妹と買い物
お待たせしました!
今回は妹ちゃんと買い物デート回。
「おはようお兄ちゃん、これから買い物行こう?」
土曜日の昼下がり、のっそりと起きてきた俺を見て妹様 はそんなことを言ってきた。
「おはよう、買い物ってこの前行ったろ?それにイラスト進めたいから時間が」
「それはもう一ヶ月以上前だし。それに最近休んでないじゃん、だからたまには息抜きに出掛けるの!」
ない。そう続けようとした言葉を遮る栄佳はちょっと拗ねた感じだった。
「あー、確かに最近外に出てないな。んじゃ準備するから少し待ってて。すぐ終わらせるから。」
「うん!ちゃんとかっこ良くしてね?」
すぐに出掛けられる格好の栄佳にはいはいと返事を返してすぐに用意をする。
顔を洗って歯を磨き、熱めのシャワーを浴びて髪を乾かすまでに七分。前に栄佳と一緒に買った服に着替えて三分。スッキリと目覚めた俺は栄佳の待つリビングへ行けばニコニコ笑顔な栄佳としょんぼりした父がいた。
「お、世鳴おはよう。今日も栄佳は可愛いぞ!欲しいものなんでも買っちゃう!パパにドーンとおねだりしたりしない??」
俺への挨拶もそこそこに栄佳へと語り掛けるが我らが妹様はツンツンしていた。
「パパはそうやって甘やかすから駄目なの!それに今日はお兄ちゃんと買い物に行くからパパはママとデートしてきなよ。」
「そうだね!よし!今日はママとデートしてくるから夜は二人で何か食べなさい。パパはママをデートに誘ってくるから!仲良くするんだぞ~!」
そう言ってすぐにデートに誘いに行く辺り最初から栄佳に断られる事を見越していたな?両親の仲が良いのは良いことではあるが、デートの口実を作るためだけにダメ父ムーブをかます必要はあったのかと疑問に思いながらも栄佳へ話し掛ければもうニッコニコの笑顔だ。
「うんうん、お兄ちゃんは今日もかっこいいね!それにこの前買った服似合ってるよ!」
「栄佳も可愛いぞ、それにスカートが似合うし可愛らしくて俺は好きだよ。」
お互い誉め合うと少し気恥ずかしいけど実際に栄佳は可愛いからな。
「じゃあ出掛けるか。忘れ物はないか?」
「うん!」
俺達は腕を組んで歩きながら最寄り駅へ向かい目的地の新宿まで電車で移動するのだった。
え?妹と腕を組んで歩くのはおかしい?いやいや、可愛い妹と腕を組んで歩けるのは兄の役得でしょ?しかも可愛いし!そんな兄妹はいないって話は君たちの話だから。
俺の妹可愛すぎ!!
新宿に着いたが、ナンパ率高すぎ!!ちょっと妹様と離れた数分で栄佳は新宿に生息するスカウトやキャッチに声をかけられ続けたらしい。
らしいと言うのも駅の構内で、俺が急に腹痛が危なくてトイレに駆け込んだ。
贔屓目抜きに見ても、栄佳は可愛い。悪く見ても百人中九十人は見惚れる可愛さを持っている。
そんな中で、駅の構内とは言え一人きりにさせたらナンパ、スカウト、キャッチのオンパレードだ。
ある者は妹の可愛さにひかれて遊び目的でワンチャン狙いで声をかけすげなく断られる。
またある者は、成人していると見受けられる妹様に夜の仕事を紹介するスカウトが群がるも、まだ未成年で学生の栄佳は俺の存在を伝えて引き下がらせる。
そんな状況にあった妹様はご機嫌斜めだがそれは俺と出掛けているのに邪魔が入ったからで、俺に怒っているわけではないが、折角二人で出掛けた思い出はどうせなら良いものにしたい。
「そう言えばこの辺りで新しくカフェが出来たんだけどそこも行かない?俺一人だと恥ずかしくて行けないからさ。」
「あ!もしかして伊◯丹の近くのやつ??行く行く!私も行ってみたかったんだよね!ありがとうお兄ちゃん!」
うん、我が妹ながらチョロいな。これで機嫌が直るなら安いものだ。
だから栄佳。俺を下着売場につれていかないでくれ!
そんな俺の思いは通じず、栄佳の下着を選ぶと言う苦行を乗り越えた俺のメンタルは赤ゲージだ。
まぁ似合っているから良いんだけど未来の彼氏君を呪いたくなる。
因みに俺の買う服は今回も妹コーデになった。なんかウィメンズ館で下から上までを練り歩きながら、栄佳があーでもないこーでもないと言いながら俺の服を選ぶ。
店員さんの生暖かい目は見なかったことにする。
万が一不具合があったりした時の相談や、新商品が出たりしたらおすすめしたいからと購入した店舗の店員さんと連絡先の交換をした。
なんだかお金持ちになった気分だ。いや、世間一般の二十歳の平均収入を大きく越えているからあながち間違いでは無いのかもしれないが、トータルで百万円越えはビビるよ。
だけど栄佳が選んでくれてそれを似合う、格好いいと言ってくれるだけでその価値は有ると思う。自分で選んだら絶対に安売りされている服だけを選んで買うから今日の買い物はいい気分転換になって良かった。
この後のカフェで修羅場になるとは知らずに俺は今を過ごした。
次回妹様とバチバチな、関係になるのは、、、




