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王道をすすめ!〜召喚されて目が覚めたら既に魔王は倒された後でした〜(仮)  作者: 金平糖
2.お城のパーティに行きましょう
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新たな予感

高い煙突やクレーンが立ち並び、

水蒸気がもくもくと立ち上るここはアクセサリーなどの金属加工品や様々な発明品が立ち並ぶエリアである。


アクセサリー店には男女問わず多くの人が集まっていた。

あまり着飾ることに興味はないし、こういうものをプレゼントする相手もいないので今回はスルーすることにした。

また今度空いている時にでも覗いてみよう。


アクセサリー店とは対照的に発明品を取り扱う店は人もまばらだった。

店頭にどう使うのか想像もつかない鉄の塊を並べるだけで誰もいない店も多かった。


ふらふらとあっちこっちの店を覗いてまわる。

珍しく店主がいれば少し話したりもした。


しばらく歩いていると店頭に小銃のような武器を並べる店を見つけた。

武器屋のようだ。

店の奥には鎧のようなものも見える。


美しく装飾された小銃に目を奪われていると気難しそうなドワーフの店主が奥から出てきた。

「…いらっしゃい。」

「あっ…どうも…。」

視線があったので軽く挨拶したが少し頷いた程度で顔を背けてしまった。

(きっと気難しい人なんだろうな。

気に入った奴にしか売らん!とか言いそう。)


もちろんこちらも買えるお金もないので完全なる冷やかしなのだ。

むしろ今まで完全に"ようこそ英雄様"で過剰なほどサービスしてもらったのだが、別に俺が何をしたわけでもないのでなんとなく気が引けていた。

そんなところにこの塩対応。


(武器屋に気難しそうなおじさん。

いいじゃないか!)

なんて勝手に好感を持っていた。


そして小銃に目を戻す。

美しい装飾に引き立てられ、きらりと青く光る石がまた美しい。

丸い色石が埋め込まれているようだ。

並んでいる小銃を見ると青の他に赤や黄色のものもあった。


なんだか気になったので意を決して店主に話しかける。

「あの、この石はなんなんですか?」


すると店主は一寸間を空けて話し始めた。

「…それは魔石ですわい。手に持っている青いのが水。…他にも火と雷の魔石が並んでおります。」

ぼそぼそと説明してくれる。


「魔石か…。これは魔法が撃てる武器なのかな?」

そう呟くと店主が俺の顔をじっと見つめているのに気付いた。


「…お客さんはもしかして異世界から来たっていう英雄様ですかい?」


「?そうですけど?」

何かおかしい所でもあったのかな?

不思議そうな顔をしていた店主は今度は合点がいったという顔をした。


「…お客さん、これは武器なんかじゃないのですわい。

子供のおもちゃですわ。

…ほれ。」


店主は一つ手に取ると小銃の引き金を引く。

青い魔石の埋め込まれた小銃からしゃーっと水が飛び出た。

まさしくこれは水鉄砲、子供のおもちゃだな。


「おぉー。」

補給しなくても水が延々と出てくることに感動する。

「あの…こっちの火のやつは…。」

他の魔石のものにも興味が湧く。


「…こっちのはの…。」

店主はニヤリと笑って俺に銃口を向ける。

「ひえっ!」

反射的に体を反らせる。


『カチリ』

店主が引き金を引くと銃口に小さな火が灯る。

「…そんなにビビらなくてもいいじゃろうて。」

そういって懐から出した葉巻に火をつけた。


(あっ…ライターなのね。)


「じゃあこっちの雷のは?」

「…こっちのはの…。」

また店主がニヤリと笑って俺に銃口を向ける。

(はいはい。今度はそうはいかないですよ?)

余裕の顔でよし来いといった風に手を広げる。


『カチリ』

「いっ…てぇぇぇっ!」

銃口が引かれると同時にバチリという音を立てて身体に電気が走った。

例えるなら静電気。


予想だにしない痛みに涙目になる。

火のやつと同様銃口が光る程度だと思っていたのだ。


「ちょっ…これおもちゃですよね?」


「…当たり前じゃわい。

しっかり調整しているからの。

ほれ、派手な音はするがそんなに痛くないじゃろ?」

『カチ、カチ、カチ』


「ぎゃっ!やめ!あひんっ!」

追加の三発ももれなく食らう。

痛い…けどなれるとそんなでもないなっ!

ちょっとつねられるくらいの痛み…かな?


「…弱っちいのぅ。

ここいらの子供はこれで遊びまくってるわい。」

そう言うとにししと笑った。


(こんなので遊びまくってるのか…。

この世界の子供はなかなかタフだな…。)


おもむろに雷の魔石のついた小銃を手に取り、反対の手に向かって撃つ。

(あうっ!…なんだか…クセになってきたな…)


新たな扉が開きそうな気配…。

おっと、そういうのはNGだ。

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