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チーム・イリスの事件譚  作者: 髙橋貴一
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第5話「令嬢刑事」前編

「ひー!遅刻遅刻ー!なんで起こしてくれなかったんですか、誠人さーん!!」

 翌朝。寝過ごしてしまい大慌てで身支度を整えながら、ミナミが出発直前の誠人に恨み事を述べた。

「子供みたいなこと言うな、銀河警察。とにかく、僕先に行ってるから。じゃ」

「ああ、待ってください!・・・もしよろしければ、学校の近くでイリスになって、私と合体してください!」

「・・・は?どういう意味だ?」

 ミナミの言葉の意味を掴みかねて尋ねた誠人だったが、返ってきた答えは予想の斜め上の物であった。

「イリスの合体システムは、たとえどんなにお互いの距離が離れていても、瞬時に合体することができる優れものなんです。ですから、誠人さんが学校の近くでイリスになってくだされば、私はここからすぐに学校に辿り着けるというわけで・・・」

「却下。そんなくだらないことのためにイリスになるつもりはないから。じゃあな」

「ああ、誠人さん!」

 背中にかけられる言葉を無視し、誠人は玄関のドアを閉めて学校へと歩き始めた。

(まったく、朝からろくなことを考えないんだから、あいつは。・・・ん?)

 その時、誠人は一人の小柄な少女とすれ違った。彼女はどこか上品さを感じさせるドレス風のワンピースに身を包み、純金の如く美しい色の髪をセミロングにしていた。

(あんな子・・・この近所にいたっけかな?)

 誠人は思わず足を止めると、少女の後姿をじっと見つめた。すると視線に気づいたのか、少女は立ち止まって誠人の方へ振り返った。

「あの・・・キリアに何か用?」

 振り向いて尋ねた少女の瞳は、髪と同じく美しい金色のものであった。一瞬その美しさに引き込まれそうになった誠人だったが、必死に自分を押さえて言葉を返す。

「い、いや・・・君、ここら辺の人じゃないよね?」

「うん、そうだけど・・・・・・あの、用がないならもう行くね?キリア、こう見えて忙しいの」

「あ、ああ・・・ごめん、引き留めて」

 少女は不思議そうに誠人の顔を見つめると、くるりと背を向けて去っていった。その何とも言えぬ独特な雰囲気に、誠人はしばらく彼女との会話の余韻に浸る。

「・・・あ、追いついた!おーい、誠人さーん!」

 その時、その余韻をぶち壊すかのような爆音が響き、イリスピーダーに乗ったミナミがこちらにやって来た。

「ミナミ!・・・お前、まさかとは思うが遅刻しないためだけにバイク呼んだのか?」

「ええ、もう最終手段です。・・・あ、誠人さんも一緒にどうです?短い距離ですけど、二人でツーリングでも・・・」

「却下だ。大体うちの学校はバイク通学禁止だぞ」

「あ、ちょっと待ってください!誠人さん、今バイク片付けますから!」

 ミナミの提案をすげなく却下すると、誠人は大股で歩き始めた。その頭の中は、先ほどすれ違った不思議な少女のことで一杯だった。

(あの子・・・一体何者だったんだ・・・?)



「それでそれで?最近誠ちゃんとはどんな感じなの?」

 昼休み。弁当をつつきながら、ミナミの隣の席に腰掛けた柚音が問いかけてきた。

「うーん、これといって進展はなくてですねぇ・・・・・・でも、こないだ入院した時なんか優しかったですよ。ほぼ毎日お見舞いに来てくれましたから」

「え?“ほぼ”ってことは、毎日は来なかったってこと?」

「そうなんですよ!毎日お見舞いに来てくれたのは、生徒会長の星南さんだけでしたからね!」

 その会話を横で聞きながら、誠人は昼食を共にしていた星南に声をかけた。

「そうだったのか、星南?・・・だとしたら、なんかごめん」

「別に、虹崎君が謝ることじゃないよ。僕は僕なりにミナミさんのことが気になって、勝手に行ってただけだからさ」

「そっか・・・」

「『そっか』じゃないでしょ、誠ちゃん!同居人が二週間も入院したっていうのに、なんて淡白な!」

 誠人の言葉を聞きつけた柚音が、矛先を誠人に向けて詰め寄ってきた。

「ぼ、僕だっていろいろあるし・・・それに、ミナミも回復が早かったから、そこまで心配しなくていいかなって・・・」

「はあ、分かってないねえ誠ちゃんは!好きな男の子に怪我の心配してもらってるってだけで、女の子はすごく嬉しいものなんだよ?」

「そ、それはそうかもだけど・・・・・・ん?」

 その時、GPブレスから装着者にしか聞こえない特殊な着信音が聞こえてきた。誠人は一瞬ミナミと視線を合わせてうなずき合うと、柚音の追及をかわして二人で屋上へ向かう。

「レイからですね・・・なんか、ちょっと嫌な予感がします」

「僕もだ。・・・こちら誠人、どうしました、レイさん?」

「銀河警察太陽系支部から、緊急メッセージが届いたの。今この星にいる刑事全員が見るようにって」

「え?・・・一体、何が起きたんでしょう・・・」

 怪訝そうに声を上げながら、ミナミはレイが転送してきた緊急メッセージを開封した。それは、太陽系支部長であるジョージからの、ビデオメッセージであった。

「ミナミ、レイ、そしてカグラ。残念ながらこの太陽系において、想定外の事態が起こった。宇宙刑務所505号に収監されていた連続殺人犯、ラスティ・ストラッカーが脱獄。同刑務所を爆破し、君たちがいる地球方面に逃走したと報せが入った」

「だ・・・脱獄!?」

 思わぬジョージの言葉に、誠人が素っ頓狂な声を上げた。

「しかも、連続殺人犯って・・・なんでそういうのばっかり地球に来るんだよ・・・!」

「地球はあたしたち銀河警察の、管轄外の星だからねえ。そもそもあたしたちがこの星にいるのだって、少年、君という強いユナイト持ちがいるからこそなんだ」

 GPブレスのリモート機能でかけられたカグラの言葉に、そういえばと誠人は思い出した。以前ミナミとレイが言っていたが、銀河警察はそもそも同盟を結ぶ星々の間で作られた組織である。その同盟に参画していない地球は、本来なら銀河警察の管轄外の星。そして行き場のない犯罪者にとっては、まさにオアシスのような場所なのだろう。

「この非常事態に際し・・・本来なら不本意なことではあるが・・・本人のたっての希望で、一人の刑事を地球に派遣した。その刑事の名は、キリア・ブリジッド・ゴルドスタイン。・・・ミナミたちは知っているだろうが、あのゴルドスタイン星の大財閥の令嬢だ」

 その言葉と共に、一人の刑事の顔写真がGPブレスの画面に映される。それを見た瞬間、誠人は驚きの声を上げた。

「こ・・・この子!」

 画面に映された刑事の顔。それは、朝出会ったあの不思議な少女と同じものであった。

「あれ?誠人さん、この刑事をご存知なんですか?」

「ああ、今朝ここに来る途中で会ったんだ・・・・・・そういえば、自分のことキリアって呼んでたな・・・」

「ことは一刻を争う。ミナミ、レイ、カグラ、君たちは虹崎君を警護しつつ、キリアと協力してストラッカーを確保せよ。言うまでもなく彼女の手配レベルはレッド、場合によっては抹殺も許可する。では、よろしく頼んだぞ」

 その言葉を最後に、ビデオメッセージは終了した。それと同時にGPブレスの画面が切り替わり、リモート機能によってレイとカグラの姿が表示される。

「ふう・・・面倒なことになったわね。殺人鬼が逃げてきたのもそうだけど、まさかゴルドスタインのお嬢様が来るとは・・・」

「あの・・・それ、何かマズいことなんですか?」

 ため息混じりで呟いたレイに、その言葉の意味を掴みかねて誠人が問いかけた。

「ゴルドスタイン星はね、全宇宙でも指折りの、金持ちな星なんだよ」

 レイと同様にため息混じりな声で、カグラが誠人の問いに答えた。

「その星でしか採れない貴重な鉱石や物資が多くて、それを他の星に売りつけて巨額の利益を得てるんだ。その資金力は文字通り絶大、あたしたち銀河警察の、一番のスポンサーでもある」

「そしてキリア刑事の実家であるブリジッド家は、ゴルドスタイン星でも五本の指に入るほどの大財閥。・・・さっき長官が『本人の希望』と言ってたけど、きっと実家の資金力にものを言わせて、無理やり地球にやって来たと思われる」

「なるほど・・・通りでジョージさん、浮かない顔してたわけだ・・・」

 先ほどジョージが『不本意ながら』と言っていた意味が、誠人はようやく理解できた。

「ともかく、まずはこのキリアって子を見つけるのが先決です。誠人さん、学校が終わり次第、すぐにこの子を捜しましょう」

「そうだな。レイさん、カグラさん、すみませんが先に動いていてもらえますか?」

「オッケー、任せな!」

「承知した。β、ミナミ、二人も十分気をつけて」


☆☆☆


 それから数分後。街に繰り出したレイとカグラは、地球に逃げ込んできたラスティ・ストラッカー、もしくはそれを追ってきた刑事のキリアのいずれかを見つけるべく、行動を開始していた。

 二人は互いのプラモデロイドも使い、広い街の中を懸命に捜しまわった。特にキリアは今朝、誠人とこの街で出会ったという。であればそれほど遠い所にいるとは考えられず、しかも彼女がいるということは、ラスティもこの街にいる可能性が極めて高い。

「こちらカグラ。レイ、二人のうちどっちかでも見つかった?」

「こっちは全然。そっちは・・・って、聞くまでもないわよね」

「ああ。ったく、お嬢様も殺人犯もどこに行っちゃったのやら」

「もうすぐ、ミナミとβも捜索に加わってくれる。でも、できたらその前に・・・」

「ああ。特に殺人犯の方は早いとこ見つけ出して、手を打たないと・・・!」

 だが二人の必死の捜索も虚しく、キアラとラスティの行方は杳として知れなかった。やがて学校が終わった誠人とミナミも捜索に加わるものの、どれだけ捜しても手掛かり一つ見つけることができない。

「うっ!あ・・・あっ・・・・・・」

 そんな中、とある小さなアパレルショップで悲劇が起きた。店に現れた一人の女が目の前の女性店員を指さすと同時に、その爪が勢いよく伸びて店員の胸を貫いた。店員は穴の開いた胸を手で押さえながら、力なく倒れこんでその生涯に別れを告げた。

「ふぅ・・・さて、あたしに見合う服があるか、見繕うとしますかね・・・」

 辺りに転がる店員や客の遺体を踏みつけながら、女は目を細めて店の中を歩き回った。やがていくつか気に入った服を選び、試着室に入ろうとした時――

「見ぃつけた」

 突然、背後から場違いな幼い声が聞こえてきた。その声に女が振り向くと、そこには上品なドレス風のワンピースを身に纏った、一人の少女の姿があった。

「誰?・・・この星の人間、ってわけじゃなさそうだけど・・・」

「連続殺人犯ラスティ・ストラッカー。これまで98の惑星で200人以上の人を殺して・・・・・・この星でもやっちゃったんだ?」

 辺りに転がる死体を見ても、少女は目の色一つ変えなかった。それを見て、ラスティも目の前の少女がただ者ではないと悟る。

「あんた・・・何者?」

「ふふっ。どうせもうすぐ死ぬんだから、冥途の土産に教えてあげる。銀河警察太陽系支部所属、キリア・ブリジッド・ゴルドスタイン。・・・拘束の必要はないわよね。あなたを・・・抹殺する!」

 そう言うが早いか、キリアは目にもとまらぬスピードでラスティに接近し、両手に握りしめた手斧のような武器を振りかざした。ラスティも瞬時に両手の爪を伸ばし、その攻撃を受け止める。

「くっ・・・速い!」

「ちょっと、一撃でやられてよ!キリアのテラでのデビュー戦に、傷がついちゃうじゃん!」

「フン、知るかそんなもん・・・!」

 ラスティは両手に力を込めると、キリアの体を押し返した。両者は一瞬の対峙の後、互いに一歩も譲らぬ激しい高速戦を繰り広げるのだった。


☆☆☆


「参りましたね・・・仮にも3人の刑事が、プラモデロイドまで使って捜してるというのに・・・」

 捜索を始めて一時間ほど。通りかかった公園のベンチで一旦休憩するミナミに、誠人が自販機で買った缶ジュースを差し出した。

「ほい。喉渇いただろ?」

「わあ、ありがとうございます、誠人さん!・・・んっ、んっ・・・ぷはあっ!喉に染み渡る~!」

 渇ききった喉に冷たいジュースが流れ込み、いつも以上に美味く感じられた。小さく叫ぶミナミを見て思わず小さな笑みを浮かべると、誠人も彼女の隣に座ってジュースを飲む。

「でも、ほんっとに見つからないな。カグラさんとレイさんなんか、もう3時間近く捜してくれてるっていうのに」

「もしかしたら、この街を出て違う場所に行っちゃったのかもしれませんよ。誠人さんがキリアに出会ってから、もうかなりの時間が経ってますし」

「そうだな。・・・あ、そうだ。GPブレスで通信して、位置を特定することはできないのか?」

「GPブレスは機密保持も兼ねて、相手のブレスの通信番号を登録しないと通信できないんですよ。この星風に言えば、私たちは今、捜してる相手の電話番号が分からないようなものなんです」

「そっか・・・・・・とにかく、もう少し捜してみよう。もしかしたら、思いがけないところで見つかるかもしれないし・・・」

 その時、どこからか女性の悲鳴が聞こえてきた。二人は一瞬険しい視線を交わすと、悲鳴の聞こえた方へ駆け出す。

 辿り着いた先は、一軒のアパレルショップであった。その入り口にへたれこんでいる若い女性に、誠人が声をかける。

「どうしました!?」

「あ・・・あれ・・・!」

 女性が指さした先に視線を向けると、そこには床に転がる多数の死体、そして激しい戦いを繰り広げる二人の女の姿があった。その両者の顔に、誠人とミナミは見覚えがあった。

「ラスティ・ストラッカー・・・!」

「それにあの子・・・キリアだ!間違いない!」

 二人は女性を避難させると、店内に踏み入った。その気配を感じてラスティと共に振り返ったキリアが、誠人の顔を見て思わず声を上げる。

「あれ?今朝会ったお兄ちゃん・・・なんでここに?」

「そこまでです、ラスティ・ストラッカー!大人しくお縄につきなさい!」

 GPブレスを構えて言い放ったミナミを、ラスティは鼻で笑った。

「ふん、あたしを簡単に捕まえられるとは思うなよ、銀河警察・・・!」

 そう言うが早いか、ラスティは高速移動しながら一気にミナミに接近し、両手の爪を突き立てた。辛うじてその攻撃をかわすと、ミナミは物陰に隠れて誠人に叫びかける。

「誠人さん!」

「ああ!行くぞ、ミナミ!」

 誠人はイリスバックルを腰に装着すると、ボタンを押して待機モードにした。それを見て、キリアが驚いたようにつぶやく。

「あのバックル・・・まさか、あのお兄ちゃんが・・・!」

「ユナイト・オン!」

『Read Complete.震える大地!グランドアーマー!』

 誠人はミナミと合体し、イリスとなってラスティに戦いを挑んだ。ラスティは素早い動きでイリスを翻弄し、相手の攻撃をかわしてその視界の外から反撃を仕掛ける。

『ああ、もう!ちょこまかと!』

 苛立ち混じりの声を上げるミナミを嘲笑うように、ラスティは爪を一斉に矢のように飛ばしてイリスに直撃させ、その体を大きく吹き飛ばした。

「・・・もう、見てられない!」

 イリスとラスティの戦いをじっと見ていたキリアだったが、やがて我慢の限界に達したかのように再びラスティに襲い掛かった。

『ちょっと、どきなさいキリア刑事!戦いの邪魔ですよ!』

「うるさい、役立たずな先輩!・・・お兄ちゃん、早く他の刑事と合体するか、さっさとこの場から逃げるか、どっちかにして!」

「お・・・お兄ちゃんって、僕・・・?まあそうか、なら・・・!」

 誠人は左手にはめられたGPブレスで、カグラに連絡を取った。

「カグラさん、聞こえますか?キリアとラスティ・ストラッカー、両方が今目の前にいます!」

「え、それほんと!?今すぐ向かう、どこにいるの!?」

「向かう必要はありません。カグラさん、僕と合体を!」

「・・・分かった。お願い、少年!」

 誠人は右手を動かすと、フレイムのカードを引き抜いた。

「というわけでミナミ、選手交代だ!」

『あ、誠人さん!私はまだ戦えま・・・』

 ミナミの言葉を振り切るように、誠人はイリスバックルのボタンを押し、フレイムのカードを読み込ませた。

「ユナイト・オン!」

『Read Complete.燃え盛る業火!フレイムアーマー!』

 バックルから音声が鳴り響くと同時に、カグラが変化した鎧が一瞬でイリスのもとに飛んできて、その体に合体した。同時にミナミは強制的に分離され、元の姿に戻って地面に着地する。

『なるほど、こういう状況か。・・・んじゃまあ、行くとしますか!』

 双剣モードのプラモデラッシャーを握り締めながら、イリスがキリアを援護するためにラスティに攻撃を仕掛ける。だがその攻撃はことごとくラスティの素早い動きにかわされ、逆に手痛い反撃を受けて大きく後退を余儀なくされる。

『くっ・・・やりづらい相手!』

「なら・・・レイさん、聞こえますか!?」

「状況は大体把握した。カグラ、私とバトンタッチを」

『了解・・・頼んだよ、レイ!』

 イリスはラスティと距離を取ると、バックルを待機状態にしてスプラッシュのカードを読み込ませた。

「ユナイト・オン!」

『Read Complete.逆巻く荒波!スプラッシュアーマー!』

 カグラの体が分離されると同時に、一瞬で飛んできた青い鎧が装着され、イリスはスプラッシュアーマーへと変化した。イリスはプラモデラッシャーをガンモードに組み直すと、ラスティに向かって激しい銃撃をお見舞いした。素早い近距離戦を得意とするラスティもこの攻撃にはさすがにひるみ、狭い店内を逃げ回ってイリスを撹乱する。

「くっ、ここは一時撤退としますか。・・・ムショからかっぱらったこいつが使えそうね・・・!」

 ラスティは懐からボールのような物を取り出すと、イリスたちの足元に向かって投げつけた。衝撃が加わると同時にボールから煙が放たれ、イリスたちの視界を遮る。

『しまった!ラスティの奴、この煙に乗じて逃げる気よ!』

「なら、キリアが・・・!」

 キリアが金色に輝く残像を残し、高速移動で店内をくまなく捜しまわる。だが店の中には、もうラスティの姿はなかった。

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[一言] >98の惑星で200人以上殺害 意外と少ない、なんかもう脱獄する時にこれぐらい殺してそう そして新キャラ登場 お嬢様キャラかと思いきや意外と脳筋か…?
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