第14話「イリス打倒計画」アバン
第14話です!今回は戦闘メインの回となっております。基本フォーム全て登場させられることが滅多にありませんので、今回は各フォームの戦いを楽しんでいただけたらと思います
梅雨もすっかり明け、それと入れ替わりに本格的な夏の暑さが街を包み始めた頃。私立神宮学園で、柚音が誠人にある依頼をしていた。
「勉強を?」
「そう!ほら、明日から期末テスト始まるじゃん?まあ、一応あたしも受験生だし、そろそろ勉強に本腰入れなきゃかなぁ、って思って。・・・そ・こ・で!」
「・・・僕に勉強教えてもらおうって、そう思ってるわけ?」
「そういうこと!誠ちゃんこないだの中間テストでいくつか学年トップを叩き出したみたいだし、誠ちゃんに教えてもらうなら、勉強もはかどるかなあ、って思って!」
「なるほど!それはいい考えですね、柚音さん!」
話を聞いていたミナミが声を上げると、身を乗り出して誠人に懇願した。
「そういうことでしたら、私にも勉強教えてください誠人さん!・・・実はちょっと、前回のテストが振るわなかったもので・・・」
「却下。お前は少しは自分で勉強しろ」
誠人にすげなく拒絶され、ミナミは大袈裟に声を震わせて呟いた。
「うう・・・いつも以上に冷たいお言葉・・・」
「それに、柚音には申し訳ないけど、僕今集中して勉強してることがあるんだ。・・・今日もこれから試験があるし、すぐには期待に応えられないと思う」
「え、試験?期末テストは明日からだよね?」
話を聞いていた星南が、不思議そうに声を上げる。誠人の事情を知っているミナミが、それを聞いて説明するように言った。
「ああ、試験っていうのは、学校のことじゃありません。・・・実は今、誠人さんはとても大事な試練に直面しているんです」
『とても大事な試練』。その言葉に、星南と柚音はごくんと唾をのんだ。
「し・・・試練・・・?」
「何なのミナミさん、その試練って?」
緊張の面持ちで問いかけた二人に、ミナミは芝居がかった笑いを上げて答えた。
「ふっふ、それはですね・・・・・・」
それから、数時間後。誠人達の姿は、都内某所の自動車教習所の一角に設けられた検定コースにあった。
「じゃあ、始めますか」
「は・・・はい!」
教官に声をかけられた誠人が、緊張の面持ちで言葉を返す。彼は用意されたバイクに乗って後方確認等を済ませると、エンジンを吹かせてバイクを走らせ始めた。
「なるほど・・・虹崎君の試練って、普通二輪免許のことだったのか」
「ええ。誠人さん、子供の頃はお父様に、バイクでいろんなところに連れてってもらってたみたいなんです。いつかはバイクの免許を取りたいって、そう思ってたみたいで」
「なるほどね。がんばれー、誠ちゃーん!」
必死にバイクを走らせる誠人に、柚音が声援を送る。誠人はその言葉を耳に捉えつつ、坂道発進や急制動、スラロームなどをこなしていく。
そして試験が始まって数分後、コースの全てを走り終えた誠人が、ゴールに辿り着いた。一度教習所に戻った誠人は、教官から合格を告げられた。
「やりましたね、誠人さん!あとは、本免の試験を残すのみ!」
「ああ。明日からテストで午後は休みだし、それを利用して一気に免許を取るつもり」
ミナミと共に自宅への帰路につきながら、誠人は免許取得への決意を新たにした。
「でも、どうして急にバイクの免許を?普通こういうのって、夏休みとかを利用すると思うんですけど・・・」
「いや・・・こういうのは、早いに越したことはないと思って。・・・たださえ、君達と一緒にいるんだから」
「誠人さん・・・?」
ミナミが誠人の真意を掴みかねて声を上げた、まさにその時。突然二人の頭上から、一体の人型ロボットが襲い掛かってきた。
「う・・・うわあああっ!?」
突然の事態に叫び声を上げながら、誠人はミナミと共になんとかその攻撃を回避する。鋼色の体に赤い頭部が特徴的なそのロボットは、黄色く光る大きな丸い目で誠人を見つめ、機械的な声を上げた。
「虹崎誠人・・・イリスとなって、私と戦え・・・」
「イ・・・イリスになって・・・?」
困惑する誠に構わず、ロボットは手にした剣で再び襲い掛かる。ミナミがGPブレスを戦闘モードにして光弾を放つが、ロボットの体に効果的なダメージは与えられない。
「よく分かりませんけど、合体していきましょう、誠人さん!」
「ああ・・・そうするしかなさそうだ・・・!」
誠人は腹を決めると、イリスバックルを腰に装着した。そしてホルダーからグランドのカードを取り出すと、待機状態のバックルに読み込ませる。
「ユナイト・オン!」
『Read Complete.震える大地!グランドアーマー!』
誠人の体をイリススーツが包み込み、さらにミナミが姿を変えた鎧が合体した。完全に合体を果たすと、イリスはプラモデラッシャーを握りしめた。
『さあ、行きますよ!』




