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美味しいものは脂肪と糖でできている

「お…お兄ちゃん、それ…」

妹がぷるぷるしながらこっちを見ている。


「こんばんは、かわいいお嬢さん。我は魔王、ロッソ=カルディナーレ。以後お見知り置きを。」

黒猫のぬいぐるみが無駄にいい声でウィンクしてみせる。


「………かっ」


…か?


「かわい〜!えー!結衣のぬいぐるみが喋ってる〜!

ねぇ、お母さん!すごくない?

めっちゃかわいい!やば〜い!」

妹がぬいぐるみを手に母の元へ走る。

「うおおおおおおおっ」

小さな体にはその衝撃が大きすぎたのだろうか、魔王が声を上げる。

頭がブンブン揺れている。


「本当ねぇ!動くぬいぐるみさんなんて素敵!

かわいいわねぇ!」

きゃっきゃっと母と娘がぬいぐるみを攫っていってしまった。

この図昼も見たな。


仕方がないので残された面々にこれまでの話をした。

「…と、言うわけで魔王が仲間になりました。

困ったことがあれば助けてくれるってからなんでも言うといいよ!」


話終わると皆が母と妹のところへと向かう。

新しい仲間に興味津々のようだ。

姉だけは俺と一緒に食卓についていた。


それに気付いた母がパタパタと歩いてくる。

「アキちゃんもリカちゃんも夕飯たべるでしょ?

今日の夕飯も自信作よ!

ちょっと待っててねぇ!今温めてくるから!」

そうしてキッチンへと消えていった。


「…姉さん、いつ起きたの?」

姉はしばらく座ったま魔王をじっと見つめていたが、俺が聞くと視線を俺に向けて話し出した。


「アキが来る30分くらい前…20時くらいかな?

ここに来た時にはリズちゃんって人もウィリアムさんって人ももう居なかった。

皆が変な石を持ってたから調べてみたけど…

なんだか面白いことになってるみたいだね。

ドロップとか魔法とかマジックアイテムとか…

…楽しくなりそうだね。」

ふふふっと姉は静かに、けれども眼の奥を光らせながら笑った。

今までいた世界には存在しなかった不思議なものの数々に研究魂が燃えているようだ。


「…ほ、程々にね。」

研究に没頭するあまり、寝食を忘れて度々廊下で行き倒れてる姉を部屋まで引きずっていくのは俺と兄の役目だった。


「はーいっ!お待たせしましたーっ!

じゃじゃーんっ!!今日の夕飯はハンバーグでーす!カレーもまだ残ってるからお好みでハンバーグカレーにしても美味しいわよ!」

どーんと机の上にハンバーグが並ぶ。


(ハンバーグカレー!?

くっ…夜の9時すぎにハンバーグカレーだと…!

なんて高カロリーなんだ…

…でも…食べるしかないだろっ!)


後で筋トレしよ…


夕飯はカツかハンバーグか迷った末にハンバーグになりました。

カツカレーも良いですが、カツはカツ丼にしたかったのです。

…お腹すいてきた…。

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