第24話「忌み子」アバン
第24話です!今回は、シルフィとディアナの過去について、深く切り込む内容となっております。また、前回ラストに登場したアイテムの謎も、少しですが解明されます。ぜひご覧ください!
長らく旅に出ていた誠人の母・茜が、虹崎家に帰ってきた。彼女は空港である人物から預かったと、シルフィにある物を手渡した。
『おいシルフィ、これは・・・』
「ええ・・・でも、どうしてこれが・・・?」
手の中の物を見つめながら、シルフィは声を震わせてディアナに応えた。彼女に届けられたのは、宇宙の片隅で何者かが開発した、フュージョントリガーというアイテムであった。
☆☆☆
その夜。自宅のマンションで眠っていたシルフィは、ある夢を見た。
――おお・・・左右の瞳の色が違う。これは忌み子じゃ、不吉のしるしじゃ――
彼女は夢の中で、一人の赤ん坊が生まれ落ちた瞬間を見つめていた。けたたましく泣くその赤ん坊は、右目が紫、左目が翠色の、いわゆるオッドアイであった。
――祈祷師様、私達はどうすれば?――
――この子はいずれ、そなたらに災いをもたらすであろう。一刻も早く、殺すか捨てるか選ぶがいい――
祈祷師と呼ばれる白い服を着た老人が、若い夫婦に厳かな声をかけた。夫は妻と決意を固めたようにうなずき合うと、泣き続ける赤ん坊の首に手をかけ――
「・・・ッ!はあっ、はあっ・・・!」
はね起きたシルフィが、荒い息をつきながらそっと自らの首に触れた。安堵したようにため息をつくと、彼女は冷蔵庫から取り出したペットボトルのミネラルウォーターを、一気に喉に流し込む。
『また見ちまったな、あの夢』
空のペットボトルを床に置くと同時に、ディアナが声をかけてきた。シルフィは口元を拭いながら、ベッドに腰掛けて言葉を返す。
「ええ・・・いつ見ても最悪な夢。どうして覚えちゃったのかしら、生まれた時の瞬間なんて・・・」
『んなこと言ったってしょうがねえだろ。あれがオレ達にとっての、最初の記憶だ。まさか、実の両親に殺されかけたなんてな』
シルフィはその声を振り払うように首を振ると、再びベッドに潜り込んだ。程なく彼女の翠の瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。
「お父様・・・お母様・・・!」




