初期能力審査
初期審査が始まった。
内容は簡単なものだ、身体能力の計測に、魔法や体術のレベルの高さを見極めるだけである。
そしてその結果から、学校生活におけるランク分けをするのだ。
審査を受けているあいだ、何度かテティと出くわした。そのたびに少し会話を交わしてすぐに別れるのだが、つねに彼女は周囲の目を気にしていた。
「…代表なんて、いいことばかりではありません。代表というだけで周囲の期待は大きくなります、……私には…その期待にそうだけの実力はありませんから……。」
そう言って、別れたっきりである。
「次、後神京。」
「…あ、はい。」
「えーと、なになに。…ほう、体術はAαか、……しかし他の成績はいまいちだなー、うわっ、魔法ゼロじゃないか!」
自分で言うのもなんであるが、魔法の心得は皆無だ。
「じゃあ今回は神道術だ。心得はあるのか?」
「はい。」
初期審査は無事何事も無く終了し、新入生たちは大講堂に戻って来た。
「…みやこくん、」
「…ああ、どうだった?」
「……武器の扱い以外全てAαでした……。」
「………!….はは、流石主席代表だな。」
すると、テティは少しシュンとうつむいて言う。
「…どうしても、Sに乗ることが出来ませんでした…、」
「いやいや、十分だよ、」
「……そうでしょうか、」
「ほんとほんと、僕に至っては多分総合評価Bα程度だよ………。」
「………、Bですか……。努力が必要ですね。」
そこはさっくり言うんだな。
しばらくして、教師の一人であろう男性が現れた。
「ご苦労だった。今年の出来はそこそこだな、例年と比べれば中の中の上辺りだ。」
続けてその教師は、胸元から二枚ほどの羊皮紙を取り出した。
「今年の評価別の人数を言っておく。E、Eαはゼロだ、ここは褒めておこう。しかし、Dが2人、Dαが13名。Cは20名、Cαが48名、Bが127名、Bαが250名。
Aは22名、Aαは15名、Sは3名、Sαに至ってはゼロだ。」
……A以上に40人も居るのか……。
僕の評価がBαだとすれば、いかにも平凡、まさに平均である。
「そして、次に名前を呼ぶ者は式が終わり次第ここに集合しろ。言うぞ、よく聞いておけよ。」
「評価Aαの中からは2名、フレイ・アレストロと、モーガン・フィッチ。」
「「はい、」」
「そして評価Sは全員だ、まず、テティ・アイリス・ミルモット。
「…はい。」
テティの評価はSか、やはり、流石だな。
「…次にウィリアム・スコール。」
「はい、」
「最後に、後神京。」
「はい、………はい?!」




