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きっかけと結果

文章がしょぼい……。


他のユーザさんみたいに上手に書きたいです。

 この世界に魔法の存在が確認されて、すでに100年以上が過ぎた。


 きっかけは、世界各国で起こった現象からだ。ある日、世界中に黒いオーロラが同じタイミングで発生した。その漆黒にも勝る色は太陽や月の明かりを遮り、この青い惑星を闇に変えた。人々は「世界の終焉だ!」と叫んだ。まぁ気持ちは分かる。。しかし、オーロラは数分後には消滅し、世界は元の色彩を取り戻す。この事実は数時間で世界に伝わり、学者や宗教などの様々な人が自論を唱えていた。今考えると少し滑稽だ。


 数日後、今度は原因不明の発熱が世界中に広がった。政府は黒いオーロラと発熱は関連性があるとして調査を始めるが、手がかりの尻尾も掴めない。とりあえず、患者を隔離する方法しか思いつかなかったようだ。感染する病気の可能性もあったからだろう。だが、その努力は実ることはなく、世界の9割の人が発熱の症状を訴えた。交通や生活ライン、流通などが停止し、このままでは大規模な死者が出る可能性が浮上する。


 さらに数日経ったある日、意外な展開となった。今まで発熱で寝込んでいた者が、一気に回復に向かったのだ。不思議な能力に目覚めて……。


 ある者は指先から火を出し、ある者は何もない空間から水を作り出した。個人差はあるが、発熱した者は何らかの能力に目覚めていたのだ。本人たち曰く、「何となく出来る気がした」と言う。魔法の始まりだ。世界中の人々がタネも仕掛けない超常現象を起こしていたので、魔法の存在は爆発的に世間に広まる。しかし、新しい技術は悪用されるのが世の常。


 魔法が認識されて数週間後、世界は戦火に包まれていた。魔法を軍事に取り込んだ国々が他国に侵略を開始。第3次世界大戦が勃発したのだ。各国も急いで魔法中心の部隊を構成、迎撃をするための態勢を整えた。


 戦争と同時に、様々な国が魔法の研究を行う。いくら便利な力と言っても、その存在は不安定なものだ。原理は?発生条件は?


 研究の過程で解明されたのは以下の通り。


 1.魔法を使える者と使えない者がおり、発熱がきっかけで魔法が使えるようになるらしい。

 2.魔法を使える者には魔力が宿り、魔力を媒体として魔法を使える。この魔力の容量には個人差がある。原則的に、魔力を多く消費すると魔法の威力は比例することが確認された。

 3.魔力の最大容量は訓練しても増加することはない。が、減少することもない。

 4.ファンタジーに良くある詠唱はない。しかし、魔法はイメージによって攻撃力、構成スピードが上がるので、各自イメージしやすい詠唱で魔法を使うことが望ましい。


 など、大まかに言ってこんな具合だろう。早い話が才能によって大きく左右されると言うことだ。


 20年続いた大戦は、アメリカを中心とした国連軍が勝利を収める。


 日本国は国連軍に所属しており、最前線で活躍したのを評価された。その活躍を支えたのが十二家だ。日本国はその後の国際社会で有利な地位を築く。








「学校?」


 長い黒髪を首の後ろで纏めた少女が、疑問符を浮かべながら振り向いた。


 少女は左目に髪と同じ色の眼帯を付けており、右目の瞳も漆黒と言って良いほど染まっている。顔のパーツがバランスよく配置されており、美少女と言っても過言ではない。しかし、凛と上がった目尻が目付きを悪くしており、170センチの身長も相成って少し威圧感を感じる。一言で表すと「クールな美少女」だ。


 その少女の視線の先には、木で作られた椅子に座っている絶世の美女がいた。


 オッドアイの瞳が少女をじっと見つめる。プラチナブロンドの髪が窓から入ってきた朝日を反射し、まるで美女の周りを天使が踊っているようだ。色気がある顔の造詣は同性でも見とれてしまい、グラマーな体格は男達の視線を釘付けにするだろう。


 黒沼格。


 数年前の冬。死にかけた少女を拾い、以後ずっと面倒を見てきた女性だ。


 格はそのふっくらと唇を妖艶に動かす。


「ああ。ちなみに、もう手続きはしておいてある」


 女性に耐性のない男性ならば、その艶やかな声だけで腰が砕けてしまうだろう。ただし、口調は女性らしいとは言えないが。


「また事後報告……」


「そう言うな。私の性格は知っているだろう?」


 げんなりとする少女――――黒沼奏を見て、格はくつくつと妖しく笑った。


「……うん」


 ため息混じりに頷いた奏は、テーブルの上に出来上がった料理を乗せていく。


「おぉ、今日の朝食はスクランブルエッグか。グッジョブだ!!さすが私の“娘”だな」


「“母さん”が生活力ゼロの性格破綻者だからね」


「くっ、言うようになったなぁ」


「母さんの娘ですから」


 取り留めのない話をしながら、奏は格の向かい側の椅子に座る。


「拾ったときは従順で可愛かったのにな」


「はいはい。さっ、食べるよ」


 中々ひどい扱い方だったが、格はそれをなんとも思っていないのか、二人で「いただきまーす」と言って箸を手に取った。


「で、話の続き何だけど」


「ん?…………ごくん。あぁ、学校の件か。ちゃんと理由はある」


 白ご飯を口に含んでいた格は、たっぷりと時間をかけて飲み込む。


「聞いて驚け!貴様の入学する学校は、何と世界最高峰の教師、生徒、設備がある“(すめらぎ)総合魔法学園”だ」


「…………………………………………は?」


 ニタリと笑う母とは対照的に、娘はスクランブルエッグを食べようと口を開けた状態で固まった。

お気に入り登録ありがとうございます!

もう感動しました。


感想・誤字などの指摘をお待ちしています。

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