プロローグ⑵
これが投稿されるころには作者はスマブラをしているでしょう
「うんうん、やっぱり行ってくれるよねって、えええええっ!?」
「うるさいな。僕がしたいのは復讐することだけであってラノベみたいな異世界トリップじゃないんだよ。わかった?」
「してくれると思って体も治してあげたのに……」
あれ、ホントだ。
右足がある。胃が治ってる。左目が見える。右膝が動く。左手の指がある。髪の毛がある。右腕が明後日の方向を向いてない。腰が正常な形をしている。左足が二股に分かれていない。服もボロボロではなく、簡易なTシャツとズボンになっている。
「……ありがとう」
多分、生まれて初めて感謝したと思う。涙出てきた。
「そう言ってもらえると治したかいがあるよ。それで、行ってもらえないかな?」
げんきんなやつめとは思ったが、悪い気はしなかった。
「行ってもいいけど、どんな世界か教えてくれない?あと1つお願いがあるんだけど」
「もちろん。とりあえず座ろうか。」
神様が指を鳴らすと、何もないところから椅子とテーブルが出てきた。紅茶らしき飲み物も乗っている。
「ささ、座って」
言われるままに座った。おお、フカフカだ。
「紅茶も飲んでいいよ」
………
「あれ?どうしたの?」
「これって毒虫潰して作ったとかじゃないよね?」
「……どうやったらそんな発想になるんだい?」
仕方ないだろ。されたんだから。
「これは普通の紅茶だから大丈夫だよ」
恐る恐る口をつけると、確かに紅茶だった。美味しい。
「それじゃあまず異世界のことから説明しようかな」
お、やっとか。
「あれは2年前だったかな、僕が地球に……」
ーーー2時間後ーーー
こいつ説明下手くそや。
「要するに、暇で日本に来てみたら星を作るゲーム見て面白そうだから作った。本を見本にして剣と魔法のファンタジー世界で亜人や魔王、モンスターもいる。平均的な技術力は中世のヨーロッパぐらいだけど、昔召喚された勇者によってもたらされた技術がちょいちょいあると」
「そうそう。纏めるのうまいね〜」
「アンタが下手すぎるだけだからな!?」
説明を何回されたと思っている。
「まあ異世界のことも分かったし、ご飯にしない?」
そう言われるとお腹減ってきた。
神様がまた指を鳴らすと、紅茶が消えて代わりに大量の見たこともない料理が出てきた。すっげー美味しそう。
「これ食べていいの?」
「もちろんどう「いただきます!」早いよ……」
そこからはとにかく近くにあるものからとって食べた。1回料理を食べ尽くしたけど、神様がまた出してくれたから遠慮なく食べまくった。
「ふぅ〜」
「いっぱい食べたねえ。大食漢?」
食べれるときに食べるが心構えの男子中学生です。
「こんなに美味しいもの食べたの初めてだよ。なんていったっけあれ?」
「酢豚?」
「そうそうそれ。あれ僕大好きだな。あとカルピスってあんな味なんだね」
「原液で飲んだのにはびっくりしたよ。」
なんだか眠くなってきた。フワァ〜……
「眠いならこっちのベットで寝なよ」
ベットを出してくれた。フカフカである。
「それじゃあおやすみ……」
僕の意識はすぐに暗転した。
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「やっと寝たか」
神は目の前でスヤスヤと眠る少年を見ながら安堵した。
「にしても人も酷いことをするもんだ。四肢や内臓に数十箇所の損傷。全身にアザや切り傷、火傷の痕。ネジなんかも埋め込まれてたし。こんなに傷ついた子供を見たのは初めてだよ。
暴力がなかったのは両親が死んで叔父に預けられる前の1年間だけかもなあ」
改めて神は幸人を『視た』。
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前川 幸人
人族・男:14歳:Lv.1
HP:20/20
MP:0/0
STR:3
AGI:3
VIT:8
DEX:6
LUC:1
『スキル』
「毒・麻痺・睡眠耐性Lv.9」
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MPが0なのは地球人だから仕方ないのだが、問題はスキルだ。
通常地球人にスキルはよっぽどのことがない限りつかない。しかし幸人は1つどころか3つで、しかもLv.9である。
Lv.9は、テトロドトキシン等の致死性の毒や1,000万ボルトの電流を流されても平気なぐらいだ。
これで幸人がどれ程ののいじめを受けてきたのか分かるだろう。
神はぐっすり寝る少年を見ながら微笑むのだった。
ステータスについて説明しましょうかね。
HPは体力やスタミナ、MPは魔力量、STRは攻撃力、AGIは速さ、VITは防御力、DEXはは器用度、そしてLUCは運です。
平均的な人でHP、MPは50、他のステータスは10となります。
参考にしてくださいな。