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チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
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第8話「勇気の矢」アバン

第8話です!今回は前回初登場のミュウに焦点を当てた回となっております。若干グロテスクな描写がございますので、苦手な方はご注意ください!

「『この度は、勝手にGPブレスの通信機能を切って職務を放棄してしまい、まことに申し訳ございませんでした』っと・・・」

 その日。虹崎家では、ミナミ、レイ、キリアの三人が、カグラの監視の元ひたすら反省文を書き続けていた。

「『今後は二度とこのようなことが起こらないよう、常在戦場の覚悟で職務に臨み』・・・」

「『銀河警察の一員として、恥ずかしくないよう』・・・ああ、もうやだ!なんで今時手書きの反省文なんか書かなきゃいけないのー!?」

 キリアがとうとう我慢できず、ペンを放り投げてその場にごろりと横になった。

「自業自得じゃないか。勝手に通信機能切ったばかりか、あたしに内緒でこっそり遊びに出かけるなんてさ」

「カグラさん、私怨が少し混じってます、私怨が・・・」

 先日、誠人の母である茜が福引で当てた温泉旅行、それに同伴したミナミ達は一日中遊んで過ごそうと、GPブレスの通信機能をオフにした。しかし運悪くその旅行先で誠人がユナイトハンターに狙われ、誠人が招待されなかったカグラを戦闘に呼び出したことで全てがばれてしまった。結果としてミナミ達はジョージから一週間の停職を言い渡され、さらに反省文の提出を求められることとなったのだった。

「頑張ろう、キリアちゃん。今は苦しいかもしれないけど、終わればきっとスッキリできるから。ね?」

「うん・・・分かった・・・」

 新たに派遣されてきた新米刑事のミュウが、同い年のキリアを励ました。キリアは不満そうな表情のままだったが、それでも再び起き上がって反省文を書き始める。

「・・・あ、そういえば、ミュウってこの星の住まい決まったのか?ここには住まないって言ってたけど・・・」

「うん!当面は、カグラ先輩のお家にお世話になろうかと思って」

「ま、ここは三人も居候がいるし、これ以上増えるのは大変でしょ?あたしの家なら今は一人しかいないし、この子を引き取る余裕くらいあるかな、って」

 ミュウの頭にポンと手を置きながら、カグラが誠人に微笑みかけた。その言葉を聞き、誠人は安堵したように笑みを浮かべる。

「そうですか・・・ミュウ、カグラさんは頼りになる先輩だ。近くでいろいろ、学ぶ機会があるかもしれないぞ?」

「そうだね。ボクも早く一人前の刑事になれるように、いろいろ勉強しないと」

「ま、少なくともあの三人のようにならないようにしなきゃね。・・・あれはいわゆる、反面教師ってやつだ」

 そう言い放ったカグラの言葉が、レイとミナミの胸に突き刺さった。

「うっ・・・ぐうの音も出ないほどの正論・・・」

「うぐぐ・・・停職が解けたら、絶対に名誉挽回してやりますからね・・・!」



 その頃。地球の大気圏内に、一隻の宇宙船が姿を見せていた。

「将軍、間もなく実験惑星・テラに到着いたします」

 ガスマスクのようなヘルメットをかぶった船員が、船室の中央に置かれた上等な椅子に腰かけた男に報告した。彼の顔は右半分が青、左半分が黒色であり、右目には蜥蜴のような生き物が描かれた眼帯を当てている。

「うむ。この実験が成功すれば、100年以上続いた内戦がようやく、我々の勝利に終わる。総員、この実験に命をかけよ!」

「ゼネラル・デモス!!」

 操舵士以外の船員が、一斉に右手を斜めに突き上げて男に敬礼する。それに手を振って応えると、男は冷酷な笑みを浮かべて船の一角を見やった。

「さあ、獲物はあの星にごまんといるぞ。お前達の真価、それをわしに見せてくれ・・・」

 男が視線を向ける先には、無数の檻が置かれていた。その檻の一つから血も凍るような雄たけびが響き、何かが格子にぶつかってガチャガチャと大きな音を立てるのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 将軍と聞くと 物語中で、長い付き合いになりそうな敵キャラなイメージもしますが週一怪人のような気もする はたしてどちらなのか
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