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スキルミス

「お前のスキルはこの血筋の恥晒しだ!今すぐこの家から出ていけ!」


そう言ったのは俺、エイト・フェスリアの父親であるロザリオ・フェスリアであった。

俺は口をぽかんと開け呆然としているとこの家の長男、グロリア・フェスリアが口を開いた。


「さっさと出ていけよ、ゴミ。目障りだ。この血筋は昔から上級スキルばかり持つ血筋だ。想像しか出来ないゴミは要らない」


「な、何故ですか!何故スキルだけでそのような当たり方に!」


そう言ったのは俺の母親であるレミリア・フェスリアだ。

昔から俺の事を庇ってくれる唯一の味方だ。


「ふん、お主に分かると思っておるのか?」


「.....っ!!」


「これは決定事項だ。さっさと出ていけレベリア、もうここへ帰ってくることは許さない。それともし自分がフェスリア家の人間だと話してみろ。次の日からお前はお尋ね者だ」


そう言って俺は2人の兵士に腕を引っ張られ街の外へと放り出された。


「もう戻ってくるなよ、ゴミ」


冷たい目でそう言われた。

その兵士達が笑いながら街の中へと入っていく。

今から俺のスキル【想像】について説明しよう。


想像とは物事を心の中に思い浮かべることだ。

これしか出来ない。誰が見てもゴミスキルと分かる。

こんなところだ。


どうしてこうなったんだろうーー

そう思った。何度も何度も何度も

そして歩き続けているとやがて日は暮れ辺りは真っ暗になった。

気づけば俺の頬を涙が伝っていた。

その時だった。

人の気配を感じ後ろを振り向くと1人の少女が立っていた。


「うわ、びっくりした。どうしたんだい?こんな所で」


そう尋ねると少女は口を開いた。


「ごめんなさい!」


突然謝られた。


「どうしたんだい?」


「じ、実は...」



「す、スキルを誤ったァァァ!?」


「う、うん、そ、それでね今からついてきて欲しいんだ」


「どこに行くの?」


「私たちの住む神界、自己紹介がまだだったね!私の名前はスキルの神テクロ」


「俺はエイトだ。それで神様はなんで間違ったのかな?」


「じゃあ今からスキルを変えに行こう!」


上手くはぐらかされたな。

そう言って彼女は俺の手を取り深い闇の空へと羽ばたいた。


「ついた。ここだよ」


そう言われ降りると先程まで暗かったはずの平原ではなく青空が広がった神殿にいた。


「それじゃあ本題に入ろう。君の本当のスキルそれは」


「それは...」


「想像ではなく、創造なの」


「創造」


初めて聞くその言葉に頭に?を浮かべた


「分からなくて当然だよ。簡単に言うと考えたものを作れるみたいな感じだよ!」


「あんた本当はわかってないだろ」


「...てへっ♪」


「クソ!可愛いのがうぜえ!」


「それじゃあそのスキルで頑張ってね!」


そう言って彼女は俺をその神殿から突き落とした。


「は?え?うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ」


「行っちゃった!頑張ってね!お兄ちゃん」


彼女はそう微笑むと神殿の中へと入っていった。

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