第25話「心、体、一つに」アバン
第25話です!今回はいわゆる「2号戦士パワーアップ回」となっております!ぜひご覧ください!
誠人と銀河警察の刑事達を抹殺するために、ゼロワールドから新たな尖兵が派遣された。それはシルフィが生まれてすぐに生き別れた実の兄、マウォルス・ベンブリッツであった。
そして同じくゼロワールドの一員となっていた母・モイラとも再会したシルフィは、母と兄を説得するために単身で二人のもとに向かった。だが二人を敵視するディアナはシルフィの意思に反し、二人に攻撃をしかけてしまった。
「・・・もういい。もう・・・あなたなんか知らない。あなたなんか・・・あなたなんか・・・あなたなんか大嫌いよ!!」
『・・・!シル、フィ・・・?』
ディアナと決別したシルフィは、デュアルとなって兄を止めようとした。だがそんな妹に、マウォルスは容赦なく攻撃を仕掛け続けた。
「喰らえ、大地断裂斬!」
マウォルスはイリスから吸い取ったエネルギーを武器の剣に充填し、強力な衝撃波を放った。そのあまりの威力の大きさに、デュアルは悲鳴を上げて大きく吹き飛び、地面に叩きつけられた拍子に変身が解除された。
「シルフィさん!・・・やめろおおおおおっ!」
『アーマーインサンライズ!サンライズ!』
誠人は持てる力の全てを振り絞って立ち上がると、イリスV2に変身してマウォルスのもとに駆け寄り、ライズガンセイバーで攻撃を仕掛けた。突然の事態に一瞬驚いたマウォルスだったが、すぐに体勢を立て直してその攻撃を受け止め、反撃の機会をうかがい始める。
「お・・・お坊ちゃま・・・」
自分を守るために戦うイリスV2の姿を見て、シルフィは思わず声を上げた。その時、彼女はあることを思いついた。
「そうだわ・・・これ、今こそ使う時よね・・・?」
そう言って彼女が手にしたのは、先日茜から渡されたフュージョントリガーであった。送り主やその目的はまだ不明点が多かったが、この状況に至ってはそれらは些細なことであった。
『フュージョントリガー、スタートアップ』
シルフィは体に力を込めて立ち上がると、トリガーの上部の黒いボタンを押した。
「シルフィさん・・・?それ、まだ使えないって言ってたんじゃ・・・!」
トリガーを起動させたシルフィを見て、カグラが驚きの声を漏らす。一方、トリガーを握りしめるシルフィの脳裏を、先ほどディアナにぶつけた言葉がよぎった。
――あなたなんか・・・あなたなんか大嫌いよ!!――
「・・・ディアナ、今は非常時よ。あなたの力、分けてもらうわ・・・!」
バツが悪そうな表情を浮かべながらも、シルフィは肚を決めてトリガーをGPドライバーV2の右上部にセットした。だが、次の瞬間――
「うっ・・・ああああっ!ああああああああああああああっ!!」
突然、シルフィの体を翠と紫の稲妻のような物が包み込んだ。シルフィは苦悶の叫び声を上げると、その場に膝を折って倒れ伏し、そのまま意識を失った。
「シルフィ!」
「シルフィさん!」
倒れこんだシルフィのもとに、キリアとミュウが駆け寄る。一方の誠人もマウォルスと戦いながら、気を失ったシルフィの姿を視界にとらえた。
「シルフィさん!・・・はあっ!」
一瞬シルフィに意識が向いた誠人だったが、目の前の敵に意識を戻して剣を振り払い、相手と距離を取った。そしてライズガンセイバーをガンモードに変化させ、フィニッシュカードをセットする。
『ガンモード』
『Read Complete.Be prepared for burning impact.』
ライズガンセイバーの銃口に、太陽のエネルギーが見る見るうちに集束されてゆく。一方のマウォルスも、握り締めた剣の刃を赤く光らせた。
『バーニングサンライズ!』
「火炎怒涛斬!」
太陽エネルギーの光線と炎の衝撃波が、空中でぶつかり合った。二つのエネルギーはしばらく拮抗していたが、やがてライズガンセイバーから放たれた光線が炎の衝撃波を呑み込み、マウォルスに襲い掛かった。
「うわっ!くっ・・・覚えていろ!」
その光線の威力にスーツが破損し、不利と悟ったマウォルスは宇宙船に撤退すると、その場から逃走した。なんとか敵を撃退した誠人は変身を解除したが、喜ぶ暇など彼には与えられなかった。
「シルフィさん!シルフィさん、しっかり!」
「シルフィ!ねえ、起きてってば!」
倒れこむシルフィに、ミュウとキリアが必死に叫びかける。だがその叫び声に、シルフィが目を覚ますことはなかった。




