同じ
あんた何?
それを考えると―まあそれを考えても同じか―。
搭載 「シャープペン」
カチ
始めの弾丸の1発目が出た。
カチ
2発目
カチ
以下略で全部で12発目の最後が出た。
ん?
同じ顔の奴が沢山いるぞ?
あんた(こいつら)何?
ん?からは、文章でいう地の文、漫画でいうナレーションとは違う「人間」の自分だ。
まあ。ほっといたら分かるだろ。また自分とは違うナレーションに喋らせとくか。
2発目から11発目までの兄弟掛かりで最後の12発目に言った。
「お前は何もできないな」
すると1発目が言った。
「できる」
と誰かが言った。
え?
また自分に戻るが、1発目が言ったと書かれているからには1発目が言った事に限定されるということは確かだろうが、と誰かが言ったと書かれているのは、1発目がフザケて書いたか?
不敵な笑みを浮かべている点で、書いたというか、1発目がそうしたという点は高いが、それはほっとけば、分かることだ。
よし。また自分は黙っておくか。
その声の主の2発目から12発目がそのできると言った1発目の兄を見た。
「当たり前に」
ん?またさっきと同じことになってるな。当たり前にと言っているのは文章から見て、1発目だろうが。それより、その声の主って1発目なのに2発目から12発目みたいな書き方・・・。
あ。ほっとくんだった。
するとそれに2発目から11発目が言った。
「それって兄さんが仲間になってラストと2人でって事だろ?無理がある」
と言うと
それに
「1から最後まで」
と言ったのをみると
「そっちの方が長いだろ」
と言った。
「当たり前だろ?」
と。
規則的に伸びるシャープペンの芯。
「ラストだけじゃ何も出来ないのには変わりは無い」
と2から11の兄弟が言うと、
「寧ろだけじゃない方が余分だ」
と1発目が言うと
無理があるだろとそれを見ると
「最後が決めれるのは最後だけだ」
とそれに。
「1本だけじゃ無理がある」
とそれに無感情に言うと
「弾が無い方がいい。それだと同じだ」
カチと言う音が制限無く出る。
「いくらでも搭載出来るか1本だけじゃなく最後が無いと」
次から次へと1本、2本、3本とノックするごとに。
「なら寧ろ最後が邪魔だろ」
とそう笑って2から10発はもう何も見ないで歩き出すと、
それに11発目も歩き出すと、
「制限無いのは無理があるだろ」
とそう言って笑うと
1から11発目もそれに笑った。
ならほっとくか(ほっとくと分る)