朝は布団が恋しいのさ!
「おふぁようごさいます魔王様」
「お・は・よ・う!」
寒い冬、朝は布団からなかなか抜け出せない。誰もが経験したことがあるだろう。なにもこれが人間のみに当てはまるわけではない。人外、そう悪魔にだって当てはまるのだ。
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それは遡ること2時間前。
「ふぁ~さみ~」
そういいながら廊下を歩く魔王、朝はもう8時になる。しかし、まだあいつは外にいない。そう魔王一人なのだ。
魔王の下部として生きることにいやけがさしたわけでも、全員が休みの訳でもない。
今は冬、冬といえば布団が恋しいじき。そう、あいつは布団から出られていないだけなのだ。
「仕方ねぇな、朝飯作るか」
そう言って寒さに震える体に鞭をうちキッチンで朝御飯を作る魔王、普通人がみたら驚きすぎで正気を疑う光景だろう。しかし、この魔王はそういうやつだ。
味噌汁、焼き魚、ご飯、のり、全て用意し終えるとあいつをおこしに行った。
「ほら起きろ朝だぞ」
「魔王様・・・おはようございます」
「おはようございますじゃねぇよ!早く起きろ」
「しかし、寒くて・・・
さすが魔王様、寒さにもお強いようで」
そう死んだような顔をしていうものだから、あきれてしまう。
「んな訳あるかボケ、私だって寒いものは寒いわ!」
「ではなぜ」
「それは、血流をよくして体を暖めているからだ、前にも教えただろ」
「そういえば」
そう前にも教えたのだ。寒い日はストレッチをして暖めるといいのだ。5秒間強く手を握り5秒間力を抜く、これを繰り返すことで力が抜けて血流が良くなり少しマシになる。他にも布団のなかでストレッチをすればよくなるのだ。
「ふぁ~少しよくなりました。ありがとうございます」
そうして時間は現在に戻る
読んでくださりありがとうございます。
寒い朝は布団から出られませんよね。そんなわけで今回はこのお話にしました。
次回もお楽しみに!