そして始まる新たな物語
「おにいさーん。」
「だいじょうぶー?」
膝をつきorzな状態な俺に影が落ちる。
顔を上げると相変わらず綺麗な二つの同じ、少し困ったような顔が並んでいた。
「ダイジョブデス」
なんとか返事をすると二人は「「よかった」」と破顔する。
うーん。やっぱり好みの顔!
なぜ男なんだー!!
双子は俺がよろよろと立ち上がるのを確認すると妹に促され、着替えを再開する。
メイクを落とし女装から男装へと。
(男の格好もかっこいい…やっぱりモデルみたいだ。
これが真のイケメンというやつなのか…
次元が違いすぎる!)
自分の体を確認してがっくり肩を落とす。
足の長さはもう手遅れだ!
せめてぽより始めたお腹を引き締めようと決意する。
双子の美女改め美男子。
ネイサン=クリソプレーズ(兄)
マシュー=クリソプレーズ(弟)
背が高くすらりと伸びた手足、中性的な整った顔。
兄は翡翠のような髪の色、弟はそれより少し白い髪をそれぞれ後ろで一つに結んで垂らしている。
「お前達なんで今日はあんな格好してたんだよー。
似合ってたけど。
みんなびっくりしてただろー。
アキなんて本気で女だって勘違いしてたしな。」
ぷくくと俺を横目で見ながら兄が話しかける。
「すごく似合ってたでしょ!」
「ユイちゃんに誘われていろんなお洋服を着てたの!」
「途中から絶対似合うから女物も着てみてっていわれてね!」
「着てみたらなんかしっくりきちゃって!」
「せっかくだからメイクもしっかりしてもらって!」
「「僕たちすっごく美しくなったと思わなかったー!?」」
交互に畳み掛けるように話す。
さすが双子。息ピッタリだ。
「ミナやユイちゃんのいた世界って面白いんだね!」
「この世界にはない感性を持っているよ!」
「「…そして女装。」」
「今までも服装には気を使っていたけどね。」
「まさか男が女の格好をするなんて!」
「「僕たちにこんな可能性があったなんて!」」
うっとりしながらお互いの顔を見つめ合う。
(うーん。もうお腹いっぱいかな!)
素晴らしく息のあった双子の掛け合いもこうも畳み掛けられると胸焼けがしてくる。
それにしても妹よ。
お前はこの美男子達を沼に引きずり込んだようだな。
後に世界を席巻し誰もが憧れる二大ブランド。
妹率いる『YUI=YAKUMO』
ネイサンとマシュー率いる『Binary STAR』
その原点がここにあった。
-これは世界に革命を起こす物語。
世界をファッションで救う、少女とふたりの少年の戦いが今、幕を開けた…。
次回、『王道をすすめ』改め『ファッションリーダーになろう』
始まるよ!
注)始まりません!




