プロローグ
「ガハッッッツ!!」
死んだ。
急に申し訳ないが、俺は死んだみたいだ。
トラックに轢かれて。
はぁ、天罰かな?勉強しないでネットカフェで遊んでたからかな?
まあでも、死んだものは仕方がない。
色々と心残りはあるけど今更どうこうできる話でもない。
ちなみにもうすでに体の感覚はない。だが思考はできる。
すごい不思議だな、この感覚。
無の中で思考を働かせているこの感覚。
(なんだか心地良いな)
(ずっとここにいたいな)
(これからどうなるんだろう)
(勉強もしない高校生だったから死んでも仕方がないのか?)
(もし来世があるなら頑張りたいな)
(しっかり勉強して大学に入学して)
(大手企業で働いて)
(結婚でもしたいな)
(ああ、何もしてないのに疲れたな)
(なんだか眠くなってきた)
――――――――――――
ああ、寝ちゃった……
ってここどこ?
俺は死んで、心地良い所にいたところまでははっきりと覚えている。
つーかフカフカなベッドの上にいるみたいだな、おかしいな
俺は死んだはずだし…
もしかして病院か?あの時奇跡的に死ななかったとか?
だけど天井は豪華な木の装飾がされている。
こんな綺麗な病院あるわけがない。
結局ここはどこなんだ…?
「$€£ £+%#^#*%*>€$£*%」
「+*%*%%*$^>*£€<>%+•$=」
ん?なんか男の人と女の人が話しかけてきている。
何を喋ってるんだろう?
それにしても白髪碧眼のヒゲが似合うイケメンだ。そして女の人は金髪で長髪の美人さんだ。
2人とも日本人じゃない、顔つきが違うな
それにしても何を話しているんだ?俺が知っている言語ではない。
周りを見渡してみる。
…
…
うわっ!!
すごいことがわかった。
俺は赤ん坊になっているらしい。
これはすごい事実だ。来世はあったんだ!
おそらくこの2人は、俺の両親だ
では、扉の前にいる人はおそらく執事だろう。あの立ち方に佇まいは執事以外いない。
ん、そういえばみんなの服はおしゃれだな、なんか昔のヨーロッパとかの人が着てそう、まああくまでも着てそうなだけで本当に着てたかはわかんないけど。
んー、これって異世界転生ってやつ?
つーかそれ以外考えられない。
あの地球にこんな服を着て生活してる人なんてあの時代には多分いない。
異世界転生ならライトノベルでよく見た。
密かに興奮してます。
俺の体はやはり小さい。でも異世界ってことはもしかして魔法とかスキルとか魔物とか魔王とかもあるのだろうか?
今後が楽しみだ!
俺は絶対絶対今世は頑張る、頑張るぞぉぉぉぉぉ!
そして想像もできないような楽しい人生を送ってやる、見てろよ、俺のことを轢いたトラックの運ちゃん!!
そんなことを考えながら俺は、深い眠りについた。