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チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
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第13話「家出少女を捜して」アバン

第13話です!今回はレイの、これまで明かされなかった過去について少し掘り下げる回となっております。

「ふわ~あ・・・日曜のこの時間って、あんま面白い番組ないんだよなぁ・・・」

 とある日曜日。受験勉強の息抜きにと居間でテレビをつけた誠人だったが、どのチャンネルの番組もあまり興味がわかないものばかりであった。

「でしたら誠人さん、私と一緒にゲームでもいかがです?もう、この子ったら全然相手にならなくて!」

 そんな彼の様子を見たミナミが、手にした携帯ゲーム機を誠人に差し出す。その横では、キリアが涙目になりながらミナミを睨んでいる。

「ミナミずるい・・・さっきからチートばっか使うんだもん・・・」

「いや、さすがにゲームまでする気には・・・」

「では、次のニュースです」

 たまたま回したチャンネルで放送していたニュース番組。そこで報じられたあるニュースが、誠人の心と耳を捉えた。

「今月15日より行方が分からなくなっていた17歳の少女を自宅に監禁していたとして、警察は40代の男を未成年者誘拐及び監禁の疑いで逮捕しました。調べに対し男は、『家出中で泊まる宿を探していると言われ、可哀想になって泊めただけ』と供述し、容疑を一部否認しているとのことです」

「家出少女、か・・・・・・いくら頼まれたとはいえ、見ず知らずの子供を自宅に連れ込むなんてな」

「ええ、まったく。・・・でも、この子にだって落ち度はありますよ。いくら家出中だからって、見ず知らずの男の家に泊まりたいなんて思います?普通」

「そういうこと言うなって。この女の子にだって、彼女なりの事情や考えがあったんだ。それに、いくら『宿を探してる』って言われて同情したからって、それが見ず知らずの子を家に連れて行っていい理由になんてならない。警察に相談するとか、もっと他の道を探るべきだったんだよ」

 ニュースを見ながら議論する誠人とミナミの姿を、部屋の外からレイが見つめていた。二人の議論を耳にするレイの脳裏に、かつての記憶が走馬灯のようによみがえる。

 ――貧しかった日々。その日の食事を得るために、母親に内緒で学校を休み、働いたこと。・・・それがばれて弟達の前で母と大喧嘩し、家を飛び出して夜の街に身を投じ、そして――

「よっ、レイ!」

 その時、陽気な声と共に彼女の背中を叩いた者がいた。我に返ってレイが振り向くと、そこにはミュウを連れてやってきたカグラの姿があった。

「カグラ・・・来たんなら、ブザーくらい押して」

「押したけど誰も出ないから、勝手に上がり込んできちゃった。・・・やあ皆、暇してた?」

 カグラはいつも通りの陽気な声で、誠人達のいるリビングに入っていった。ミュウも足早にリビングに入り、キリアに無邪気な声をかけている。

「ふぅ・・・・・・平和なものね、今日も・・・」

 一同の様子にレイがそう呟いた、その時であった。全員のGPブレスに、同時に通信が入った。

「ん?うちのボスからですね・・・はい、こちらミナミ」

「ミナミ、そして地球にいる刑事諸君。大変急ではあるが、君達に重要な任務を与えたい。・・・これは、事と次第によっては君達、そして私の立場を大きく変えることになる任務だ。心して臨んでもらいたい」

 ブレスレットに映るジョージの顔は、緊張のあまりひきつっているようにも見えた。それを疑問に思ったレイが、一同を代表して尋ねる。

「承知いたしました。・・・で、その任務の内容とは?」

「それは・・・・・・家出人の、捜索だ」

「・・・・・・へ?」

 レイだけでなく、ミナミやカグラ、そしてその場にいた全員が、同時に気の抜けたような声を上げた。だがこの瞬間こそ、一同を襲う新たな事件の幕開けでもあった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ミナミさんチートはダメでしょチートは いや、うますぎるだけかも知れませんけど
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