妄想の帝国 その77 ニホン正月準備大試験
政府と御用学者と太鼓持ち芸人と忖度マスコミの妄言、暴言に翻弄され、あおられまくって、ついに破綻したニホン国。国際機関の監視下のなか、元与党とその周辺の人間たちによる正月の準備が行われ…
年も押し迫った快晴の空の下、ニホン国与党ジコウ党と御用学者に太鼓持ち芸人、取材対象に切り込むことでなくオベッカを使うことを客観的だジャーナリズムだと勘違いしたマスコミ人たちが右往左往していた。
「も、餅つきって、もち米をつけばいいんじゃないのか!」
と、杵をもちあげられず、しりもちをつくジコウ党ゼコウ元参院幹事長。
「杵をつきながら、こ、こねまわすなんて、ワ、私にはできない!」
臼のそばで、まくり上げた腕を振るわせ座り込むハギュウダン元政調会長。
と、そばのスピーカーから声が
“敵基地ナンタラなどと威勢のいいことをいいながら、餅つき一つ満足にできない体力、胆力のなさが露呈してますねー。よくもまあ、そんな虚勢を張りましたねえ、そんな方たちは…”
「わー、が、頑張ります。も、餅をつきあげます」
「こ、捏ねます、ちゃんと水を濡らしながら、た、タイミングよく…ゼコウさん!お、俺まだ捏ねてる!杵をふりまわさないでくれ!」
叫ぶハギュウダン元政調会長。
その周りでは
「し、シイタケを水で戻すって、戻らないじゃない!生と違わうわ!」
「お、大きくなればいいんじゃない。あ!戻し汁は捨てるなって、なんでよ!…出汁として使う…。こ、こんなこと習わなかったわ!」
「ど、どうすればコンニャクがあんなふうにねじれるの!に、ニンジンの花形切りって、か、カッターを使っちゃだめなの!ガタヤマさん!サンタニさん!あなた方慣れてるでしょ。熟年だし!」
「ダカイチさん、スギタンさん、何言ってるのよ!わ、わたしは、ずっと、その、仕事とか、議員活動で」
「えー働く女性として、その…」
「なんで、やれないのよー、それでもニホン女性なんですか!」
「何をいうのハジモト・ゴトエ、あんただって、里芋剥けてないじゃない!まるで、卓球のボールよ!ほとんど食べるところないじゃない!」
正月の煮しめづくりに悪戦苦闘している女性元議員たち。
と、そばのスピーカーから声が
“リベラル他に差別発言、罵詈雑言、デマ吐き、勘違いツィートを繰り返し、相手をハンニチなどと貶め、我こそは真のニホン人と威張っているくせに、ニホン料理の基礎煮しめも満足にできないんですねー。そんな方々は…“
「ご、ごめんなさい、ちゃんとやります!」
「そ、そうですとも、働く女性でも、きちんとお節料理ぐらい」
と、言いながらそっとスマートフォンを取り出すガタヤマ元議員。ひそかに料理サイトを検索しようとするが、“混乱のためサイト閉鎖中”の文字ばかりうかぶ。
その後ろでは
「その、お飾りってこれでいいんでしょうか」
おずおずと尋ねる元フジサンテレビ総理担当記者ナガチマに自称国際政治学者ヨツウラ・ハリが
「え、えーと、何々さんのところは何県で、…、そんな細かいとこまでわからないわ、で、でも間違えたら…」
“本当に物シラズなんですねえ、ヨツウラさんは。専門といわれる国際政治学とやらも滅茶滅茶だし、ニホンがどうのといっている割には、その程度ですか、それなら、あのボンコンとか言う人と変わりはないですね。記者さんも上に気に入られるよう立ち回りがうまいだけなら真のジャーナリストとは言えませんねえ、そんな人が新聞記者なんて迷惑なだけ…”
「わーやめて、ちゃんとやります!ボンコンさんとは違います!お願いだからアレとおんなじことは」
「そ、そうです!失敗したら元旦にすべてのSNS活動停止、しかもその前に、今までのツィート、ブログ、公的発言の誤りやデマを顔出し生放送で、すべて謝罪しなければならないなんて!」
「お正月に公共放送INUHKで、そんなことをしたらニホン国中、いや世界の笑いものじゃないですか!」
「ボンコンさんの謝罪番組のリハーサル、ダメ出しがすごくて、しまいに泣いてたし…。小説家のモモタンさんはすべての著作を回収、図書館や個人所有のものまで廃棄させられることになって、事実上作家としての存在を消滅させされて、自殺未遂騒ぎを起こすし。メイジの党の元党首で弁護士のハシゲン・テツさんなんか、家族で大げんかになって死傷者が出たとか…。いくらなんでも、ひどいです」
「そ、そうですよ、いくらニホン国が破綻して国際機関カッコクレンの監視下にあるからって」
とヨツウラとナガチマ記者が抗議した途端
“この、ドアホがあああああ!!!!!”
耳をつんざくような怒鳴り声がスピーカーから聞こえてきた。
あまりの大声にハウリングを起こしまくり、ものすごい音量の音が響き渡る。遠くのスピーカーのそばにいたサンカイ幹事長が曾孫を抱えたまま倒れ気絶していた。子守と称して足を掴まれていた赤ん坊のほうは、足が自由になったのでハイハイをしてサンカイ氏のそばから離れる。
“あなた方、わかっているのですか!あなた方が無知蒙昧で、考えなしで、熟慮もせず、科学的証拠どころから根拠もない思い込みで、政策を決めるわ、発言をするわ、記事を書くわ、ツィートをするわで、ニホン国はおかしくなって破滅したんですよ!”
「えーえーと、その」
「それは、テレビも、その、忖度というか…、政府の批判はしにくくて、その…」
と口ごもるヨツウラとナガチマ。
他の議員たちや学者たちもうなだれている。
ウイルス対策の御用学者オンミ氏など地面に膝をついてすすり泣いていた。
“本来なら、貴方方全員、裁判にかけて、いやかけるまでもなく、ジコウ党幹部は死刑、終身刑。御用学者、芸人たちも壊れたフクイチ原発他のニホン国復興のための労働に強制的に駆り出してもよかったのですよ!それを国民もあなた方の嘘、デマ、妄言を見抜けず、迎合したということで、全国民が苦しみをわかちあうという元野党党首シイノさんやヤマトモさんの提案で、この形に勘弁してあげているんですよ”
「そ、それでもニホン国民全員の正月準備をするなんて、大変ですし、ま、間違えたら正月から一生笑いもの…」
と半泣きになるスギタン・ミンオ元議員。
「は?貴方が吐いた暴言、妄言、嘘八百に比べればこれぐらい極アマですよ、どれだけの人が傷つき、苦しめられ、政策がゆがめられたと思っているんですか!本来なら、裁判で洗いざらい明らかにして、さらし者になって死刑か終身刑が妥当ですよ。それをニホン国伝統行事の準備程度で済ませているんですよ。ザッハトルテにこんもり砂糖を盛ったよりも、クリスマスプディングも生クリーム山盛りよりもさらに甘い処置ですよ。わかったなら、とっとと、お正月の準備をしなさい」
“でも、煮ものは難しい…”
と泣き言をいうダカイチ元議員に
“日頃、ニホンの伝統がどうのといってたくせに、なんですか、その体たらくは!サイトで調べようとしても無駄ですよ!今、ニホン国はカッコクレンの監視下のため、そういった娯楽サイトは閉鎖中です。公共放送INUHKも全ニュース、特に政治関連の検証中番組しかやっていませんので”
「わーん、ど、どうやって作ればいいのおお」
“無知なくせに知ったかぶりで偉ぶるからです。できなければ素直に謝罪しなさい”
「そ、それだけはー」
とダカイチ氏ほか議員、御用学者、迎合マスコミ人らは慣れぬ正月準備に悪銭死闘。
“さあ、もう年あがけるまで、あと、四日、いや三日足らずですよ!急ぎなさい、できなければ…”
恐怖?のカウントダウンが始まった。
お正月の準備は案外大変なんですよね、地域ごとに雑煮とかお飾りとか微妙に違うし。準備も大掃除もしないで、好き勝手言う人がいるとホントーに困るし頭に来ますよね。というわけで、お節料理や煮しめが食べたければ手伝いましょうね。