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チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
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第19話「非情なる罠」後編

 それから、数十分後。ミナミはイリスピーダーを呼び出し、誠人を後部座席に乗せて都内の道を走っていた。

「やっと・・・やっと願いが叶った感じがします。私、いつか誠人さんと一緒に、バイクで思いっきり走ってみたかったんです」



「君が運転?いいのか、僕が運転しなくて?」

 それは、数十分前。ミナミがバイクを呼び出した時、誠人が彼女に問いかけた。

「覚えてます?いつだったか、学校に行くまでの道だけでも、一緒に走りませんかって誘ったこと。その時は、『そんなことにバイク使うな』的なこと言われちゃいましたけどね」

 その言葉を受け、誠人もその時のことを思い出した。それはキリアと初めて出会った日、寝坊して遅刻しそうになったミナミが、最終手段としてイリスピーダーを呼び出し、それを使って学校に向かおうとしたのだ。

「ああ・・・そんなことも、あったな・・・」

「誠人さんにはふざけてるように見えたかもしれませんけど、私、あの時本気だったんですよ?短い距離だけど、誠人さんと一緒に走りたいって、そう思ったんです。・・・まあ、バイク通学が駄目って知ってれば、あんなことしなかったんですけどね」

 てへっと表情を崩しながら、ミナミは軽く自分の頭を小突いた。彼女はすぐに真剣な表情に戻ると、誠人の目をまっすぐ見つめて続けた。

「その後、一度だけ誠人さんを乗せて走りましたけど、あれは非常時でしたから。だから・・・・・・あの時できなかったこと、今させてください。私の後ろに腰掛けて、一緒に走ってください」

「でも・・・・・・君の体、ずっと触ることになるぞ?・・・いいのか?」

「何を今更!私達の仲じゃないですか。・・・それに、私は誠人さんのこと、本当の本当に大好きですから。体を掴まれることくらい、なんでもありません!」



 ミナミの意志は固かった。それが絶対に揺るがないものであることを悟り、誠人はミナミに身を委ねることに決めたのだった。

「私・・・今とっても幸せです。誠人さん・・・・・・ありがとうございます」

「どういたしまして。君がそう思ってくれれば、僕も・・・嬉しいよ・・・!」

 片手でタンデムバー、もう片方の手でミナミの肩を掴みながら、誠人はミナミに言葉を返した。心行くまでバイクを走らせ、街に戻ってきたときには、すでに夕方になっていた。

「ぼちぼち家に帰らないと、皆が疑うな」

「そうですね。そろそろ、戻りましょうか」

 イリスピーダーをギャラクシーガーディアンに転送すると、ミナミは誠人ともに帰路につき始めた。二人はしばらく無言で歩を進めていたが、やがてミナミが誠人を見つめて口を開いた。

「誠人さん・・・・・・今日は、ありがとうございました」

「礼には及ばないよ。僕も、勉強の息抜きができた。明日から、また頑張ろうって思えてくる。たまには、こういう日も悪くないな」

 そう言葉を返すと、誠人はミナミに微笑みかけた。それを見て、どこか他人行儀だったミナミの顔にも笑みが浮かぶ。

 そんな二人の姿を、近くのビルの屋上から一人の女が見つめていた。それは宇宙船でファルコと取引をしていた、紫の髪の女であった。

「見つけた・・・・・・じゃあ挨拶代わりに一つ、派手にやらせてもらおうかしら」

 そう言うと、女は手にしたアタッシュケースを優しく撫で、その蓋を開いた。するとその中に入っていた無数の小さな球体が飛び出し、まるで意思を持つかのように街を歩く人々の体に入り込んだ。

「うっ!ううっ・・・」

 一組のカップルの女性の体内に、その球体の一つが入り込んだ。苦しそうにうずくまる女性を見て、恋人の男性が心配して声をかける。

「何だ?どうしたんだ?」

 男性が女性の肩に触れた、その時であった。女性の体内の球体が不気味な輝きを放ち、同時に女性の体が赤く点滅し始めた。

「な・・・何だこれ!?」

「い・・・いやああああああああああああっ!助けて!明弘(あきひろ)、助けて!」

 苦しそうに叫びながら、女性は恋人に向かって手を伸ばした。だが次の瞬間、女性の体に入った球体が爆発し、それと同時に点滅していた女性の体も爆発して木端微塵となった。

「う・・・うわあああああああああああっ!!」

「きゃあああああああああああああっ!!」

 その爆発を皮切りに、街の至る所で人々が爆発し、あちこちで小さな火災が起こり始めた。親しげに会話していた高校生カップルの片割れが、子供の手を引いていた母親が、会社に戻る途中だったサラリーマンが、次々と苦しみだして心配した者が触れた途端、爆発を起こして跡形もなくこの世から消え去っていく。

「な・・・何の騒ぎだ?」

「分かりませんが、危険な状況です。誠人さん、まずはこの場を離れましょう」

 騒ぎを聞きつけて異常事態を悟り、ミナミは誠人を連れてその場を離れようとした。だが、その時――

「た、助けてくれ・・・」

 一人のサラリーマンが、誠人達の前に現れて苦しそうな表情で声をかけてきた。だが二人に手を伸ばす彼の体は、赤く点滅を始めていた。

「な・・・何だ、これ・・・?」

 思わず声を上げて立ち尽くす誠人に、サラリーマンは歩み寄っていく。その体の点滅は徐々に早くなり、そして一瞬その体が光り輝いた。

「危ない!」

 ミナミが誠人に覆いかぶさって共に地面を転がると同時に、サラリーマンは大爆発を起こした。つい先ほどまで彼が立っていた場所には、わずかな火がくすぶるのみであった。

『おいおいおい・・・これやべーことになってきたぞ・・・!』

 その様子を、誠人達に張り付いて監視していたサンダーティラノが、シルフィとディアナのGPブレスに映像として送信した。この時二人の体の主導権はシルフィが握っていたが、その目を通して見た映像は、体内に宿るディアナの目にも届いていた。

「とにかく、すぐお坊ちゃま達を助けなきゃ。行くわよディアナ」

『おう。ちっ・・・こんな時オレらにもバイクがありゃな・・・!』

 シルフィは料理の手を止め、台所を飛び出そうとした。だがその時、彼女は台所に入ろうとしていたレイとキリアに鉢合わせした。

「シルフィ、私達も何か手つだ・・・」

「それどころではありません!一刻も早く、誠人お坊ちゃま達をお救いせねば!」

 レイの言葉を遮って叫ぶと、シルフィは玄関に急いだ。だがその発言で、レイとキリアも誠人達の身に危険が迫っていることを悟った。

「まさか・・・βとミナミの身に何か?」

「なら行かなきゃ!待ってよシルフィ、キリア達も一緒に行く!」




 一方。誠人とミナミは目の前で起きた事態に、ただただ呆然とする他なかった。

「ど・・・どうなってるんだ、一体・・・?」

「分かりません・・・でも、人が爆発しました・・・」

 呆気に取られてミナミが声を上げた、次の瞬間。彼女は上方から自分達を見下ろす、ある強い気配に気づいた。

「誰です!?出てきなさい!」

 気配を感じた方に視線を向け、ミナミが叫びかける。すると近くのビルの上から、紫の髪の女がふわりと飛び降り、誠人達の目の前に着地した。

「ふふっ。さすがね、ミナミ刑事。視界にすら入っていない私の気配に、すぐに気づくなんて」

「お前・・・宇宙人か?まさか・・・さっき人が爆発したのも、お前の仕業か!?」

「ええ、その通り。私の名はアミー・スターク。あなた達に殺された、レミィ・スタークの妹よ!」

「!レミィ・・・スターク・・・!?」

 その名を聞いた瞬間、ミナミと誠人の表情が一変した。レミィ・スターク、それはかつてミナミの仲間を殺したテロ組織・ゼロワールドの一員であり、二人のクラスの担任だった屋潟神奈子を殺した女だった。

「あいつに、妹がいたのか・・・・・・だとしたら、お前の目的は・・・」

「ええ、復讐よ。特に、お姉ちゃんを殺したミナミ・ガイア、あんただけは絶対に許さない!」

 アミーは怒りを宿した目でミナミを睨むと、左手に装着した装置を操作し、その身に黒い戦闘スーツを纏った。一方のミナミも強い敵意をその目に宿し、目の前のアミーを睨み据える。

「こっちだって・・・あんたの姉貴に大切な人を殺されてるんです。大事な存在を喪ったのは、あんただけじゃないんですよ・・・!」

「よせ、煽るようなことを言うな。・・・ミナミ、彼女を止めるぞ」

 誠人はミナミに言葉をかけると、イリスバックルを腰に装着した。それを見て心を必死に落ち着かせながら、ミナミは小さくうなずいた。

「よし・・・ユナイト・オン!」

『Read Complete.震える大地!グランドアーマー!』

 誠人はミナミと合体してイリスとなると、ソードモードのプラモデラッシャーを握り締めた。一方のサニーも両手に二本の光線剣を握り締め、両者が同時に相手の方へ駆けだし、剣を交え始める。

「カグラ先輩、あそこです!」

 それと時を同じくして、騒ぎを聞きつけたミュウとカグラが、騒然とする街に駆け付けた。二人の目の前で、次々と人々の体が赤く点滅し、やがて炎を上げて爆発する。

「これは・・・一体、何がどうなって・・・?」

「カグラ!ミュウ!」

 その時、同じく騒ぎを聞きつけたソフィアが、二人を見つけて駆け寄ってきた。

「ソフィアさん!これ、一体どういう状況で・・・?」

「恐らくショッキングボムよ。だけど、一体誰が・・・」

 カグラにそう応えながら、ソフィアは周囲を警戒した。すると彼女の目に、遠くの方で一目散に走るレイとキリア、そしてシルフィの姿が映った。

「あれは・・・行ってみましょう。もしかしたら、何か分かるかも」

 そのように見られているとは露知らず、シルフィ達はイリスが戦う現場に辿り着いた。そこではイリスとアミー・スタークが、激しく剣を交えていた。

「あれ・・・誰?」

「分かりませんが、今はお二人をお助けせねば」

 アミーを見て声を上げたキリアに言葉を返すと、シルフィはGPドライバーV2を腰に装着した。そして待機モードのドライバーに、ハリケーンのカードを挿し込む。

「アーマー・オン!」

『Read Complete.疾風!烈風!暴風!アーマーインハリケーン!ハリケーン!』

「プラモデライザー!」

 デュアルとなったシルフィはボウガンモードのプラモデライザーを握り締め、アミーに向けて風の力を凝縮させた矢を連続で発射した。イリスとの戦いに集中していたアミーは突然の攻撃に対処できず、矢を受けて体勢が崩れたところにイリスの剣が炸裂し、大きく後方に飛びずさった。

「シルフィさん!どうして!?」

「・・・申し訳ございません。お二人のご様子を、ずっと見張らせていただいておりました。それで、お二人に危機が迫っていると分かり・・・」

『まあ、今はそんなのどうだっていいです。一気に片をつけますよ、誠人さん!』

 イリスは剣を握り直すと、再びアミーに襲い掛かった。アミーは両手の剣でイリスの猛攻を受け止め、隙をついて攻撃を仕掛けてくる。

「皆!」

 その時、ソフィアがカグラとミュウを連れ、ようやく現場へと辿り着いた。それを見て、レイが思わず声を上げる。

「ソフィア!カグラと・・・ミュウも・・・」

「とんでもないことになってるね。・・・もしかして、あいつが犯人?」

 イリスと戦うアリーを指さしながら、カグラがレイに問いかけた。

「その可能性が高い。でも、もうじき分かるはず」

「うん。だって、イリスとデュアルの二人が相手なんだもん。きっともうすぐ、勝負がつくよ」

 二対一で追い詰められるアミーを見て、キリアが楽観的な声を上げた。それと同時にデュアルの攻撃がアミーに炸裂し、彼女のスーツから火花が散ってその体が吹き飛んだ。

「うあああああっ!」

 勢いよく地面に叩きつけられ、アミーの体が地面を転がった。その動きが止まった次の瞬間、アミーの首筋にイリスが剣を突き付けた。

『無駄な抵抗はやめなさい。これ以上やるというなら、命の保証はできませんよ・・・!』

 ミナミの言葉に、アミーは両手に握りしめていた剣を捨てた。それを降参の意と受け取り、イリスとデュアルが変身を解除する。

「あなたを拘束します。でもその前に、いくつか確認しますよ」

 シルフィと共にアミーを立たせながら、ミナミがアミーを詰問した。

「今この街で、相次いで人が爆発していますけど・・・あんたの仕業で間違いないですね?」

「ええ、その通り」

 眉一つ上げず、アミーは平然とうなずいてみせた。それを見て、ミュウが思わず声を上げる。

「そんな・・・どうして、そんなことを!?」

「そうね・・・しいて言えば、見せつけるため。そして・・・分かってもらうため」

 そう低い声で言うと、アミーは左手の親指の部分にあるボタンを押した。すると彼女を包むスーツに電気が流れ、体を掴んでいたミナミとシルフィがそれにひるんで手を放してしまった。

「これが体に入ると、どうなるかということを」

 アミーは手にした小型の球体を、ミナミの体に押し当てた。すると球体はミナミの体の中に、一瞬で入り込んでしまった。

「うっ・・・うあああああっ!ああああああああああああああああっ!!」

 球体が入り込むと同時に、ミナミは目を見開いて苦悶の叫び声を上げた。地面に倒れこんで悶える彼女に、誠人とシルフィが駆け寄る。

「ミナミ!」

「ミナミ様!」

 二人が悲痛な声を上げると同時に、レイ達が一斉にGPブレスから拘束用の光弾をアミーに向けて発射した。アミーは両手を広げて光線剣を引き寄せ、それを振るって光弾を弾いていく。

「ミナミ、大丈夫か!?」

 ミナミの身を案じ、誠人は彼女に触れようとした。だがその時、アミーに光弾を放っていたソフィアが叫びかけた。

「触れちゃ駄目!触ったら、他の人みたいに爆発するわ!」

 その言葉に、誠人はぎょっとして手を引っ込めた。だが目の前のミナミはうめき声を上げながら、その体を苦しそうに蠢かせている。

「そんな・・・アミー、ミナミに何をした!?」

「ふふふ・・・さすがDOE社の商品、効果は抜群ね」

 レイ達が放つ光弾をかわしながら、アミーはミナミに埋め込んだ物と同じ球体を手に取り、誠人達に見せつけた。

「これはショッキングボムといって、埋め込んだ対象に他のものが触れた途端、その刺激で中から爆発する仕組みになっているの。もしこれを生物の体内に埋め込んだら・・・ふふ、どうなるかはさっき見たわよねぇ?」

 目の前で体が点滅し、爆発したサラリーマン。その悲惨すぎる末路を思い出し、誠人は表情を険しくした。

「ふふふ・・・苦しそうね、ミナミ刑事。この爆弾、体の中にあるだけで相当の苦痛を味わうことになるのよ。早ければ数時間・・・もって2、3日で、悶え死んでしまうほどの苦痛をね!・・・いっそのこと、誰かに触れて楽になった方が、彼女にとって幸せなんじゃないかしら!ふ、ふふ・・・ははは・・・!」

 アミーが笑いながら言い放った瞬間、ミナミが一際大きな叫び声を上げ、身をのけぞらせた。それを見て、誠人の中で辛うじて張り詰められていた理性の糸が、ぷつりと音を立てて切れた。

「ふざけるな・・・・・・戻せ」

「は?」

 誠人は自分でも驚くほどゆっくりと立ち上がると、怒りに血走った目をアミーに向けて叫んだ。

「ミナミを・・・元に戻せと言ったんだ!」

『Read Complete』

 誠人はブランクカードをイリスバックルにスキャンさせてブランクフォームのイリスとなり、アミーに向かって突進した。アミーはそれを嘲笑いながら、手にした剣でイリスの体を斬り裂いていく。

「お坊ちゃま!なりません!」

「β、駄目!私達の誰かと合体して!」

 シルフィとレイが叫びかけたが、誠人の耳にその声は届かなかった。ブランクフォームのイリスはいいようにアミーにもてあそばれ、彼女の両手の剣がイリスの体を交差しながら切り裂き、大きく吹き飛ばした。

『ちっ・・・おい、何ボケっとしてんだ、代われ!』

 ディアナはシルフィから体の主導権を奪い取ると、自らの変身用カードを腰のドライバーに挿し込んだ。

「アーマー・オン!」

『Read Complete.アーマーインライトニング!ライトニング!』

 紫のデュアルとなったディアナが、ハンマーモードのプラモデライザーを手にアミーの前に立ちはだかった。その一方で、吹き飛ばされたイリスのもとに、レイ達が慌てて駆け寄る。

「少年、一人で挑むな。あんたにはまだ、あたし達がいる!」

「そうだよ!無茶しないで、誠人君!」

「放せ!放してください!早くしないとミナミが・・・ミナミが!」

 誠人は自らの腕を掴むカグラやミュウを振り払うと、再びアミーに向かって突撃した。それを見て、レイがキリアに叫びかける。

「キリア!」

「うん!」

 レイの意図を悟ると、キリアは高速移動でイリスの隣まで駆け寄り、ベルトのカードホルダーからゴールドのカードを取り出した。そしてイリスバックルのボタンに手を伸ばし、それを押して待機モードにする。

「!?」

「お兄ちゃん・・・ごめんね!」

『Read Complete.ゴールドアーマー!』

 カードがスキャンされたことで、誠人の意に反してキリアがその体に合体し、イリスはゴールドアーマーへと変化した。イリスはゴールデンホークをプラモデラッシャーに合体させ、アミーと戦うデュアルに加勢した。

「ふふふ・・・はあっ!」

 だがイリスが加勢しても、アミーはまったく余裕の表情を崩さなかった。先ほどとはまるで違う別人のような剣さばきに、イリスとデュアルは劣勢を強いられる。

「くっ、強え・・・お前、さてはさっき手ぇ抜いてたな!?」

「ふふっ。ええ、全てはミナミ・ガイアにショッキングボムを埋め込むための作戦。武器を捨てて降参する態度を見せれば、油断して合体を解くと・・・思ってね!」

 アミーは両手の剣を力いっぱい振り払い、デュアルの体を斬り裂いて吹き飛ばした。さらに高速移動で攻撃してきたイリスの動きをも見切り、繰り出されたプラモデラッシャーの一撃を剣で防いでみせた。

『そんな・・・この速さの攻撃が、読まれてるなんて・・・!』

 キリアが戦慄に声を震わせた、次の瞬間。アミーの両手の剣が一段と強い輝きを放ち、彼女は剣を振り上げてイリスの体勢を崩すと、むき出しになった敵のボディを勢いよく斬り裂いた。

「うわあああああっ!」

『きゃああああっ!!』

 その攻撃でイリスの合体、そして変身が解除され、誠人の体がミナミの近くに転がってきた。痛みに悶える誠人を見て、ミナミがか細く声を上げる。

「誠人・・・さん・・・・・・うっ、うあああっ・・・!」

「ミナミ・・・がんばれ・・・がんばってくれ・・・!」

 再びミナミが、苦悶の叫びと共に体を大きくのけぞらせた。彼女に触れることのできない誠人は、それをただ見ていることしかできなかった。

「ミナミ!!」

第19話、いかがだったでしょうか。もしよろしければ、評価やご感想をいただけると幸いです。

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[一言] 人間爆弾とはまたえげつない兵器もってきましたね… 誰の妹かなーと思ったらアイツか… しかし、指名手配やらレッドにされてないと民間人爆弾にしまくっても即殺されないとは、お役所仕事感がすごい …
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