番外4 異世界飯事情3
設定固まる前のちょっと緩い2人です。(緩めのギャグより)
※本編と若干口調等が違います。
scene⑳発酵とは
地方の村。
出された料理は──
「ルド魚の発酵焼き」
説明:「地元の伝統。半年土に埋めてから焼く」
悠馬(静かに)
「いや、保存食の域超えてる」
シロク(冷静)
「発酵は文化」
悠馬「逃げワード来たな」
*実食
(香り:攻撃力高め)
悠馬「うわっ……クセぇ!」
村長「これは“香りが立てば立つほど上等”」
悠馬(文化基準が地獄)
(シロク、普通に食べる)
悠馬「……どう?」
シロク「……味は濃い。でも……」
(間)
「……わたしは、食べられる」
悠馬(真顔)
「適応力モンスターかよ」
*悠馬、頑張る
(ちょびっと口に)
悠馬(無表情)
「──うん」
悠馬「………無理!!!!」
「これ、食い物じゃねぇ」
*結果
村長「都会の方には少し刺激が強かったかな?」
悠馬「都会とかそういう問題じゃない」
シロク「文化ガチャ、大外れ」
悠馬「その言い方やめろ。刺さる」
──異世界、飯は時々ダメージソース。
(そして旅人は鍛えられていく)
scene㉑
舞台:とある辺境の村。
出された料理は──
「リルタの熟泥漬け」
説明:川魚を泥に半年埋めて発酵→取り出して生のままスライス。
(※異世界保健所案件)
悠馬(もう見るからに)
「絶対アウト」
シロク(無表情)
「発酵文化、極まってる」
悠馬「極まって良いライン超えてんだろ」
*実食(村長が誇らしげ)
悠馬「……食えってか」
シロク「合理的には……確認する?」
悠馬「合理でどうにかなる味じゃねぇよこれ」
*シロク、先行試食
(パク)
(……)
(無表情)
「……悠馬、これは」
悠馬「どうした?」
シロク「……味が……無いのに……臭い」
悠馬「新しい拷問かよ!!!!」
*悠馬も覚悟
(口に)
悠馬(心の声)
(うわ……香り、泥……風味、腐敗……)
(後味……絶望)
悠馬(超真顔)
「味覚が死んだ」
*結果
悠馬(静かに)
「これ……戦争起きる味だぞ」
シロク「文化ガチャ、バグ」
悠馬「てかこれ文化バグだろ」
*村人「でも不思議と身体に良いんだよねぇ!」
悠馬「……それだけが取り柄だな」
シロク(ポツリ)
「悠馬、しばらく甘味摂取を推奨」
悠馬「俺の心を救うな甘味」
──異世界、味の向こう側は静かに存在する。
(でも二度と食べたくは無い)