鉱山都市ミヌレ
「おぉ…」
馬車から降りると目の前には人、人、人!
馬車を取り囲むように人だかりが出来ており、
場は歓喜に包まれていた。
鉱山都市・ミヌレ
鉱山都市とは金属や鉱物の採掘とその加工によって発展した都市のことである。
ミヌレは背にそびえる険しい山々から資源を得て発展した都市だ。
宝石や金銀に始まり、鉄や鉛などありとあらゆる資源が採掘されるこの地には多くの人が集まり豊かで巨大な都市が作られたのだ。
この世界で初めて見る街。
その街並みも騎士さん達以外の人たちも。
目に映る全てが新鮮だった。
スチームパンクと言うのだろうか。
街のあちらこちらに見える煙突からはもくもくと真っ白い水蒸気が立ち上り、
巨大なクレーンがいくつもそびえ立っていた。
そして俺が一番驚いたのは人だ。
いろんな人がいる。
普通の人…というと変な言い方だが、
それに混じって今まで二次元の世界でしか見た事のない人が沢山いた。
背は低めで筋骨隆々、男性は髭をたっぷりと蓄えてこれぞドワーフ。
エルフ!すらっと背が高く耳が細長く尖っている。
も、萌えー!動物の耳や尻尾の生える獣人。
これぞ異世界!といった風貌の人たちでごった返していた。
魔法も使ったしこの世界にも慣れた気がしたけれど、改めて異世界感をひしひしひしと感じる。
「あなたもヤクモの人ですね!」
誰かがそう言うとわっと俺の周りにも人だかりが出来た。
「え…ちょっ…あの…」
こんなにも大勢の人に囲まれたことなどなくどう反応していいのか、頭が真っ白になる。
(ネコ耳…ウサ耳…クマ耳?
ヒゲ…もさもさヒゲ…ちょび髭…
おっぱい…♡
雄っぱい!すげーっ!
あんなむっきむきの分厚い胸板はどうやったら手に入るんだ!?)
あまりの人の多さに目を回しながらそんな取り留めのない事を考えていると…
「皆、静まれぃ!」
ビリリと威厳のある声が響いた。
すると辺りは静まり、人だかりが綺麗に割れて一本の道が出来上がる。
(おぉ…すごい。
この展開は偉い人だな。)
俺たちの前に歩いてきたのは三人。
恐らくこの街の偉い人だろう。
一人はザ・ドワーフ!ムッキムキの体にモッサモサのヒゲ。
一番前を堂々と歩いてきた事からたぶんこの人がこの街の長だろうか。
その後ろに従うようにいかにもできる女風のエルフの女性と頼もしそうな雰囲気の獣人の男性が控えていた。
(あ…あの獣人のおじさん…!
スキンヘッドでガッチリ体型で結構オラついた感じなのに…
頭にウサ耳付いてる…!
うーん…これが現実か…。)




