表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
70/153

第24話「忌み子」アバン

第24話です!今回は、シルフィとディアナの過去について、深く切り込む内容となっております。また、前回ラストに登場したアイテムの謎も、少しですが解明されます。ぜひご覧ください!

 長らく旅に出ていた誠人の母・茜が、虹崎家に帰ってきた。彼女は空港である人物から預かったと、シルフィにある物を手渡した。

『おいシルフィ、これは・・・』

「ええ・・・でも、どうしてこれが・・・?」

 手の中の物を見つめながら、シルフィは声を震わせてディアナに応えた。彼女に届けられたのは、宇宙の片隅で何者かが開発した、フュージョントリガーというアイテムであった。


☆☆☆


 その夜。自宅のマンションで眠っていたシルフィは、ある夢を見た。


 ――おお・・・左右の瞳の色が違う。これは忌み子じゃ、不吉のしるしじゃ――


 彼女は夢の中で、一人の赤ん坊が生まれ落ちた瞬間を見つめていた。けたたましく泣くその赤ん坊は、右目が紫、左目が翠色の、いわゆるオッドアイであった。


 ――祈祷師様、私達はどうすれば?――


 ――この子はいずれ、そなたらに災いをもたらすであろう。一刻も早く、殺すか捨てるか選ぶがいい――


 祈祷師と呼ばれる白い服を着た老人が、若い夫婦に厳かな声をかけた。夫は妻と決意を固めたようにうなずき合うと、泣き続ける赤ん坊の首に手をかけ――



「・・・ッ!はあっ、はあっ・・・!」

 はね起きたシルフィが、荒い息をつきながらそっと自らの首に触れた。安堵したようにため息をつくと、彼女は冷蔵庫から取り出したペットボトルのミネラルウォーターを、一気に喉に流し込む。

『また見ちまったな、あの夢』

 空のペットボトルを床に置くと同時に、ディアナが声をかけてきた。シルフィは口元を拭いながら、ベッドに腰掛けて言葉を返す。

「ええ・・・いつ見ても最悪な夢。どうして覚えちゃったのかしら、生まれた時の瞬間なんて・・・」

『んなこと言ったってしょうがねえだろ。あれがオレ達にとっての、最初の記憶だ。まさか、実の両親に殺されかけたなんてな』

 シルフィはその声を振り払うように首を振ると、再びベッドに潜り込んだ。程なく彼女の翠の瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。

「お父様・・・お母様・・・!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ