第10.5話 魔法について
※完全説明回です
「水よ、敵を切り裂き我の力になれ 水裂面!」
魔力が少し減った感覚がし、手のひらに水のお皿が出来る。
「これ、どうやって投げるんですか?」
「んん?あぁそういえばおまえぇ、この前も直接ぶち込んでたなぁ…別に投げるつもりでもやったら普通に飛ぶがぁ飛んで行く勢いを強くするなら魔力を使って反発の勢いを作るんだぁ」
パボラの説明って絶妙にわかりづらいよな…まぁバネ(?)みたいなイメージか…。
俺たちウキドイはアッシュ王国に向かい村を出発した。その過程で前と同じように魔法の練習をしている状態だ。
ちなみにこれはこの前やった嵐裂面の水バージョンだ。詠唱は同じでも"水"と"嵐"では難易度が段違いだ。……ん?そういえばそこら辺ふんわり聞いてたからあんまり理解できないな…。
「そーいえば風と嵐みたいに上がってくのは知ってましたけど具体的にどんな感じなんですか?」
「A級、B級みたいな感じで別れてるだろぉ、例えば今ゆっていた風魔法なら
大気▶︎E級、風▶︎C.D級、嵐▶︎A.B級
それ以上は詠唱自体変わってくるぅ俺が前やった朱雀みたいになぁ」
「火魔法なら
熱▶︎E級、火▶︎C.D級、炎▶︎A.B級 S級▶︎朱雀など…
水魔法なら
水▶︎E級、水▶︎C.D級、海▶︎A.B級
雷魔法なら
光▶︎E級、雷▶︎C.D級、轟雷▶︎A.B級
土魔法なら
石▶︎E級、土▶︎C.D級、岩▶︎A.B級
って感じだなぁ。水魔法には氷も派生してたりするがぁ基本的なものはこんなところだぁ、もうわかってるとは思うがぁ詠唱が同じでも難易度は別物だぁ一番簡単な順からゆって行くと水、風、火、雷、土だぁ」
「へぇ土が一番難しいんですね?」
「ああ、他のものと違い物体と言うだけあって少し魔力の使う量も変わったりするしなぁ」
なるほどな。要するにD級火魔法だったら
火よ、ほにゃららほにゃららせよ 火ほにゃらら!
って感じか…
「あぁそれと、C級.D級と言ったりしてるがその言葉の前に一文加えていたりする方が難易度の高い方だぁ」
「ああ、"辺りを燃やし続ける"火よ!ってきなあれのことですか?」
「あぁその火弾はC級だなぁ」
結構しっかり区別されてるらしい。
「パボラさんって使えるA級魔法って他にないんですか?」
「A級なら他にもあるがS級はあの朱雀しか使えないぃ。そもそもS級を使える魔術師もそうおらんがなぁ」
ちょっとだけ、まじでちょっとだけドヤ顔をするパボラ。俺はなんかムカついたので話を逸らす。
「じゃあZ級魔法は使えたりしないんですか?」
「使えるわけが無いだろうぅ。それにぃZ級を使える魔術師はこの世に4人しかぁ、いや今は3人しかおらんん。」
「え?そんな凄かったんですか…Z級って…」
「あぁZ級魔法はそれぞれ3つずつしかないぃだがその4人は3つ全て使えぇ魔聖の称号を手にしているがぁひとつ使えるだけでも十分だぁ」
「えっと4人ってことは…」
「火魔聖、水魔聖、土魔聖、雷魔聖がいるぅ。まぁ火魔聖はもうこの世にはおらんがなぁ、ちなみに雷魔聖はこの前話したスカーというもののことだぁ。」
かませにすいませんか…称号のせいで弱そうなのが可哀想。スカーってのは確かに前言ってたよな…初めてあった時に…確か魔王を倒した的な…?やばいな。結構あやふやだ。
「魔法についてはこんくらいでいいだろぉ、そろそろ詠唱の続きを始め…」
「いや、今日はここで泊まるよ!」
歩きながら喋っていたら結構進んでいたらしく、この日、俺はほとんど喋っているだけで終わってしまった。
まじちゃんと思い出さないとなぁ…