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チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
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第31話「父と子の再会」アバン

第31話です!今回も26話同様、この小説を書き始めた頃から書きたかったお話をテーマにしました。いつもと少し作風が違うかもしれませんが、ご覧いただけると幸いです!

 その日。虹崎家では、ささやかなパーティが執り行われていた。

「誠人さん、お誕生日おめでとうございます!」

 ミナミの陽気な声と共に、カグラやミュウ、キリアが一斉にクラッカーを鳴らした。飛び出したテープがいくつか頭に絡まる中、誠人が感謝の言葉を一同に述べる。

「ありがとう、みんな。僕の誕生日、お祝いしてくれて」

「そりゃあお祝いするに決まってますよ!なんてったって、私の未来の伴侶である誠人さんの誕生日なんですもの!」

 誠人の隣に腰掛けるミナミが、彼に抱きつきながら言った。彼女の言葉通り、この日――10月30日は、誠人の誕生日であった。

「は、伴侶って・・・」

「ふふっ、相変わらず気が早いわね、ミナミさん。・・・誠人君、お誕生日おめでとう。毎年のことだけど、家にいられなくてごめんね」

 テレビ電話で息子の誕生日パーティーに参加する茜が、心から申し訳なさそうに誠人に詫びた。

「いいって、母さんには母さんの仕事があるもん。それに、今年はこうして、皆に祝ってもらえるし」

 いつもは一人で迎えていた誕生日も、今年はミナミを始めとする刑事達が一堂に会し、祝ってくれていた。これまでの誕生日を寂しいと思ったことはないが、初めて大勢に祝ってもらえる誕生日は、誠人の胸を熱くしていた。

「じゃあじゃあ、早く乾杯しようよ!ほら、皆ジュース持って!」

 もう待ちきれないといわんばかりに、キリアが一同に乾杯を促す。その言葉に誠人達がジュースの入ったコップを手にし、茜もワインが入ったカップを手にする。

「それでは、誠人さんの誕生日を祝って・・・かんぱーい!」

「かんぱーい!」

 ミナミの音頭に合わせ、一同がジュースの入ったカップを鳴らし合った。そしてシルフィがこの日のために腕を鳴らして作った料理を味わおうとしたその時、玄関のチャイムが鳴った。

「もう、誰かしら、こんな時に水を差すなんて」

 実にちょうどいいタイミングで鳴らされたチャイムに、ソフィアが不機嫌そうな顔で言った。

「あ、僕行ってきます。・・・はーい、ただい・・・ま・・・・・・」

 ドアの先に立っていた人物の顔を見た瞬間、誠人の表情は凍り付いた。一方で、ドアの向こうに立つ人物は、誠人の顔を見て小さく笑った。

「久しぶりだな、誠人。・・・でかくなったもんだ、まあもう18だからしょうがないか」

「・・・ああ・・・久しぶりだね・・・・・・」

 ドアの前に立つ壮年の男性に、誠人が震える言葉を返す。その時、急に言葉を詰まらせた誠人を心配して、ミナミとキリア、そしてシルフィがやってきた。

「どうしたんですか?誠人さん・・・ッ!この方は・・・!」

「え?・・・ミナミ、この人のこと知ってるの?」

 男性の顔を見た瞬間、ミナミは思わず息を飲んだ。シルフィも驚きの表情を浮かべ、ただ一人状況を飲み込めないキリアが、困惑したようにミナミに問いかける。

「キリア様、あちらのお方は・・・」

 シルフィがキリアに説明しようとしたその時、誠人が制するようにさっと手を上げた。口をつぐむシルフィに代わり、誠人がキリアに男の正体を語る。

「虹崎・・・いや、東郷宗介(とうごうそうすけ)。僕の・・・父親だ・・・!」

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― 新着の感想 ―
[一言] 特撮物の父親は大体ろくでなしか物凄く良いやつの二択、昔からの伝統だ
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