第2話 -[俺 ]がつまみ出されるってマジ?-
[たっだいまーーー]
そう口火を切ったのは、姉の[遊]であった。
姉の[遊]は、弟とは対照的な性格をしており、[潤]を陰キャとするならば、[遊]は超陽キャであった。
母親もそれに続けて、口を開く。
[今、帰ったわ]
姉と、行動して気を使ってたのか、声色には疲労の色が見える。
その母親の声に続き[ 遊]の友人の小松里奈が口を開いた。
[ほえー、これはいいマンションに住んでおられますなー[遊]ちゃん?]
その彼女が、自分自身の眼鏡をクイッと上げながら言った。
里奈は、生粋のオタク女子であり世間一般で言う腐女子に分類される。
[おかえり、3人共]
父親が怒りを抑えるように言う。
[何かあったの?めっちゃ顔怖いよ。父さん]
姉の遊は、こう見えて人の感情を過敏に察知する能力に長けている。
[ああ。今日限りで潤を家から追い出す]
そう力強く言い放つ。
その会話も、当の本人である潤は、聞く耳を持たず、今度は、ソシャゲに夢中だ。
[それは、さすがに可哀想だよ、父さん。私も前に潤に同じような事話したけど、将来の夢がゲーム関連の仕事なんだって。]
[その為に、今ゲームに熱中して色々吸収してるんだと思うけどなあ。私としては]
だが、遊の説得は虚しく、[人志]は、潤の首根っこを掴み、マンションの玄関の入り口まで引っ張って、外に追い出した。
[金輪際、お前とは縁を切る。だが、俺も鬼じゃない。多少食いつないでいく分の金はやる。後は自分で生活して生きていけ。]
そう言い放つと、玄関の扉は閉ざされた。




