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街に入ったようです。

お久しぶり!みんな元気にしてた?

 結果を言うと、入れた。普通に入れた。偶に僕みたいに魔獣を連れてくる人もいるらしく、ちょっとしたテストをするだけでよかった。

 ルミトナルは構造はミトレムとそっくりだ。魔獣対策となると、どこも似たようなものになるのかね。

 ここで気付いたのだが、ちゃんとしたルミナス教のお店ってかなり少ない。1:4ぐらいで普通のお店が多い。

 そこらのおばあちゃんに聞いたら、神殿の観光に訪れる人も多いらしく、街はだいたい50年くらい前は今の半分ぐらいの大きさだったとのこと。神殿の1部を一般公開して、そこに観光客が増えて、観光客を対象に商売に来る人が増えて、こんなに大きくなったそうだ。

「なんか、イメージと違った」

「どう思ってたのですか?」

「ルミナス教の信者達がいっぱいいて勧誘とかめっちゃしてそうだと思ってた」

「昔はそうだったみたいよ。変わったのは、神殿が建ってからですって」

「ほええ〜」

 僕の口から何とも言えない声が漏れた。

「道の真ん中でそんな変な声出さないの。ほら、宿をとるわよ。ついてらっしゃい」

 なにやら良い宿を知ってるようなので、ユリウスについて行くことにした。それで着いたのがここ、『猫の羽休め亭』。 ……あれ?

「何で?」

「ここが私の知る中で1番高級で安全だからよ」

「そうじゃなくて、何で名前が一緒なの?」

「ミトレムのは、ここの支店なのよ。ここが『猫の羽休め亭』の本店なの」

「そういうことなのですね」

「そういうことよ。入りましょう」

 扉を開けて宿の中に入る。そこはとても広く、ミトレムとは比べものにならない程豪華だ。すっげえ、シャンデリアあるし。

「『猫の羽休め亭』へようそこ。お泊りでしょうか?」

 キョロキョロしていると、セバスチャンのような格好をした初老の男性が近寄ってきた。

「はい。4人と魔獣が1匹です」

「お1人足りないようですが?」

「後で待ち合わせをしているんです」

「承知しました。部屋はいかがいたしましょう?」

「全員一緒でお願いします。日数は1週間で」

「では、20万メルンになります」

 さすがは高級宿。高いな。まあ、懐は全く痛まないんだけどね。

 純銅板を2枚渡して、部屋に案内してもらう。

「こちらになります」

「おお〜」

 案内された部屋は高級ホテルのように広く、煌びやかだ。何万もしそうな物が沢山置いてある。天蓋付きの大きなベットが奥に1つあった。

「お食事は3〜4、6〜8の鐘の間になります。時間外でもお食事は可能ですが、別料金がかかりますのでご了承ください。

 何かございましたら、こちらの紐をお引きください。すぐに参ります」

「ありがとうございます」

「いえいえ。では、ごゆっくりどうぞ」

 バスチャンは静かに部屋を去って行った。

「まだ昼だけど、どうしよっか?」

「冒険者ギルドでクエストでもやれば? どうせそのリルって子を助けに行くのは夜なんでしょ?」

「それもそうだな。セリア、レオ、行こう。クロネはユリウスについてあげて」

「はいっ」

「がう!」

「にゃ」

「行ってらっしゃい」

 セバスチャンにギルドの場所を聞いて向かった。ルミトナルのギルドはミトレムのと似たような構造をしていた。どこも同じなのかな?

 僕とセリアは掲示板を見る。ランクは1つ上がってDランクだ。

「どれにしよっか?」

「これなんてどうでしょう?」

 セリアが選んだのは、ロックリザードという魔獣5匹の討伐だ。近くの山にいるらしい。

「それでいいか」

 掲示板から羊皮紙を剥がしてカウンターに行こうとすると、4人の男が立ち塞がった。

「おいおい、たった2人でロックリザードなんて行くのか?」

「碌な装備もしてねえのに、それじゃ無理だろ」

 ニヤニヤしながら、次々とコンビネーションのようにペラペラと喋る。

「で、何が言いたいの?」

「俺らがついて行ってやるよ」

「感謝しろよ、ガキ」

「いらない」

「……あ?」

「聞こえなかったの? いらないって言ったんだよ」

「ご親切について行ってやろうってのに、そりゃあねえだろ」

「誰が自分より弱いやつを連れて行くの? お前らなんか足手まといだ。邪魔」

「なんだとてめえ!」

 1人が怒って僕の胸ぐらを掴んできた。

「もういっぺん言ってみろ」

「弱い、足手まとい、邪魔。これでいい? さっさとこのイカ臭い手を放せ」

「こんの……「【フリーズ】」!?」

 パキパキと、胸ぐらを掴んできたやつの腰までを氷が覆った。

「何だこれ!? まさか、氷魔法!?」

「あったりー。早く氷をどうにかしないと、下半身が使い物にならなくなるよ?」

「なっ!? おい、早く砕いてくれ!」

「言っとくけど、筋肉とかまで凍ってるから、砕くと、それこそ下半身がバラバラになってなくなるよ。じゃ、頑張ってね〜」

 手を適当に振って、カウンターに向かう。後ろから呼ぶ声がするけど無視無視。

 カウンターのお姉さんにビクビクされたのは、また別の話。




幸人「ところで馬車は?」

ユリウス「街で預かってくれるのよ」

幸人「それなら安全だね」

ユリウス「そうね。でも、何でこんなことを聞くの?」

幸人「見てる人にうーちゃんがどうなるのか気になる人もいるんじゃないかな? って思って」

フレイヤ「要するに、読者サービスというやつなのだ」


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