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乙女心を忘れずに

忙しかったのでミスが多いかも知れません。

また後に直していきたいと思います。


それにしても街づくりか。

ここには何もないから本当の意味で1からのスタートだ。

婆は農業、爺は商業を推し、父は堅牢な街を目指している。

さすがにゲームみたいに選択一つで家が建ったりはしないし、勝手に街並みが出来ていく訳でもない。


こういうのはやはり始めが肝心だと思う。

しっかりとした方向性が定まっていない状態で街づくりを始めても後に付け足し付け足しでごちゃごちゃした街になってしまうだろう。

それはそれで風情があるかもしれないが折角1から始められるのだ。

やはり他に類を見ない素晴らしい街を作りたい。


他の面々が街に欲しいものを提案している間に、俺は街づくりの基礎になる部分を調べておかなくては。

そう考えて一息つく。

これからやる事は沢山あるのだ。

さて、まず始めは…


俺はおもむろに立ち上がり会議中の面々にひとこと声を掛け、女子会会場もとい食卓へと向かう。

机いっぱいにお菓子を並べスイーツビュッフェのようになっている。

(ドロップを思う存分に活用しているな…

お、あのケーキ美味そう!)

頭を使ったからか体が糖分を欲している。


「なかなか盛り上がってるね。俺も入れてよ。」

女子会に単身突入する。


「あ!アキちゃん!ここは男子禁制よぉ!乙女が集う女子会なの!」

「母さんはもうアラフィフだろ。女子ではないだろ。女子では。」

母に言われそう反論する。


「甘いわねアキちゃん。女は幾つになっても心は乙女なの。だから女子会でいーの!」

母はふふふっと不敵な笑みを浮かべてそう言う。


「じゃあ俺…じゃなかった。私も〜!

私も心は乙女よっ!だから私、アキコもこの素敵な女子会に参加させてもらうわよっ!よろしくって〜?」


野太いオネエ口調でそう言うと母と妹は爆笑していた。

リズさんはぽかんとした顔で俺を見ていた。


これも我が家の恒例と言っても過言ではない。

不定期開催の女子会、母と妹、時々姉と婆が主要メンバーなのだが、菓子に釣られて俺と兄も時たま参加していた。

案外女子会に男が混ざるというのも需要があるらしい。

『男性目線の貴重な意見』が良いのだそうだ。


椅子に座ると母が紅茶を淹れてくれる。

妹はケーキを乗せる皿を渡してくれた。

(最近チーズケーキに目がないんだよなー。

このケーキめっちゃ美味そう!)

少し小ぶりなケーキをぽいぽいと皿に乗せていく。皿はすぐにいっぱいになった。


「あらっ!結衣ちゃんそのリップ!新作かしらーっ!すっごく似合ってるわ!素敵〜♡

それにこのケーキとても美味しいわ〜。

どちらのケーキなの〜?」

何を隠そう俺は違いのわかる男なのだ。

そう言うと妹が嬉しそうに有名ホテルのレストランのものだと教えてくれる。

SNSで話題なんだそうだ。

そんな物までドロップするのか。すごいな。

あまりの美味しさに感動していると固まっていたリズさんもようやく動き出す。


「…アキラ様?これは一体…その口調は…」

若干引きながらリズさんが言う。

「嫌だわリズさん。今はアキラじゃなくってア・キ・コ♡

アキコちゃんって呼んでください♡」

「あ…アキコちゃん……?」

「はーい♡」

女子会に潜入するためには心の底から乙女になるのが絶対条件なのだ。

長年培われてきた俺の乙女心が炸裂する。


「ところでリズさん。さっき聞きそびれてしまったのだけれど、お城のパーティはいつ開かれるのかしら〜?


それと、さっき向こうで少しお話していたんだけど、私たちここで街づくりをしようと思っているの。

パーティで国王様にその許可を貰おうって話になってね〜。

リズさんはどぉ思うぅ〜?」


街づくりと聞いてリズさんの表情が引き締まる。

お仕事モードになったのだろう。

「パーティはおよそ10日程後を予定しています。

ここから我が城まで大体5日程掛かります。

魔王が倒されてすぐに早馬を走らせましたので、2日後には知らせが届き、すぐに準備が始まるでしょう。

私達は数日周辺を探索し、状況を確認してから国に向かう予定です。

パーティは私達が城に着き次第始められると思います。


それにしても街づくり!

きっとお父様もお認めになられると思います!

この家の中のもの、料理、このお菓子どれも全て素晴らしいものばかりです。

アキコ様達ならばきっと素晴らしい街を作り上げるでしょうね。」

リズさんはお菓子を手に興奮気味に話した。

アキコって呼んでくれた!なんとなく嬉しい!


「よかったわ〜♡ウィリアムさんも平気って言ってくれてたんだけどね。リズさんにもそう言って貰えれば安心ね〜!」

折角だから王都の見学もして街づくりの参考にさせてもらおう。


さてさて、聞きたいことも聞けたし…食べたいものも食べたし…

「それではリズさん、俺はこれで失礼します。

色々と準備したいことがありますので。

もし何かご用があれば二階の自室にいるので声を掛けてください。」


それまでのオネエ口調とは打って変わって普通の口調でそう言う。

変わり様にまた驚いているリズさんに一礼してリビングから出ていく。


街づくりの基礎を調べなければ………

でも…お腹もいっぱいだし、一眠りしてからにするか。

のそりのそりと自室に戻る。

後ろからは「やだー!美味しそうなスイーツ!

ミナにも分けて〜♡」

兄の声が響いていた。


兄弟の心には乙女が住んでいます。



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