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ご飯を食べるようです。

帰ってきてからお気に入り件数を見ると、なんと1,000件を突破してました! ありがとうございます!

いやー、ビックりです。こんなにお気に入りしてもらえるのかと思うと涙が出ました。

 僕達の馬車は特にさしあたりない1番後ろについた。途中何度かの休憩をはさみながら進んでいると、夕方になったから道の脇にそれて野宿をすることになった。

 僕達のテントを張っていると、1人オレンジの鎧を着た男が近づいてきた。冒険者だろう。さっきの魔法使いの仲間かな? どっかで見たことある気がする。

「お前、冒険者だろ? ランクは?」

「Dだよ」

 と言ってギルドカードを見せると、男はフッと鼻で笑った。

「なら、やっぱりお前が『氷雷』ってのは嘘だな。あの『氷雷』がDランクなわけはないし、まずガキってのがなぁ」

「嘘の情報を信じるとかありえね~。バッカじゃないの?」

 やれやれと首を振ると、男の額に血管が浮かぶ。

「今なんつった?」

「馬鹿じゃないの? って言ったんだよ馬鹿は耳が悪いんだね」

「んだとてめえ!」

 振り下ろされる拳を手で受け止める。少し力を込めて握ると、ギリッっと音がして男が呻いた。

「クソが!」

 もう片方の拳も受け止める。

「こっちの手はどうしよっかな~?」

 楽しげに笑いながら言うと、慌てて拳を引っ込めた。

「あら残念。あと少し遅かったら握りつぶそうと思ったのになあ」

「……どうせ『養殖』でもしたんだろ」

 『養殖』とは、低ランクの冒険者が高ランクの冒険者に手伝ってもらってランクやレベルを速く上げる裏ワザの蔑称だ。自力で上げたわけじゃないし、ランクやレベルの詐欺になるので手伝ったほうもしてもらったほうも侮蔑される。

「それをやったアンタに言われると心外だな」

「……ちっ」

 舌打ちをして来たほうに戻って行った。何がしたかったんだろうね?

「ああいうのってたまにいるわよね、他人を見下して自尊心を保たなきゃやっていけないやつ」

「そうなんですか?」

「うん。リルはあんな風になっちゃダメだよ」

「はい」

 テントも張り終わって飯の準備に取り掛かる。今日も今日とてキッチンとグリルを出す。辺りに美味しそうな匂いが漂い始めた。

 普通、こういう旅をする時は食糧は腐るといけないから長持ちする干し肉やドライフルーツで食事を済ますのが一般的だ。けど、僕は氷魔法を使えるから新鮮な食糧を用意できる。

 そこで、だ。何が起こるかというと……

「「「……」」」じーっ

 ……

「「「……」」」じじーっ

 ……

「「「……」」」じじじーっ

 ……視線が痛い。みんなそんなに見つめないで。もの凄く食べづらいから。いや、良い物食べてる自覚はあるけどさ。あ、ほら、リルが涙目になってるから。

 この空気どうにかならないかな…… と思ってると、ある方が空気を思いっきりブチ壊してくれた。

「良い匂いがすると思ったら、美味そうなモン食ってんじゃねえかよ。ちょっと分けてくんねえかなあ?」

 さっき絡んできた冒険者だ。今度は仲間を連れている。

「おら、よこせよクソガキ」

「やなこった。欲しいなら奪ってみな」

「言ったな!」

 一気に駆け寄ってくる。わざわざ相手にする必要もないな。

「【ロック】、【ハイド】」

 足元の土を盛り上げて固定し、うるさくないようにあいつらの音を消す。なんかを投げられても困るから『アイスウォール』も発動しといた。音を出さずにもがくのはとてもシュールだ。

 パクパクと食べ終わってから魔法を解除すると、当然殴りかかってきましたよ? もちろん返り討ちにしたけどね。

 さてと、お風呂に入りますかな。




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