自己紹介です
俺の名前は八雲明。26歳の普通の会社員。
…ではないか。普通とは少し変わった環境で生きる、ごくごく"普通"の男であります。
変わった環境って言ったけど、別になにが凄いってわけでもないけどねー。
ただ、俺の家族がすごく個性的ってだけで…
さらっと説明すると、家族みんな優秀なんだ!
どんな家族だって?
祖父と祖母、それに父と母、姉と兄それから妹の8人家族。
方々で輝かしい功績を残す自慢の家族なんです。
俺?何度も言うけど俺は平々凡々。なんの功績もない普通の会社員ですよ。
なんで唐突に自己紹介を始めたのかって?
ていうかお前誰だよですって?
だってよくあるじゃないですか。
物語の始まりには自己紹介が不可欠でしょ?
どうも皆さまこんにちは!僕が主人公です!
これからよろしくお願いします!
………なんて現実逃避しても仕方がないか…
目の前に広がる光景は夢でも幻でもなく現実のもの。
(まるでいつか読んだなろうな物語みたいじゃないか…)
見慣れた街並みは消え、見渡す限りの荒野に立つのは白銀の鎧を纏った騎士達。その先頭に凛と佇む一人の女性。風にたなびく白銀の髪、穏やかな翠の瞳、女神のように美しい女性が俺に微笑みかけている。
そして彼女の桃色の小さな唇が開き問いかける。
「お初にお目にかかります。私はエリザベス=アレキサンドライトと申します。箱舟の使徒さま、あなた様のお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
主人公登場しました。
よろしくお願いします。