表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lに恋したDしがちな少年  作者: 辛汲 未踏
1/1

絶対に成就しない新しいラブコメディ

第一話 Dしがちな少年と女子


恋愛とは何か…

辞書で引くなら、特定の相手に特別な感情をもち、大切に思うこと、や、お互いを好くこと、などが出てくるのではないだろうか。しかし一部辞書にはこんな記述があったりもする。

「男女間の愛情。」

昨今では、LGBTに対する理解が深まりつつある。もちろん異性を好きになるというものもいるが、同性を好きになるものも少なくない。そしてそれらはどちらもれっきとした「恋愛」なのである。


これは異性を愛するものと、同性を愛するものの葛藤や錯誤を描いた物語である。


私立永愛学園高等学校。

今年できた新しい高校だ!そして僕はこの高校でいづれ彼女を作る(予定)だ!

むっ?僕が誰かって?ふふ、よくぞ聞いてくれた!僕はこの私立永愛学園高等学校の第一期生!愛願寺(あいがんじ) 愛無(あいむ)である!ん?なんだか"愛"が"無"い名前だって?何を言う、僕の名前には"無"限の"愛"が詰まっている!僕はこの学校で必ず彼女を……

ドンッ!と教卓を叩く音が教室中に響く

「おい、愛願寺!ボソボソ何喋ってんだっ!!」

「ひぃぃっ!す、すみませんっ!」

ぎゃーっ!恥ずかしいぃぃ!

ふ、ふぅ…気を取り直してと…。突然だが宣言させてもらおう僕は彼女いない歴=年齢なのだ。だが、しかしっ!この学校で必ず彼女を作ってみせるぜ☆

「おいお前、さっき何ひとりでボソボソ言ってたんだよw」

終わった……!!!

さよなら僕の高校生活……!

僕は過度の「Delusional habit」つまり妄想癖があって、頭の中の読者に語りかけたりしているのだが、たまに声が出てしまっているようなのだ。それのせいで小中と寂しい学生生活を送ってきたから、高校では、絶対にするまいと決めていたというのに…。

く、癖で…!!!

そこへ一人の女の子が歩いてきた。

「あんた達寄ってたかってダサいと思わないの?」

「なんだよ、正義ぶりやがって」

「さっさと失せろっつってんだろうがァァァァ!!!!」

「ヒッ、ヒィィ!!」

おっ女の子!き、緊張するぅぅぅ!!

「大丈夫か?愛願寺君」

頑張れ!僕!

「あ、ありがとう…君は確か…」

「ああ、あたしは愛同(あいがんじ) 心真(ここま)だ。よろしくな」

「よろしく…」

ドクンドクン…

な、なんだこれは…まさか僕は恋をしたのか?

早くね……?

ちょっと待って一旦落ち着こう。

フイッと彼女の顔を見上げてみる。

うん…。

好きぃぃぃぃいい!!!

読者の皆さん、惚れてました。僕は、完全に。

「じゃあまた絡まれたりしたら言えよ。じゃあなっ」

どこかへ駆け抜けて行ってしまう焦げ茶色のポニーテールをぼーっと眺めてしまう

「あっ…」

連絡先…聞けばよかったなぁ…


キーンコーンカーンコーン


「よし、授業始めるぞー」

号令を合図に機械的に授業開始の挨拶をして、僕は席に着いた。

ふと、見覚えのある色のポニーテールが僕の見ている景色にに右から侵入する。

んんんっ!?

もしかして、席…愛同さんと隣じゃね…?


読者の皆々様は奇跡を信じますか?

…僕は今、信じざるを得ない状況に置かれています。

入学初日に先生に注意され、それを変なやつに、いじられ、それを愛同さんが助けてくれて、僕は愛同さんのことを好きになり、席も隣だった。

奇跡ってあるんだなあって僕は思いましたぁ!


下校時間


奇跡、なかったかもしれないです……。

結局あれから一言も喋らなかったなぁ。

友達もいないし一人で帰るとするか。

「なぁなぁ!愛願寺君ってGOGO好きなのか!?」

「ひ、ひぃぃぃ!!!」

「なんだよ、人の顔みて悲鳴をあげるなんて失礼なやつだな」

「急に話しかけられたら誰だってびっくりしますよ…」

「そうか!悪いことしたな!それよりもGOGO好きなのか!?そのキーホルダーGOGOの主人公の待って任太郎だよな!」

「ええっ!」

読者様のために一応解説を入れておこう。GOGOとは僕らの世界で一部の読者(妄想の方じゃなくてね)に愛される、割とマニアックな漫画である。一応アニメかもされている。

「知ってるんですか!?」

「おう!大好きだぞ!」

やっぱり奇跡ってあるかもしれないです!


第2話に続く

この作品に目を通して頂きありがとうございます!

この作品の基盤となったレズビアンの子に恋する男の子という設定は作者の体験から発想を得たものです。この失恋を小説にして、性の多様性を広めたく、初めてながら執筆させて頂きました。

今後とも読んでいただけると幸いです!

これからもよろしくお願い致します!

ではまた次のお話でお会いしましょう!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ