取れないけど、可愛いから良しとしよう。指を差し出すと、小さい両手で握ってくれた。
「かわいい~」
「おお~」
「よろしくネ~」
「あい、よろしくでしゅ」
ファイ達も順に挨拶をする。さてと、魔力をあげますかな。
カレーは卵をかける派。皆さんは?
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