街外れの教会
シスターミランダ。
僕らは、この人物を捜索することにした。
そこで、ヴィルヘルム先輩と二手に別れ、僕は宿の亭主に聞いたシスターミランダがいるという教会へ向かい、
ヴィルヘルム先輩は、シスターミランダについての詳しい情報を求めて夜の街に消えた。
貴女がいるという教会は、かなり街外れに位置するらしい。
路地裏をいくつか抜け、さらに歩き続けると、その教会に辿り着いた。
と言っても、教会という雰囲気はあまりしない。
入口に十字架が掲げられている以外、それといった聖具が一切見当たらないのだ。
何より、人が居ない。
礼拝に来ている巡礼者や、居るはずの修道女、十字架を背に来客を迎える神父すら。
この教会は、教会としての何かにかけている。
外から眺めた外見も教会というより、何か儀式場を改装した感じである。
玄関の扉に鍵はかかってなかったので、すんなりと中に入れたが、まさか不法侵入だとか言われないだろうな。
「この教会に何の用だ、不法侵入だぞ。」
そんな馬鹿な。
「お前もウェベラール市長の使いか?……にしては、若いな、」
全身鎧に包まれた銀色の騎士が通路の暗がりから突然現れた。
「……この教会の方ですか?」
僕は一度、息を整えてから言う。
「………財布を盗まれてしまい……、今夜無料で泊まれる場所を探していたのですが、この教会なら泊まらせてくれると聞いたもので………、」
流石にローライトの教徒隊で、この教会を調べに来ました、なんて言えるわけがない。
「…ふむ、」
まぁ我ながら即興のわりによく出来た言い訳である。
「我に嘘は効かんぞ。」
あれー?
「…いや、普通にその格好で言われてもな、ローライトの者だろう?」
あ、そうか。
「…まったく、今回も頼りになりそうにはないな。忠告しておく、すぐにこの街を立ち去れ、以前もお前らローライトの生徒がやって来たが……、」
すると、銀色の騎士は言葉を濁して言う。
「…例の、悪魔とやらにやられてしまったそうだ。」
「大丈夫です、僕はやられませんから。………それは、さておいて、彼女、シスターミランダさんのところに連れて行ってもらえますか?」
「…………ふむ、別に構わんが、」




