第3話 修行パート、結構好きなんですよ
急いで書いたので誤字が多いかもしれません。申し訳ない
この異世界に来てから1週間立った。
と言っても"ウキドイに入れてもらった"あとこれまでの疲労でぶっ倒れてしまい丸2日程寝てしまっていた。気絶する瞬間はもう死ぬのかとおもうほど視界がぼやけていたが生きててよかった。
そして3日目は、水を飲みすぎたのと初異世界飯が体に合わず一日中腹を壊してしまっていたしそれからの3日間はウキドイメンバーは俺を置いてウィルダネスウルフの偵察をしに行った。よって1週間経った今、ようやく俺の異世界生活が始まる。
といっても村でお留守番していた3日間、何もしていなかった訳では無い。俺は村でこの世界について色々勉強してたのだ。
村で学んだことは、この世界の通貨の価値はそれぞれ種類は金、銀、銅の3つで金の延べ棒のような物と全部シャーペンより一回り大きい棒と2通りで全部で6種類であるということ。元いた世界で表してみると
金の延べ棒が15万
金の棒が10万
銀の延べ棒が1万
銀の棒が1000円
銅の延べ棒が100円
銅の棒が10円
くらいだと思う。ちなみに俺の働いてた会社の給料は金の延べ棒-(金の棒+銀の延べ棒)である。我ながらどうやって生きてたのか分からないな…。
そしてもうひとつ得た知識は、魔術は聞いていた火とか水の5大属性魔法の他にその5大属性魔法を混ぜる混合魔法や治癒魔法、召喚魔法、探知魔法などと、魔法の種類も様々あるということだ。
そして今思ったが俺、この世界の人間じゃないけど魔法、使えるのだろうか…。
魔法を使えるかわからないまま俺の修行は始まった。冒険者になるのだから最低限自分の身は自分で守りたいと俺から申し出たのはいいが…今になって不安になってきたな…
「それじゃあまずはぁE級魔法の詠唱を教えるから俺に合わせて繰り返せぇ、まずは今日やるのはぁ、いちばん危険度が低くてイメージしやすい水魔法だぁ」
「はい!」
今回先生をやってくれるのはパボラ先生だ。…パボラ先生、母音伸ばす癖あるけど詠唱できるのかな…
「大地を潤す清らかなる水よ、撃ち抜け!水弾!」
パボラの手のひらからピュン!とよくアニメで聞くような音がして飛び出た水は超高速で飛んでいき目の前においてあった石ころを吹き飛ばした。まじで出たよ…。いやそりゃここが異世界だって分かってたけども…それでも魔法を使うところを見ると正直にワクワクする。俺も魔法を使えたらの話だが…
「よしぃ、じゃあやってみろぉ」
「あ、はい」
ネガティブに入りかけた思考をパボラの一言で止める。とりあえずやってみよう。イメージしやすいと言っていたからやっぱりイメージは必要なんだろう…さっきレベルの…は無理だろうからとりあえず水を生み出すことを意識して━━━よし!
「大地を潤す清らかなる水よ!撃ち抜け!水弾!」
……………。
やっぱり出ないのか?そう思った瞬間になんと例えばいいのか分からないような魔力を吸われる感覚がし、手のひらに水が現れた。
「…っ!?」
ちょろちょろちょろ、しかし手から出た水は、おしっこのように飛んでくことなく流れ出た。…いや、魔法を使えた…?のは嬉しいけどこんなお花に水やりするようなものとは思わなかった…。せめて水鉄砲レベルの威力はあって欲しかった…。
「魔法を使うのは初めてだったなぁ?」
「…はい……。」
「なら気にするなぁ、最初は誰だってこんなもんだぁ」
あ、そうなのか。みんな最初は水やりするのか…。しかしこれ、どういう原理なんだ?
「これで魔法を使う感覚は何となく分かったろうからぁ、次はあの感覚を踏まえてイメージするんだぁ」
踏まえてか…確かにさっき想像してた感じと実際魔法を使った感覚は少し違う部分があった。魔力を"吸い取られた"感じがあったということは魔力を"使い絞り出すイメージで…力む感じではなく本当に意識を向けるだけでいいんだ……よし今度こそいい音を鳴らして飛ばしてみせる!
「大地を潤す清らかなる水よ、撃ち抜け!水弾!」
ピュー!先程よりも直線に飛んだ水は石ころの横をかすめていった。
「どうですか!」
「あぁ上出来だぁ、といつか2回目なのにここまでの完成度の水弾を撃つとは思っていなかったぁ」
「まぁ1回で覚えなかったらブチ切れられたので…。」
「?誰にだぁ?」
「いや、こっちの話です先生!」
クソ上司のおかげで飲み込みは早くなったからな…この点に関してだけは少しだけ感謝してあげよう。
「ですが、これはコントロールも課題ですね…」
「まぁそれは練習あるのみってやつだなぁ…とりあえず今日は魔力が無くなるまで水のE級基礎魔法をやっていくぅ」
「分かりました!」
〜カリメラ王国内の領土 二トア国〜
現カリメラ王国の第2の大きな拠点のひとつ二トア国の首都ヤールノットでは当主ザルデの元護衛、現カリメラ王国 騎士団特攻隊隊長、クダは本部にいる騎士団から連絡を受け取っていた
「何だと?!やっと獣族たちのアジトを見つけたのに何もしないだと?!本当に本部からの手紙なのか?」
「は、はい。戦力も少ない今奇襲を仕掛けても全滅するだけだと…」
「だから、行動せず国民に辛い思いを続けさせるというのか!」
「そーかっかしたさんなー」
「…っ!?」
全身を黒に包んだその男はいつの間にか特攻隊隊長室には入り込み、先まで大声をあげていクダを宥めるようにそう呟いた。
「だ…誰だ貴様!!」
引き続き大声で怒鳴るクダと対比するかの如くその男はフードを取りながら静かに答えた。
「…わしはクティノスのNo.9、名はナガ。あんたらの敵や…」