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魔法みたい!

「ふぅ。婆ちゃんこんなもんでいいかい?」

ブライアンさんとパーカーさんが汗を拭いながら歩いてくる。

短時間でもともと広かった畑がさらに大きくなった。

それこそ見渡す限り。


「二人ともありがとうね。はい、これ。みんなで飲んでねぇ。」

婆ちゃんはよく冷えたお茶を出してくれた。


(くぅー!うまい!)

火照った体が少し冷えた。


「さて、次は私の出番ですね。」

すらりと背の高い知的な印象の騎士さん(ケヴィンさん。サブリーダー。ちなみにリーダーはもちろんブライアンさんだ。)が立ち上がる。


「カオル様、この辺でよろしいでしょうか?」

ケヴィンさんはブライアンさん以外の三人を引き連れ畑の中央、少し広めにスペースがとられているところで立ち止まる。


婆が頷くのを確認すると地面に楔のようなものを打ち始める。

一人一本全部で4本。繋ぐと一辺が2メートル四方の正方形になる。


ケヴィンさんはアイテムボックスから何やら紙を取り出して楔で出来た正方形の中央に置いた。


ヴァルディと呼ばれる寡黙な青年は懐から袋を出しその中身を楔の内側にパラパラと撒き始めた。

どうやら植物の種のようだ。


「さて、準備は整ったね。皆打ち合わせ通りに頼むよ。」

楔の外側、正方形の一辺に一人ずつしゃがみこんで地面に手を当てている。


なにやら緊張した雰囲気にこれから何が起こるのかドキドキする。


程なくして置かれた紙が光りだす。

正確には紙に書かれている絵や文字が光っている。

(もしや、これが魔法陣というやつか!)


しばらくして紙は端からボロボロと崩れて塵も残さず消えてしまった。


そこからは早かった。


蒔かれた種が急激に成長して数本の木が生えたかと思えば、木が空中へと浮き上がり皮を剥がれ、枝を落とし、木材へと加工される。

加工された木材はふわりとまた浮かび上がり、あっという間に屋根が出来上がった。


平行して地面が腰の高さの筒状に隆起したかと思えば、次第にその土がレンガへと姿を変えていく。


そうして変化が終わると四人は近付いてその出来を確認する。


「出来ましたよー。」

ケヴィンさんが手を振って合図する。

離れてそれを見ていた俺、婆、ブライアンさんが近付く。


(この形…もしかして!もしかしなくても…)

木の屋根の下、腰ほどの高さの直系約2メートルのレンガで出来た筒の中を覗き込む。

中はとても深かった。

そしてその底では水が溜まっている。

そう、これは井戸だ。


「すごいですね!これ、どうやって作っているんですか!?」

思わず拍手をしながらケヴィンさんに聞く。


婆も拍手をしながら騎士さん達を褒め称えている。


「先程楔の中央に置いた紙に魔法陣が描いてあったのですが、それが設計図となり必要な属性の魔力を込めて魔法陣を発動させるとあの様に出来上がるのです。」

(おぉー!さすが剣と魔法の世界!

重機も使わないで井戸を作れるなんて…すごい!)

凄すぎてすごいしか言えなくなってしまう。


「井戸以外に何が作れるのですか?」

重ねて質問する。


「私達では簡単な構造のものしか作れませんが、食器や家具などから家や城、砦までありとあらゆるものがこの方法で作られています。


この後カオル様のリクエストで物置を作るので興味がおありでしたら是非ご覧になってください。」


この世界ではありとあらゆるものが魔法陣一つで作れるらしい。

そう言うと簡単に聞こえるが魔法陣を作るのには相応の高い技術が必要なんだそうだ。

元の世界の基準でいうとDIY、日曜大工と呼ばれるもので作ることが出来るものの魔法陣は一般の人でも作れるそうだ。

しかし家など職人の手によって作られるものは相応に緻密で高い技術が込められた魔法陣が必要でそれぞれに専門の職人がいるらしい。


王都ではその技術力を競うかの様に腕利きの魔法陣職人が集まっているそうだ。

俄然王都に行くのが楽しみになってきた。

しっかり視察して今後の街づくりに活かさなければ!

参考までにキャラの覚え書きを…

属性と苗字の宝石の色と髪もしくは目の色を出来る限り対応させたいなと思っています。


《チーム畑》

ブライアン=トパーズ(36)

リーダー/地属性

頼れる豪快兄ちゃん系/茶髪茶目


パーカー=シトリン(24)

地属性

舎弟系/オレンジ髪緑目


ケヴィン=タンザナイト(31)

サブリーダー/水属性

すらりとした穏やか知的眼鏡/水色髪青目


ヴァルディ=ジェイド(28)

木属性

寡黙/黒髪緑目


イグナシオ=ルベライト(20)

火属性

小型犬系/赤髪橙目

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