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ファイルと紅蒼

更新遅くなってすみません(汗)。


ちょっとスランプ気味でした。何偉そうに言ってんだって感じですけど。

 校長室を退出した私は、自分の部屋に戻ってくるなりベットに倒れこんだ。紅色さんから貰ったファイルを横に投げ出し、少しの間だけ目を閉じる。


 今日は疲れた。色々予想外なことが多かったし、何より意外な新事実もあった。それに、初めての授業だと言うこともあって疲労感が溜まっているのだろう。ベットの感触が、とてつもなく心地良い。


 しかし、このままだと夢の中にダイブしてしまいそうだったので、とりあえず体を起こした。ファイルを再び手に取り、パラパラと目を通す。ファイルには、真鍋深緒、リリィ・S・ルシティル、アルエ・S・ルシティルの情報が載っていた。誕生日、年齢、身長、体重、血液型、スリーサイズ、好きな食べ物なども記載されている。


 真鍋深緒。


 ただの平凡な家に誕生する。六歳の時に、魔法使いとしての才能に目覚めた。魔法使いとは程遠い家庭だったため、とても喜ばれたらしい。中学受験で皇総合魔法学園に入学。成績トップで合格したため、当時は秀才だと期待されていたが、言動の荒さと成績不良で問題となる。中学一年生の頃はA組だったが、二年生からはFクラスに転落した。以後、Fクラスを維持している。


 リリィ・S・ルシティル(姉)、およびアルエ・S・ルシティル(妹)。


 日本人とアメリカ人のハーフ。八歳の誕生日に親が離婚し、アメリカ人の母に親権があると言うことで母親についていく。その年末に発熱し、魔法使いの才能い目覚める。片親だったが、母方は裕福な家庭だったために生活に困ることはないと考えられる。中学受験で皇総合学園に入学したが、中学二年生時にレズ姉妹と言う噂が流れた。それ以来、深い友人関係はないと考えられる。


 最後のページを読み終えると、ファイルは蒼い炎に包まれる。不思議と炎に触れても熱くはなく、まるで色のついた空気を触っているみたいだ。炎はファイルだけを焼き、どんどん原形を焼失していく。もう持つ所が端っこしかなかったので、適当に投げ捨てると、ファイルは地面に付くことなく消え去った。


 この炎は機密性の高い文書などに用いられる魔法で、対象者がその文書全てに目を通したら消滅するようになっている。一瞬でも集中力が途切れると覚えられないので、中々面倒な魔法だ。私の場合、コツをつかめばすぐに覚えられるようになったが。


 もう一回横になりたかったが、お腹がすいてきたので何か作ろう。たまに自炊するのも悪くはない。


 勢い良く起き上がり、可能な限り眠気をなくす。小さめの冷蔵庫を開けて中を確認したが、生憎食材は少なかった。って、牛乳しかないし。


 今から買いに行くのも面倒くさかったので、今日は食堂を利用しよう。いつもなら月上と一緒なのだが、彼女は委員会が忙しいらしい。


 財布を手に取り、部屋を出ようとする。と、玄関の向こう側から気配を感知した。敵意がないので、取り合えず聴覚を強化してみる。


「ちょっとお姉ちゃん……止めよ~よ」


「何言ってんの?気になるじゃない。あのお父さんがあれだけ絶賛するんだから、そうとう強い男に違いないわ」


「えっ?ここ女子りょ――――――」


「グダグダ言ってないで、開けるわよ」


 少し甲高い声と共にドアノブがガチャリと回り、爆発でもあったのかと疑う程の音をたててドアが動いた。ちょっ、留め具がすごい不協和音を醸し出しているんですけど!


 身体強化の魔法を解き、私は廊下に立っている人たちを見た。


 蒼い髪の男の子と、紅い髪の女の子がそこにいた。中等部の子なのだろう。詰襟とセーラー服を着ている。どちらも顔の造形が整っており、特に男の子は中性的な顔だちだ。


 私が冷静に二人を見詰めていると、ドアを開けたであろうツインテールの女の子が金魚みたいに口をパクパク開いている。なぜ?


「な、なななななななななななっ!何でこんな所に女がいるのよ!?はっ、もしかして護衛ってとんでもない色狂いなの!?」


「い、いや……だからお姉ちゃん」


「……はぁ」


 何かは良く解らないが、女の子はとんでもない勘違いをしているみたいだ。勝気そうな顔を真っ赤にさせて、あわあわと両手を動かしている。気弱そうな男の子はそんな女の子を落ち着かせようと、おろおろして説明しようとしていた。なにこの二人。超可愛いんですけど。


「だ、だからねお姉ちゃん。ここは女子寮なんだって」


「だってお父さんは強い護衛の人って言ってたじゃない!?強いと言えば男でしょ!それともお父さんが嘘ついていたの?」


「どんな偏見なのさ。家もお母さんの方が強いでしょ?それに、お父さんが昨日女の子って言ってたよ」


「そんなことないわ!だって……」


「はいはーい。ちょっと待って」


 廊下に響く声に生徒が集まり出したため、これ以上余計な事を喋る前に二人の会話に入る。女の子は私をキッと睨み、男の子は申し訳なさそうに軽く会釈した。


「これ以上はその話はマズいよ。続きは私の部屋で話そうか」


 二人だけに聞こえるように声量を落とし、出来るだけ柔らかな表情で私は囁いた。

良く日間ランキングで「処女作ですが」とあらすじに書いてあります。


……。


うらやましいぞコンチクショー!!!!!!!!


でもお気に入り登録する私。だって面白いんだから仕方ありません。

当分の目標は日間ランキング100位ですね。


感想・誤字の指摘など待っています。

こんなに更新が遅いのに見てくださって、本当にありがとうございます。

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