表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/11

Disc.05 愛したいくらいに殺したい

2/20

天気 雪、最高気温 0℃、最低気温 -7℃

「牧先生。おはようございます。」


「あら? 今日10時半からじゃなかったっけ。んー、私の勘違い?」


「いえ、診察予約ではそうでしたが、受付の方に聞いたところ牧先生は予約が入っていないそうなので、早めに入らせていただきました。」


「なるほどなるほど。そういうことなら先生も大歓迎よ。ちょうどすぐ終わらせなきゃいけない仕事は片付いたところだし、じゃあ早速おしゃべり始めましょっか?」


「それと、これです。」


「あっ、先週の? ほぉ~、どれどれ。……ほうほう。へー。うんうん。…うん、すごくいい詩じゃない! ○○さんがこんなに可愛くて素敵な詩を書けるだなんて、先生感激しちゃったかも~!」


「お褒めいただき、とてもうれしいです。」


「そーだった。先生もねぇ、実は書いてきたんだ~。せっかくだから読んでみてくれない? んふ、ちょっと恥ずかしいわね。」


「では読ませてください。…………。」


「ちょっと~。恥ずかしいから何回も読み直さないでよぉ! 何か感想とか教えてちょうだいな。」


「…………。虫唾が走る。死ね。」


---

<付箋メモ>

以下は患者第20211337号による詩である。


「しあわせ」


きっと、つらいことはあなたのすぐそばにある


それは背中よりもあなたにおぶされるように


それは腕よりもあなたに従順なように


それは脳味噌よりもあなたにそっくりなように


でも、たのしいこともあなたのすぐそばにある


あとはきづくだけ


あとはみとめるだけ


あとはのぼっていくだけ


さあ、こんなつまらない人生は終わらせてしまいましょう

---

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ