表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/101

会談をするようです。

最近バトルがないと思ってるそこのあなた! あと1話したらバトルしますよ!

「大丈夫ですか?」

「あ、うん。こうやってプランプランしてるのもなんだか楽しく思えてきたよ」

「そうなのですか。クロネさん、わたくしも吊ってください」

「にゃあ。嫌だにゃ」

「ぶー。けちぃ」

 せて、この会話で何があったのか予想できる人はいるかな? いないよな。んじゃちょっと説明しよう。遡ることだいたい3鈴前……


 時間になったから、会談する予定の場所に向かうことになった。メイドさん達とリルとユリウスはお留守番だ。万が一襲撃されたらお荷物だからな。人質目的で襲われても強い魔法を使えるメイドさん達がいるから大丈夫だろう。

 宿を出てカエデさんの後ろを歩く。場所は街の中心に近いとこにあるらしい。ちょっと気になったことを精霊達に尋ねてみた。

「ねえ、僕があげた魔力ってどうなってるの?」

「ん~とねぇ~」

「たべたり~」

「ためたりしてるヨ~」

「たたかうときのためにね~」

 なるほど。戦闘になったらいつでも使えるわけね。グッドだな。

「精霊がいるって分からないと独り言をしゃべってる怪しい人よね」

「ローズさん、それ気にしてるんですから、言わないでくださいよ」

 そんなことも会話しつつ、進んでるといい匂いがしてきた。匂いのほうを見てみると、屋台でガタイのいいおっちゃんエルフが何か作ってた。

「おっ、カエデ様お久しぶりです。ポップコーン食べますかい?」

「食べる! ……と言いたいとこだけど、やめとくわ。後ろの女の子が睨んでくるからね」

「そりゃあ残念。それじゃカエデ様の分はとっておきますんで、いつでも寄ってください」

「はいはーい。ローズもそんなに睨まないで食べようよ。好きでしょ? ポップコーン」

「す、好きじゃありません! 第一母上は第一夫人なのですから、いい加減食べ歩きなどなさらないでください!」

「いいじゃないの。ここに来た時しかできないんだから。それに……」

 カエデさんは僕のほうをチラッと一瞥した。

「それに?」

「……いいえ、なんでもないわ。さ、会談場所まで早く行きましょ。あっちはもう来てるはずよ」

 カエデさんは笑って振り返り、歩き出した。今、元々日本人なんだから、とでも言いたそうな表情をしてた。そこにはたくさんの感情が込められてて、僕にはとても理解はできないな。ローズさんもそれを分かったのか、何も言わずに黙ってカエデさんの後ろを歩いた。

 会談場所は周りと比べて一回り大きな木の中だ。柔らかい光を放つ照明によって室内は明るい。あの照明も魔道具だな。外見は今までに見てきたのと大して変わらないけど、性能とか効率は段違いに良さそうだ。

 ところで、エルフの女王様が見当たらない。先に来てるはずなんだけど……

 キョロキョロしてると、子供がポフッとしがみついてきた。驚いて固まってると、顔を上げた。碧眼に緑がちょっと混じった金髪。身長は140cmってとこかな? カエデさんに聞いてた女王様の特徴と一緒なんだけど……

 助けを求めてみんなのほうを向くと、カエデさんは「よく分からないでど、やるわね!」とでも言いたげな顔で親指を立てた拳を突き出して、ダリアさんとローズさんは固まってて、セリアは僕を睨んでる。クロネ、影を出して揺らさないで! 怖いから!

「わたくしと生涯と共にしてください!」

「幸人?」

「僕は何もしてないからな!」

 必死の叫びも空しく、影に簀巻きにされた。んで、最初に戻るわけな。


「それより、プレクラーラ様は大丈夫なんですか?」

「はい?」

「はい? じゃなくて、逆さに浮いて浮いて大丈夫なんですか?」

 会談する部屋の真ん中で僕は吊られてて、プレクラーラ様は僕に合わせて逆さに浮いている。ロングスカートを身に着けているんだけど、3人のプレクラーラ様の精霊が必至に抑えている。ファイ達よりは小さいけど、内包する魔力はケタ違いに多い。何年一緒にいるんだろう?

「これしきのこと、朝飯前ですわ」

「なるほど。で、クロネ、そろそろ下ろしてくれない?」

「にゃあ。幸人反省してないから駄目にゃ」

「反省も何も、僕何もしてない痛い痛い痛い! 分かったから影を締めるのやめて!」

 キリキリ締まる影に対抗して力をいれようとしたら脇腹をこしょぐってくるから性質(タチ)が悪い。

「クロネ、会談が始められないから後にしてくれ」

「にゃあ。分かったにゃ」

 影が消えたから、空中で半回転して着地。カエデさんが座るソファーの後ろに立つ。護衛だから横にいるわけにもいかないもんね。さすがにプレクラーラ様も反対側のソファーに座った。彼女の護衛らしき人達もホッとしてる。大変そうだな。頑張ってください。

「では会談を始めるとしましょう」

「はい」

 会談が始まると、2人とも雰囲気がガラリと変わった。話が難しかったからあんまし覚えてないけど、だいたいこんな感じだったはずだ。

 まず、カエデさん達を犯罪者にした第2王子アグリ・サルク・サーザンの手をつけた犯罪の証拠は揃ってるからそれを暴き、同時にこちらの冤罪を取り消す。それにプレクラーラ様が関与する。んでその見返りが3つ。

 1つ目はエルフからの輸入品の関税の撤廃。こっちの世界の関税はびっくりするぐらい高いからエルフにとっちゃ良いことだろう。でも流石にずっとというわけにはいかないから、そこは話し合うそうだ。

 2つ目はサルク王国におけるエルフの強制的な奴隷化の禁止。同族の奴隷は誰だってみたくないからな。犯罪奴隷は例外だそうだ。犯罪者まで庇う気はないようだ。

 3つ目が、僕との結婚。これはこの事案が済んでからとのことだそうで。王族の権力を使っての強引な感じですよ。プレクラーラ様超本気になっちゃったよ。

 何で僕と結婚したいのか聞いたら、強い力を持った精霊を従えてる人が好みらしい。そこからは察してくれ。

「ですが、権力を使用した結婚などユキト様の御心を縛るのと同義。わたくしがその気にさせましょう」

「でしたら、これを使われてはいかがでしょう?」

 ダリアさんがポケットから取り出したのは1対のピアスだ。2つを合わせると七芒星になるようにできてる。

「これは?」

「通信のピアスです。それに魔力を流すことでつけた者同士で通信ができるようになっています」

「なるほど。では、ユキト様もつけてください! さあ!」

「つけますから! 押し付けないでください!」

 何を、とは言わないぞ。

 プレクラーラ様からピアスをもらってつける。針が刺さるか心配だったけど、無事に刺さった。VITは攻撃に対する防御力だからかな?

『聞こえますか?』

『はい。これでいつ何時どんなに離れていようとお話できますね』

 フフッと微笑むプレクラーラ様。僕の後ろでクロネが怒ってなきゃ完璧なんだけどな。

「これで会談は終わりですが、この後のご予定は?」

「そうですね、ユキト様と愛の巣を築きたいと思っています」

 クロネがますます怒る。ああもう、どうして余計なことしか言わないかなこの女王様(ひと)は!

「幸人?」

「ご主人様?」

「そ、そうだ。フレイヤに星魔法を教えてもらう約束してたんだ」

「星魔法ですか。またまたご冗談を」

「本当ですよ。なんならついて来ますか?」

「はい」

(というわけでよろしく)

(分かったのだ。とりあえず街の外に出るのだ)

(はいよ)

 街の外に出る途中でリル達を回収した。もちろん誤解を受けましたとも。




イヤリングの形をハートにしようと思ったけど、さすがに狙いすぎかなと思ってやめました。男がハートのイヤリングしててもキモいしね。


感想や質問、誤字・脱字の指摘お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ